東西妖怪大戦争

夜空の支配者と奇策

その頃、魔央は大苦戦していた。魔央の相棒スネなりの能力は地面に足が付いている相手を転ばせる事だ。なので、上空にいるトーマスは能力が完全に通じない天敵とも言える相手だった。さらに、相手は上空から襲い掛かり、血を吸おうとしてくる。もし、噛まれたら一発で奴の眷属になってしまう。
魔央は妖怪の力ではなく、自分の中二病知識を全て使い、作戦を考えた。そして、魔央は自分を転ばし攻撃を避けながら自分のカバンから物投げつけ始めた。

吸血鬼のトーマスはそれを見ると哀れむ様にこう言った。

「oh,可哀想に打つ手がなくてヤケになりましたか、だから言ったのに。私とあなたでは文字通り実力は天と地ほど離れていると、今ならまだ間に合いますよ。降参すれば血を吸って私の眷属にしてあげます。もし、また、断るなら眷属ではなく、血を全部吸って私の食料になってもらいます。これが最後ですよ。さあ答えてください。スレイブorフード」

魔央はこれにもすぐに即答した。

「さっきも言った筈だ。私は魔を全て中心となるものだ。お前の様な爵位が最下層の下等吸血鬼に負けるものか。それより、良いのか私の攻撃から避けなくて」

トーマスはこれを聞いて怒ったのか真っ赤になり、先ほどの様な紳士的な態度ではなく、少し声を荒げながら、言葉も荒くなりながら、口を大きく開けて、こう言った。

「よくもよくも言いやがりましたね。私が一番気にしてる事をもう容赦せんぞ。小娘下手に出ればつけあがりよって、お前には一番残酷で最悪な方法であの世に送ってやゔぁぁぁ。」

その時だったトーマスが最後まで言い終わらないうちに魔央がトーマスの口の中に唐辛子を放り込んだのだ。それもただの唐辛子ではない現在世界一辛いと言われる唐辛子キャロナイナリーパを投げ込んだのだ。その辛さは激辛で知られるハバネロの12倍、その辛さは素手で触っただけで火傷の様に腫れ上がるほどでもはや食べ物ではなく劇薬と言われあまりの辛さに死亡者を出すほどの恐ろしい辛さを誇る唐辛子である。

それを口にそれも何本も放り込まれたのだから普通の人間ならショックで死んでいるレベルだ。これには、流石の吸血鬼もこれには耐えられず悶絶している。

しかし、最下層とはいえ、爵位をもらうほどの吸血鬼であるトーマスは精神力も半端ではなかった。どんなに意識が飛びそうな刺激にあって決して、気絶せず、地面に降りることもなかった。
そして、魔央は精神的に痛めつけるためか水の入ったペットボトルをなげつける。

しかし、そんな彼でも耐えられなかったものがある。それは水である。トーマスはついに辛さに耐えきれなくなり魔央が投げた水を飲んでしまった。