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容疑者
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ある日の夕方、仕事が終わると私はあのアパートの大家さんの家に向かっていました。敷金の精算や、突然の退去になってしまったお詫びいろいろ兼ねてのご挨拶です。
大家さんの息子さんの事も疑ってしまって申し訳ない気持ちでした。訪問してみると、大家さんだけで、息子さんは居ませんでした。
精算を終えると、
「また住みたくなったら、いつでも帰ってきていいのよ。」
と大家さんは言ってくれました。
玄関に、ペタンと座った大家さんはとても可愛いおばあちゃんです。
「いろいろとお世話になりました。」
大家さんの家を出ると、意外な人物が立っていました。柳下先輩です。
「あっ、朱里ちゃん?」
「あれ?先輩どうされたんですか?」
手には、ペットボトルと何か袋のようなものを持っている。
「変な所を見られちゃったな。実は、この辺捨て猫が多くて本当はいけないんだけど、時々餌をあげてるんだ。」
「この事は、誰にも内緒だよ。」
と先輩は言いました。
「猫って可愛いですよね。私は犬よりも猫派なんです。子供の頃、猫を飼ってました。」
「そうなの?じゃあ、一緒にくる?こっちから入るんだよ。」
すぐ近くの神社の裏側に出ました。その後、林のような所に出ました。あれ?これって大家さんの敷地の林?違うのかな?
疑問に思っていると、先輩はもう少し先だからと私の手を引きました。
言われるままについて来たものの猫は見当たりません。
ドサッ
突然、ペットボトルと袋が落ちた音でした。
ん?
先輩は。私の二の腕をぐっと掴むと、大きな木に私の身体を押し付けてきました。
「ここ、もう叫んでも誰も来ないから。もう返事とかいらないし、お前みたいなだらしない女が彼女とかありえないから。男をアパートに上げたり、実家に戻ったとか言って外泊したり。」
「でも、それはだらし無いとかじゃなくて⋯。」
「お前みたいなメス豚は、1回だけで充分。
だいたい、この俺が彼女にしてやるって言ってるのに迷うとかありえないんだよ。」
先輩の手にはキラッと光る何かが⋯。
私はもう何が何だかわかりませんでした。
先輩は小さなナイフのようなもので私のニットのトップスを割いてから、私の首にナイフのようなものをピタッと、あてました。
やめて。私の叫びは声になりませんでした。
「おとなしくしてれば痛い目には合わせない。今日の事も誰にも言わずに黙っていろ。いいな!」
先輩は低い声でそう言いました。
私は先輩の背中に手を回してこっそりと100均で買った、小さいライトを大家さんの家とアパートの方に向けました。
ダメかも、林が深すぎる。
誰か気づいて。
その時、犬の鳴き声がして犬と男の人が走って来るのが見えました。
チッ
と先輩は舌打ちをして、逃げようとしました。走ってくる男の人の投げだ何かが、先輩に当たりました。
うっ。
先輩はうずくまって、また立ち上がると、ナイフのようなものを男の人に向け男の人に襲いかかりました。
「イヤー、やめてー。」
男の人はあっさり、柳下先輩の腕を掴みナイフを取り上げると、先輩の腕をねじり手首を紐で縛っていました。そして何処かに電話をしていました。
「お前誰だ?」
柳下先輩が聞くと、男の人は、
「俺は元警官だ。今からお前を元同僚が迎えに来る。3年前の婦女暴行殺人事件の容疑者、柳下孝志だな。覚悟しとけよ。」
「あ?殺人はやってない。」
そんなやり取りの中、パトカーの音がして警官が何人かきて、先輩を連れて行きました。
いつの間にか、男の人は私に自分の着てきたシャツをかけて胸元を隠してくれていました。
「あ、あの。」
「ごめんね。もっと早くアイツを捕まえられたら良かったんだけど。ギリギリ間に合ったかな。」
「はい、ありがとうございました。」
月明かりで、その人の顔が見えた。
大家さんの息子さんの事も疑ってしまって申し訳ない気持ちでした。訪問してみると、大家さんだけで、息子さんは居ませんでした。
精算を終えると、
「また住みたくなったら、いつでも帰ってきていいのよ。」
と大家さんは言ってくれました。
玄関に、ペタンと座った大家さんはとても可愛いおばあちゃんです。
「いろいろとお世話になりました。」
大家さんの家を出ると、意外な人物が立っていました。柳下先輩です。
「あっ、朱里ちゃん?」
「あれ?先輩どうされたんですか?」
手には、ペットボトルと何か袋のようなものを持っている。
「変な所を見られちゃったな。実は、この辺捨て猫が多くて本当はいけないんだけど、時々餌をあげてるんだ。」
「この事は、誰にも内緒だよ。」
と先輩は言いました。
「猫って可愛いですよね。私は犬よりも猫派なんです。子供の頃、猫を飼ってました。」
「そうなの?じゃあ、一緒にくる?こっちから入るんだよ。」
すぐ近くの神社の裏側に出ました。その後、林のような所に出ました。あれ?これって大家さんの敷地の林?違うのかな?
疑問に思っていると、先輩はもう少し先だからと私の手を引きました。
言われるままについて来たものの猫は見当たりません。
ドサッ
突然、ペットボトルと袋が落ちた音でした。
ん?
先輩は。私の二の腕をぐっと掴むと、大きな木に私の身体を押し付けてきました。
「ここ、もう叫んでも誰も来ないから。もう返事とかいらないし、お前みたいなだらしない女が彼女とかありえないから。男をアパートに上げたり、実家に戻ったとか言って外泊したり。」
「でも、それはだらし無いとかじゃなくて⋯。」
「お前みたいなメス豚は、1回だけで充分。
だいたい、この俺が彼女にしてやるって言ってるのに迷うとかありえないんだよ。」
先輩の手にはキラッと光る何かが⋯。
私はもう何が何だかわかりませんでした。
先輩は小さなナイフのようなもので私のニットのトップスを割いてから、私の首にナイフのようなものをピタッと、あてました。
やめて。私の叫びは声になりませんでした。
「おとなしくしてれば痛い目には合わせない。今日の事も誰にも言わずに黙っていろ。いいな!」
先輩は低い声でそう言いました。
私は先輩の背中に手を回してこっそりと100均で買った、小さいライトを大家さんの家とアパートの方に向けました。
ダメかも、林が深すぎる。
誰か気づいて。
その時、犬の鳴き声がして犬と男の人が走って来るのが見えました。
チッ
と先輩は舌打ちをして、逃げようとしました。走ってくる男の人の投げだ何かが、先輩に当たりました。
うっ。
先輩はうずくまって、また立ち上がると、ナイフのようなものを男の人に向け男の人に襲いかかりました。
「イヤー、やめてー。」
男の人はあっさり、柳下先輩の腕を掴みナイフを取り上げると、先輩の腕をねじり手首を紐で縛っていました。そして何処かに電話をしていました。
「お前誰だ?」
柳下先輩が聞くと、男の人は、
「俺は元警官だ。今からお前を元同僚が迎えに来る。3年前の婦女暴行殺人事件の容疑者、柳下孝志だな。覚悟しとけよ。」
「あ?殺人はやってない。」
そんなやり取りの中、パトカーの音がして警官が何人かきて、先輩を連れて行きました。
いつの間にか、男の人は私に自分の着てきたシャツをかけて胸元を隠してくれていました。
「あ、あの。」
「ごめんね。もっと早くアイツを捕まえられたら良かったんだけど。ギリギリ間に合ったかな。」
「はい、ありがとうございました。」
月明かりで、その人の顔が見えた。
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