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椅子に座った女 思い出す
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日が経つに連れて私はあの夜の椅子に座った女の人の事を忘れていきました。正確には、あのことは記憶の底に追いやられて、箱に収納されたような感じでしょうか、
Kちゃんも、その後あの女の人の事を話すことはありませんでした。普通に生きているちょっと変わった人としか思っていなかったのだと思います。
私は変な所で記憶力がすごく良かったりします。勉強した事などを良く覚えていればいいのですがそうはいかず、忘れたいことや、恥ずかしかった事など一度記憶の底にしまわれても、何かの拍子に思い出す事があります。
私が次にあの夜の白い着物の女の人の事を思い出したのは、随分と後になってからでした。
ある日テレビでやっていた映画でのワンシーン、お葬式で参列者がみんな白い着物に白い帯をしていたのを見て、ふと、あの夏祭りの夜椅子に座った女の人を思い出しました。
子供ながらに映画やテレビドラマを見ている中で、白い着物に白い帯は普通は合わせないとわかっていきます。浴衣と着物の素材の違い、見た目の質感。
一 あの時、玄関の横に座っていた女の人が着てたのは浴衣ではなく着物だ。
そしてあの長い髪。当時、長い髪は流行っておらず前髪も作っている人が多かったです。
今のような美しいウイッグも製造されておらず、誰が見てもかつらとしか思えないようなおばあちゃん向けのものばかりでした。
一 地毛であの髪の長さ⋯。
白無垢では無かったです。
今であれば、襟元を見たりもするのでしょうが、当時は誰なんだろう?と言う事で頭がいっぱいで、とにかく顔を覚えておこうと思ったのか顔ばかりみていました。
その件と関係があるかどうかわかりませんが、あの女の人を見た後、家の階段の踊り場に日本髪を結った女の人の横顔みたいな影ができていました。首から上だけの影でいつも同じ向きでした。
その影はだいぶ長いことその踊り場にあって、子供の頃の私は、何かの物の影が重なって日本髪の様に見えているんだと思い込んでいました。
実際、踊り場の手すりに服がかかっていたり、踊り場に棚があって物が置いてありました。
家族が誰もその影について話さないので、違和感なく過ごしていたのです。その影は、嫌な感じはしませんでした。
その日本髪の女性の影はいつの間にか消えていました。最低でも1年間はその影はあったと思います。
それでも、その影があるからと言って何か怖い事が起きるわけでもなく、強いて言えば、隣の一軒家の人の階段の登りおりする音が夜ちょっとうるさいなと思っていた時期と重なります。夜10時くらいにやたらと何度も階段を登ったり降りたりする音がしていました。
それから、またしばらくはその女の人の事を思い出す事はありませんでした。
Kちゃんも、その後あの女の人の事を話すことはありませんでした。普通に生きているちょっと変わった人としか思っていなかったのだと思います。
私は変な所で記憶力がすごく良かったりします。勉強した事などを良く覚えていればいいのですがそうはいかず、忘れたいことや、恥ずかしかった事など一度記憶の底にしまわれても、何かの拍子に思い出す事があります。
私が次にあの夜の白い着物の女の人の事を思い出したのは、随分と後になってからでした。
ある日テレビでやっていた映画でのワンシーン、お葬式で参列者がみんな白い着物に白い帯をしていたのを見て、ふと、あの夏祭りの夜椅子に座った女の人を思い出しました。
子供ながらに映画やテレビドラマを見ている中で、白い着物に白い帯は普通は合わせないとわかっていきます。浴衣と着物の素材の違い、見た目の質感。
一 あの時、玄関の横に座っていた女の人が着てたのは浴衣ではなく着物だ。
そしてあの長い髪。当時、長い髪は流行っておらず前髪も作っている人が多かったです。
今のような美しいウイッグも製造されておらず、誰が見てもかつらとしか思えないようなおばあちゃん向けのものばかりでした。
一 地毛であの髪の長さ⋯。
白無垢では無かったです。
今であれば、襟元を見たりもするのでしょうが、当時は誰なんだろう?と言う事で頭がいっぱいで、とにかく顔を覚えておこうと思ったのか顔ばかりみていました。
その件と関係があるかどうかわかりませんが、あの女の人を見た後、家の階段の踊り場に日本髪を結った女の人の横顔みたいな影ができていました。首から上だけの影でいつも同じ向きでした。
その影はだいぶ長いことその踊り場にあって、子供の頃の私は、何かの物の影が重なって日本髪の様に見えているんだと思い込んでいました。
実際、踊り場の手すりに服がかかっていたり、踊り場に棚があって物が置いてありました。
家族が誰もその影について話さないので、違和感なく過ごしていたのです。その影は、嫌な感じはしませんでした。
その日本髪の女性の影はいつの間にか消えていました。最低でも1年間はその影はあったと思います。
それでも、その影があるからと言って何か怖い事が起きるわけでもなく、強いて言えば、隣の一軒家の人の階段の登りおりする音が夜ちょっとうるさいなと思っていた時期と重なります。夜10時くらいにやたらと何度も階段を登ったり降りたりする音がしていました。
それから、またしばらくはその女の人の事を思い出す事はありませんでした。
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