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第2章 混乱 ― 過去と違う現在 ―
[19] 魔虫ヤトゥシュ襲来
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競技大会当日。
私たちは、ゲート前に集まった。
レイモンドが魔道具の防護服を着ていたため、ひと悶着あったが、渋々、本人が脱ぐことを承諾して、5分後には解決した。
魔法陣が描かれたゲートをくぐると、あっという間に剣術Eチームの担当エリアに到着した。
その瞬間、重たい空気が肌にまとわりついた。思った以上に蒸し暑い。
湿った空気には、かすかにアンモニア臭が混じっていた。
大小の木々が天を覆うように密生し、木漏れ日がところどころ射すだけで薄暗い。
木々は地上で見慣れたものより二倍以上の高さがあり、見上げるほどだ。
地面には細く徒長した雑草が生い茂り、視界の前方には絡み合った茎や枝、木から垂れ下がるツタに覆われて、先が見えなかった。
「み、右側に魔虫が通った、つ、通行痕があります」
アンナが指で示す。
「それを使って、前に進もう」
サイラスが指示し、魔虫の通行痕を進む。
少し開けたところに出ると、サイラスは足を止めた。
「ここで雑草を刈り、見晴らしをよくしよう」
「早くやってしまおう。いつ、魔虫が出てくるかわからないぞ」
いつもより口数の少ないレイモンドが率先して、雑草を刈っていく。
私はアンナに近づき、小声で尋ねた。
「アンナさん、普通に刈り取っても大丈夫なの?」
アンナはうなずいた。
「こ、ここにある雑草に、あ、怪しい物は今のところは無いです」
私は安心して、持参した草刈鎌で急いで刈り始めた。
「ぴ、ピオニー様、草刈鎌を持参するとは、す、すごいです」
アンナは私の手元を見つめ、称賛してくれた。
「庭いじりが趣味なの」
私は照れ隠しに笑った。
数分で、雑草に隠れていた岩がいくつか出てきた。
「岩があれば、何かしら役立つ」
サイラスが言いながら、額の汗をぬぐった。
岩は深成岩だった。硬く、簡単には砕けそうにない。
「こ、ここ、見てください」
アンナが、大きな岩を指した。
岩は苔に覆われていたが、苔が剥げているところがいくつもあった。
「魔虫が通った跡かな?」
フィリップがアンナに尋ねると、アンナはうなずいた。
「マジ? これって僕の腕くらい剥がれてるよ」
レイモンドが声を上げる。
一方で、フィリップは冷静に観察していた。
「深成岩じゃなかったら、岩に巣をつくる魔虫もいるかもしれませんね」
「つ、土に潜っている魔虫もいます。き、気を付けてください」
アンナが注意を促すと、レイモンドは顔を引きつらせた。
「アンナちゃん、早く言ってよ。僕たち、どうすればいいの?」
「お前はバカか」
サイラスが苛立って、語気を強める。
その時、かすかに羽音がした。
「静かに」
私の声にサイラスも黙った。皆一様に耳を澄ます。
すると真っ先に、アンナが羽音の主の正体を見破った。
「こ、この音はヤトゥシュです」
瘴気にやられた蚊の魔虫だ。
フィリップが声を上げた。
「サイラス先輩、どうしますか」
「頭と胴体を切り離せ。吻には気を付けろ。アンナはテデンを!」
サイラスが叫ぶと、アンナはすぐにテデンを取り出し、ハンドルを回した。
数十匹のヤトゥシュが、正面から姿を現した。
ヤトゥシュの頭は、乳児くらいあった。私が今まで出会ったヤトゥシュより、更に大きい。
サイラスは直進し、私は岩を足場にして蹴り、上に跳んだ。
一瞬、誰かに見られるかもしれないと思ったが、構ってはいられなかった。
ヤトゥシュの吻は否応なしに迫ってくる。
私は背中から、両端に剣を装着したグレイブを取り出した。
グレイブを回転させ、同時に数体のヤトゥシュの頭と胴体を切り離す。
だが、ヤトゥシュは次々と私たちに向かってくる。
私は、迫るヤトゥシュや視界に入った木の枝を蹴って跳び回り、グレイブを振った。
空中にヤトゥシュが消えたのを見計らい、私は地面に降りて辺りを見回した。
ヤトゥシュの頭と胴体だらけだった。
レイモンドは膝をつき、サイラスは立ったまま肩で息をしていた。
フィリップは両手に剣を持ったまま、腕で額の汗をぬぐい、大きく深呼吸していた。
皆一様に自分のことで手いっぱいだったようだ。
「アンナさん!」
私はアンナに駆け寄った。
アンナは、我を忘れたようにテデンのハンドルを回し続けていた。肩が上下し、呼吸が浅い。
「アンナさん、もう大丈夫よ。手を止めて」
私の声にアンナはようやく気付き、ハンドルから手を離した。
その瞬間、腕が力なく落ちた。
「アンナさん、大丈夫?」
アンナの腕や指先が震えていた。
握力が抜けたのか、指が強張り、空をつかむようにわずかに開いたままだ。
肩も強張っているのが見てわかる。息を吸うたびに、胸が小さく震えていた。
「だ、大丈夫です。ピオニー様は大丈夫でしたか? あ、ち、血が……」
「平気よ。返り血だから。どこも傷ついてない」
「アンナさんのテデンのお蔭で、ヤトゥシュの動きが鈍く感じました」
フィリップが私とアンナの前に立った。
「確かに。言われてみればそうですね」
私はフィリップの観察眼に感心した。
「おい、お前ら、早く、ヤトゥシュの頭から核を取れ」
サイラスが私たちの背後から怒鳴った。
「百個近くあるよ。苦労する割には核は小さいし。勘弁してほしい」
レイモンドは愚痴を言い、ヤトゥシュの頭から取り出した核を私たちに見せた。
指と指の間にある白く光る核は、飴玉の半分にも満たない小ささだった。
「レイモンド様、ほ、頬が……」
フィリップの語尾が小さくなる。
「え? 何? んー、確かに、頬が痒いな」
レイモンドが呑気に言いながら、頬をかく。
「掻くんじゃない! 吻には気をつけろと言っただろ!」
サイラスの怒声が響く。
「レイモンド様、腫れてますよ」
フィリップの言葉に、レイモンドは胸のポケットから取り出した手鏡を広げた。
「な、なんてことだ。ぼ、僕の美貌が……」
ヤトゥシュに刺されたレイモンドの頬は、見る見るうちに切り離したヤトゥシュの頭くらい腫れた。
レイモンドは涙目でアンナを見た。
「痒いし、熱いよ! アンナちゃん、僕、このまま死んじゃうの?」
テデンを使った疲労でぼんやりしていたアンナはレイモンドの顔を見つめて、ハッとし、立ち上がった。
アンナは胸のポケットから筒状の容器を取り出し、レイモンドに見せた。
「こ、この軟膏を塗ると治ります」
「そうなの?! ありがとう。アンナちゃん」
レイモンドがアンナに抱きつこうとし、サイラスに首根っこをつかまれた。
「早く塗って、核を取り出せ。ピオニー嬢やフィリップも、とっとと核を取り出すんだ。次に何が来るかわからないぞ」
アンナはレイモンドの頬に薬を塗ってやり、私とフィリップは頭から核を取り出す作業に集中した。
「全部で89個ですね。サイラス先輩、分配は?」
フィリップの問いにサイラスの返答は早かった。
「俺が半分で45個いただく。レイモンドが25%、フィリップが20%、残りはピオニーの分だ」
「アンナさんの分は?」
フィリップが不思議そうに尋ねるとサイラスが鼻で笑った。
「アンナは平民だ。いらんだろう」
これが普通の貴族の考え方だ。平等なんてあり得ない。
私は、無表情に徹していたが、思わず拳を作って握りしめた。
「でも、サイラス先輩、個人の獲得総量も別途評価されると噂で聞いています」
フィリップは食い下がった。
「だから、俺たちの分が多いほうが良いに決まってる」
サイラスがせせら笑う。
「わ、私は、だ、大丈夫です。お、お気遣い、ありがとうございます」
アンナが引きつった笑顔を見せる。
どんな時でも貴族と平民は差別を受ける。もう、慣れっこということだろう。
レイモンドがサイラスに尋ねた。
「サイラス先輩が半分なのは何で?」
「俺はお前たちを導いているんだ。当然だろ」
沈黙が落ちる。
この思い上がりは、どこから来るのか。
私はこの不遜な男に余計な発言をしてしまいそうで、小さく呼吸を整えた。
その時、突然、「残り45分です」と繰り返す機械音がハーラク全体に鳴り響いた。
私たちは、不満に思いながらも、ヤトゥシュの核を封印袋に入れた。
「時間がないな。しかたがない、核の重量が多い魔虫を狩るぞ」
サイラスは得意げに言い出し、したり顔を見せた。
私たちは、ゲート前に集まった。
レイモンドが魔道具の防護服を着ていたため、ひと悶着あったが、渋々、本人が脱ぐことを承諾して、5分後には解決した。
魔法陣が描かれたゲートをくぐると、あっという間に剣術Eチームの担当エリアに到着した。
その瞬間、重たい空気が肌にまとわりついた。思った以上に蒸し暑い。
湿った空気には、かすかにアンモニア臭が混じっていた。
大小の木々が天を覆うように密生し、木漏れ日がところどころ射すだけで薄暗い。
木々は地上で見慣れたものより二倍以上の高さがあり、見上げるほどだ。
地面には細く徒長した雑草が生い茂り、視界の前方には絡み合った茎や枝、木から垂れ下がるツタに覆われて、先が見えなかった。
「み、右側に魔虫が通った、つ、通行痕があります」
アンナが指で示す。
「それを使って、前に進もう」
サイラスが指示し、魔虫の通行痕を進む。
少し開けたところに出ると、サイラスは足を止めた。
「ここで雑草を刈り、見晴らしをよくしよう」
「早くやってしまおう。いつ、魔虫が出てくるかわからないぞ」
いつもより口数の少ないレイモンドが率先して、雑草を刈っていく。
私はアンナに近づき、小声で尋ねた。
「アンナさん、普通に刈り取っても大丈夫なの?」
アンナはうなずいた。
「こ、ここにある雑草に、あ、怪しい物は今のところは無いです」
私は安心して、持参した草刈鎌で急いで刈り始めた。
「ぴ、ピオニー様、草刈鎌を持参するとは、す、すごいです」
アンナは私の手元を見つめ、称賛してくれた。
「庭いじりが趣味なの」
私は照れ隠しに笑った。
数分で、雑草に隠れていた岩がいくつか出てきた。
「岩があれば、何かしら役立つ」
サイラスが言いながら、額の汗をぬぐった。
岩は深成岩だった。硬く、簡単には砕けそうにない。
「こ、ここ、見てください」
アンナが、大きな岩を指した。
岩は苔に覆われていたが、苔が剥げているところがいくつもあった。
「魔虫が通った跡かな?」
フィリップがアンナに尋ねると、アンナはうなずいた。
「マジ? これって僕の腕くらい剥がれてるよ」
レイモンドが声を上げる。
一方で、フィリップは冷静に観察していた。
「深成岩じゃなかったら、岩に巣をつくる魔虫もいるかもしれませんね」
「つ、土に潜っている魔虫もいます。き、気を付けてください」
アンナが注意を促すと、レイモンドは顔を引きつらせた。
「アンナちゃん、早く言ってよ。僕たち、どうすればいいの?」
「お前はバカか」
サイラスが苛立って、語気を強める。
その時、かすかに羽音がした。
「静かに」
私の声にサイラスも黙った。皆一様に耳を澄ます。
すると真っ先に、アンナが羽音の主の正体を見破った。
「こ、この音はヤトゥシュです」
瘴気にやられた蚊の魔虫だ。
フィリップが声を上げた。
「サイラス先輩、どうしますか」
「頭と胴体を切り離せ。吻には気を付けろ。アンナはテデンを!」
サイラスが叫ぶと、アンナはすぐにテデンを取り出し、ハンドルを回した。
数十匹のヤトゥシュが、正面から姿を現した。
ヤトゥシュの頭は、乳児くらいあった。私が今まで出会ったヤトゥシュより、更に大きい。
サイラスは直進し、私は岩を足場にして蹴り、上に跳んだ。
一瞬、誰かに見られるかもしれないと思ったが、構ってはいられなかった。
ヤトゥシュの吻は否応なしに迫ってくる。
私は背中から、両端に剣を装着したグレイブを取り出した。
グレイブを回転させ、同時に数体のヤトゥシュの頭と胴体を切り離す。
だが、ヤトゥシュは次々と私たちに向かってくる。
私は、迫るヤトゥシュや視界に入った木の枝を蹴って跳び回り、グレイブを振った。
空中にヤトゥシュが消えたのを見計らい、私は地面に降りて辺りを見回した。
ヤトゥシュの頭と胴体だらけだった。
レイモンドは膝をつき、サイラスは立ったまま肩で息をしていた。
フィリップは両手に剣を持ったまま、腕で額の汗をぬぐい、大きく深呼吸していた。
皆一様に自分のことで手いっぱいだったようだ。
「アンナさん!」
私はアンナに駆け寄った。
アンナは、我を忘れたようにテデンのハンドルを回し続けていた。肩が上下し、呼吸が浅い。
「アンナさん、もう大丈夫よ。手を止めて」
私の声にアンナはようやく気付き、ハンドルから手を離した。
その瞬間、腕が力なく落ちた。
「アンナさん、大丈夫?」
アンナの腕や指先が震えていた。
握力が抜けたのか、指が強張り、空をつかむようにわずかに開いたままだ。
肩も強張っているのが見てわかる。息を吸うたびに、胸が小さく震えていた。
「だ、大丈夫です。ピオニー様は大丈夫でしたか? あ、ち、血が……」
「平気よ。返り血だから。どこも傷ついてない」
「アンナさんのテデンのお蔭で、ヤトゥシュの動きが鈍く感じました」
フィリップが私とアンナの前に立った。
「確かに。言われてみればそうですね」
私はフィリップの観察眼に感心した。
「おい、お前ら、早く、ヤトゥシュの頭から核を取れ」
サイラスが私たちの背後から怒鳴った。
「百個近くあるよ。苦労する割には核は小さいし。勘弁してほしい」
レイモンドは愚痴を言い、ヤトゥシュの頭から取り出した核を私たちに見せた。
指と指の間にある白く光る核は、飴玉の半分にも満たない小ささだった。
「レイモンド様、ほ、頬が……」
フィリップの語尾が小さくなる。
「え? 何? んー、確かに、頬が痒いな」
レイモンドが呑気に言いながら、頬をかく。
「掻くんじゃない! 吻には気をつけろと言っただろ!」
サイラスの怒声が響く。
「レイモンド様、腫れてますよ」
フィリップの言葉に、レイモンドは胸のポケットから取り出した手鏡を広げた。
「な、なんてことだ。ぼ、僕の美貌が……」
ヤトゥシュに刺されたレイモンドの頬は、見る見るうちに切り離したヤトゥシュの頭くらい腫れた。
レイモンドは涙目でアンナを見た。
「痒いし、熱いよ! アンナちゃん、僕、このまま死んじゃうの?」
テデンを使った疲労でぼんやりしていたアンナはレイモンドの顔を見つめて、ハッとし、立ち上がった。
アンナは胸のポケットから筒状の容器を取り出し、レイモンドに見せた。
「こ、この軟膏を塗ると治ります」
「そうなの?! ありがとう。アンナちゃん」
レイモンドがアンナに抱きつこうとし、サイラスに首根っこをつかまれた。
「早く塗って、核を取り出せ。ピオニー嬢やフィリップも、とっとと核を取り出すんだ。次に何が来るかわからないぞ」
アンナはレイモンドの頬に薬を塗ってやり、私とフィリップは頭から核を取り出す作業に集中した。
「全部で89個ですね。サイラス先輩、分配は?」
フィリップの問いにサイラスの返答は早かった。
「俺が半分で45個いただく。レイモンドが25%、フィリップが20%、残りはピオニーの分だ」
「アンナさんの分は?」
フィリップが不思議そうに尋ねるとサイラスが鼻で笑った。
「アンナは平民だ。いらんだろう」
これが普通の貴族の考え方だ。平等なんてあり得ない。
私は、無表情に徹していたが、思わず拳を作って握りしめた。
「でも、サイラス先輩、個人の獲得総量も別途評価されると噂で聞いています」
フィリップは食い下がった。
「だから、俺たちの分が多いほうが良いに決まってる」
サイラスがせせら笑う。
「わ、私は、だ、大丈夫です。お、お気遣い、ありがとうございます」
アンナが引きつった笑顔を見せる。
どんな時でも貴族と平民は差別を受ける。もう、慣れっこということだろう。
レイモンドがサイラスに尋ねた。
「サイラス先輩が半分なのは何で?」
「俺はお前たちを導いているんだ。当然だろ」
沈黙が落ちる。
この思い上がりは、どこから来るのか。
私はこの不遜な男に余計な発言をしてしまいそうで、小さく呼吸を整えた。
その時、突然、「残り45分です」と繰り返す機械音がハーラク全体に鳴り響いた。
私たちは、不満に思いながらも、ヤトゥシュの核を封印袋に入れた。
「時間がないな。しかたがない、核の重量が多い魔虫を狩るぞ」
サイラスは得意げに言い出し、したり顔を見せた。
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