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第4章の3・あまりに可笑しくて…の ぷち話し
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夜の龍青学園。
教室内に布団で寝ている咲子を発見した竜沢と鏡。
「えーっと…」
「どうします?」
対応に困る二人。さすがに放置は出来ない。
「そ、そうだ!」
竜沢は懐からスマホを取り出した。
「……あ、もしもし。竜沢と申しますが…あ、グレイスさん?」
咲子の家に電話を掛け、引き取りに来てもらう算段だ。
「えっとですね、咲子さんが、えー……いや、そうじゃないんです。あー…あの、学園の教室にですね…ね、寝て…いやいや、その…布団で…あー、何と言いますか…」
さらわれたという部分を誤魔化しつつ必死に現状を説明しようとする竜沢。
《なるほど、つまり夜の龍青学園の教室で咲子様が布団に入ってお一人で寝ているので迎えに来てほしい…という事ですね?》
「………はい。」
どんだけ優秀やねん…と思う竜沢。と同時に…どんだけ理解力高いねん…と思う竜沢。そんで疑問持たんのかい…と思う竜沢。
「まぁでも助かった。あとはグレイスさんの到着を待つだけだ。」
「何か凄いですね、咲子さんの家は。竜沢くんが咲子さんを……いえ、これは出しゃばり過ぎですね。」
「鏡、多分お前には分かってるだろうと思うけど…俺は咲ちゃんに、そんな感情を持って無いよ。」
「…はい。でも咲子さんは…」
「うん。まぁでも…あれだけハッキリ感情を出してるのに、一度も付き合ってくれとか、そういう事を言ってこないんだよ、咲ちゃんは。」
「そう…でしょうね。」
「だから、な。だから…言えねーんだよ。どうすりゃあいいのかな…。」
数分後、グレイス達が学園に到着。咲子を回収して行った。
その際出張ったのは、通常の車の二倍くらい長い黒の高級車と、その周囲を囲む重厚な車二台、更に先導する二台のバイク。合計十二名の使用人(バイクの二名は使用人というよりかなりガタイの良いガードマン)であった。
「まぁ、もしその時が来たら………うまく逃げて下さい。」
「い、いやいや、た、た、助けてっ。」
鏡に泣きつく竜沢。
車内で眠っている咲子を、優しい眼差しで見ているグレイス。
優秀で理解力の高い執事(バトラー)であるグレイスは、咲子の想いも竜沢の気持ちも、実は既に理解している。
〝ご安心下さい竜沢様、もし咲子様をおフリになったとしても、誰も竜沢様を責めたりしませんよ。…私以外は〟
ちょっと恐い、グレイスの心の声であった。
教室内に布団で寝ている咲子を発見した竜沢と鏡。
「えーっと…」
「どうします?」
対応に困る二人。さすがに放置は出来ない。
「そ、そうだ!」
竜沢は懐からスマホを取り出した。
「……あ、もしもし。竜沢と申しますが…あ、グレイスさん?」
咲子の家に電話を掛け、引き取りに来てもらう算段だ。
「えっとですね、咲子さんが、えー……いや、そうじゃないんです。あー…あの、学園の教室にですね…ね、寝て…いやいや、その…布団で…あー、何と言いますか…」
さらわれたという部分を誤魔化しつつ必死に現状を説明しようとする竜沢。
《なるほど、つまり夜の龍青学園の教室で咲子様が布団に入ってお一人で寝ているので迎えに来てほしい…という事ですね?》
「………はい。」
どんだけ優秀やねん…と思う竜沢。と同時に…どんだけ理解力高いねん…と思う竜沢。そんで疑問持たんのかい…と思う竜沢。
「まぁでも助かった。あとはグレイスさんの到着を待つだけだ。」
「何か凄いですね、咲子さんの家は。竜沢くんが咲子さんを……いえ、これは出しゃばり過ぎですね。」
「鏡、多分お前には分かってるだろうと思うけど…俺は咲ちゃんに、そんな感情を持って無いよ。」
「…はい。でも咲子さんは…」
「うん。まぁでも…あれだけハッキリ感情を出してるのに、一度も付き合ってくれとか、そういう事を言ってこないんだよ、咲ちゃんは。」
「そう…でしょうね。」
「だから、な。だから…言えねーんだよ。どうすりゃあいいのかな…。」
数分後、グレイス達が学園に到着。咲子を回収して行った。
その際出張ったのは、通常の車の二倍くらい長い黒の高級車と、その周囲を囲む重厚な車二台、更に先導する二台のバイク。合計十二名の使用人(バイクの二名は使用人というよりかなりガタイの良いガードマン)であった。
「まぁ、もしその時が来たら………うまく逃げて下さい。」
「い、いやいや、た、た、助けてっ。」
鏡に泣きつく竜沢。
車内で眠っている咲子を、優しい眼差しで見ているグレイス。
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