D○ZNとY○UTUBEとウ○イレでしかサッカーを知らない俺が女子エルフ代表の監督に就任した訳だが

米俵猫太朗

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第五章

奴隷取引

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「正解!」
「やりました!」
「でかしたぞ、ナリンちゃん!」
「さすがぴい!」
「すごいっす!」
 ガッツポーズをみせるナリンさんにステフやスワッグやクエンさんがハイタッチを行った。が、盛り上がる一団とは別に俺はまったくノリに着いて行けず、腑に落ちない口調を隠せずに聞いた。
「それが問題だったのですか?」
「ああ。伝説によると、デイエルフの長の解釈ではドワーフが先にエルフに惚れ、全てを投げ捨ててエルフに捧げる……という関係性こそが『善』であり『真実』であった。その逆リバは許せるものではなかった」
 どっちでもええがな。と、思ったが俺は身の危険を察して黙った。
「当時の世相としても、エルフが敵対者のドワーフに惚れるなど受け入れられるものではなかった。あくまでもドワーフがエルフの魅力に抗う事ができず、ドワーフ社会を捨てる……という物語が望ましかったのだ」
 おっと少し社会的な話しになったぞ。
「では対立種族だったという部分は合ってはいたのですね」
「ああ。そういう意味では……」
 クランさんは目を細めて俺の顔を見た。
「ショー殿の回答も一部、正解だったのかもしれんな」
 いや良い話風にまとめんなや。あと俺が回答に未練があった負け惜しみみたいに言うのも辞めて!
「どちらにせよそんな……その問題が原因で、ナイトエルフは地上を去ったと?」
「うむ。伝説によるとデイエルフの長は『このような作品は認められない! そんなにドワーフが好きなら大洞穴にでも行って同じ値段で作品を作れ』と言い、我らの祖は『出来らぁっ! え! 大洞穴に?』と言って同好の士を連れて地上を去った」
 いや俺、詳しくないけどその伝説は余計なステーキが混ざっている気がする……。とは言え俺が口にしたのは別の質問だった。
「当時のドワーフって大洞穴に住んでいたのですか?」
「いや、奴らが住むのは鉱山の方だな。所謂一つの勘違いだ。はっはっは」
「はっはっは」
 いや笑って住む問題かよ!
「すみません、部外者がちょっと強引にまとめますと、政治的軋轢で当時の支配者から思想を弾圧された一部のエルフさんたちが創作の自由を求めて誰にも邪魔されない地下へ辿り着いた……て感じで良いですか?」
 正直、疲れてきた。俺は無礼かもしれないが話しをまとめに入った。
「それだ! ショー殿、上手いなあ。それ貰って良いでござるか?」
 このスーパー食いしん坊め! と思ったが終われるなら何でも980円のステーキでも喰わせようという気分だ。
「良いですよ。その代わりと言っちゃなんですが、ここのナイトエルフさんが何名か個人的に地上へ戻る事はできないですか? 現在の政治体制的に言えば同じような迫害は決して無い事を保証しますので」
 今の統治者はドーンエルフだし、あのエルフたち頭が柔らかい(むしろ柔らか過ぎて心配なくらいだ)から変な理由で揉める事は無いだろう。
「今、エルフのサッカードウ代表チームの再建を行っているんですが、力をお借りしたいんですよ」
 俺がサッカードウの事を口にすると、クエンさんたちによって積み上げられた座布団に座ろうとしていたナリンさんもそこから飛び降り、こちらへ加わった。
「私からもお願いします。祖先の間で不幸なすれ違いがあった事は申し訳ないと思います。ですが、いやだからこそ、ナイトエルフの選手にもアローズに参加して頂いてエルフ族調和の象徴として活躍して頂きたいのです。その為の支援は惜しみません!」
 そう言ってナリンさんは深く頭を下げた。そんなまじめな事をスラスラと言えるナリン△!(さん、かっけー)でもそんな重い話しだっけ?
「良いでござるよ。ナリス殿は正解したでござるし。さっきのクイズの賞金代わりに誰でも連れて行けば良かろう」
 軽っ!
「ナリンです、ありがとうございます。やりましたね、ショーキチ殿!」 
 そう言うとナリンさんはハイタッチを求めてきた。彼女がテンション高いのも珍しいな? と思いながらも手を叩く。
「ははーん。なるほどでござる」
 なにがやねん! とクランさんに言いたかったが、俺は既に次の事を考え始めていた。

 誰でも連れて行けば良かろう、とはナイトエルフさん側の言葉ではあるが、アローズの力になる選手が欲しい身としては誰でも良い、とはいかなかった。
「誰かに合わせてくるぞ!(CK守備時に選手に叫んだ某監督)」
「誰でも良い!(それを聞いてチャントを返した相手サポーター)」
ではないのだ。
 チーム戦術に合わなそうな選手、和を乱しそうな選手、あと層の厚いポジションの選手などは申し訳ないが連れていけない。もちろん、本人の意思も関係してくるし。
 そういう訳で俺たちは選手が観たかった。試合、練習、面接等何でも良い、
「身体を観たいわ! その子の裸をみせてちょうだい!!」
という気分である。いや危険なジョークなので口には出せないが。
「一番の理想はゴルルグチームとの練習試合を組む、ですよね」
 ナリンさんは寝具の準備をしながら言った。
「そうですけど、まず無理らしいですよね。あー良いスタジアムなのになあ」
 俺は窓辺に歩み寄り、眼下に広がるピッチを眺めながら言った。
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