D○ZNとY○UTUBEとウ○イレでしかサッカーを知らない俺が女子エルフ代表の監督に就任した訳だが

米俵猫太朗

文字の大きさ
102 / 700
第六章

救世主か吸せいしゅか……

しおりを挟む
 目を開くと俺は品格が高そうな客室にいた。エルフの王城で泊めて貰った部屋と非常に良く似ている。同じと言えば服装もあの時のスーツだ。
「あれ? もう帰った?」
と周囲を見渡し違いに気づいた。俺はベッドではなく長椅子に横たわっており、その両手は頭上に伸ばした形で縄で縛られている。
「え? 何これ?」
「じゃじゃ~ん! 困った時のシャマーさん登場!」
 そんな声と共にピンクの髪を揺らしてシャマーさんが現れた。なんと空中から。
「なっ、シャマーさん! これはどういう事ですか!?」
 これ、とは今の状況もシャマーさんの格好――黄色いスケスケのベビードールにチョーカー、同じ色の下着――も指す。
「説明しよう! ジノリちゃんにやったのと同じ様に、ショーちゃんの夢に潜入して良い感じになろうとシャマーさんは考えた。しかし! 普通に入っても警戒されるし一回で決めきれなかったらステフたちに警備をお願いするようになるかもしれない。そこでショーちゃんの『むらむら感』を魔法で密かにモニターし、それが最高峰に達した時を狙って夢魔術を発動、一気に既成事実を作る事にしたのだ~」
「何ぃ!? そんな恐ろしい計画が……って『むらむら感』て何!?」  
 そんなの計られてたの!? 恥ずかしいじゃん!
「簡単に言うと『溜まってんだろ?』て事よ?」
「いや分かってたけど! 女の子がそんな事を言うんじゃありません!」
 自分で言った『女の子』という言葉に自分でドキっとしてしまう。何故って目の前のシャマーさんは事実凄く女の子で……ボリュームは少な目だけどスタイルは良いし、怪しく透けるベビードールの向こうに滑らかそうな肌がうっすらと見えて目が離せなくもある。
「どう? これ気に入った? 説得色仕掛に+4のボーナスがつく魔法のベビードルなんだよ?」
 シャマーさんは裾を靡かせながらその場でクルっと回った。あ、お尻の方はそうなってるんすね……。
「いっ色々と、ごっご丁寧な説明どうも」
「いえいえ。じゃあ今度はショーちゃんが説明して? その娘……誰?」
 そう言うとシャマーさんはさっと指を出す。その指が向かう方向には俺が寝かされているのと似たような長椅子があり、その上ではレイさんが熟睡していた。
「あれ? レイさん?」
「レイさん?」
 シャマーさんの目がすぅ、と細くなる。恐れていた事態だがまさかこんな早く、しかも夢の中で起きるとは!
「彼女はナイトエルフの街でスカウトした選手で、ポジションはFWの1.5列目から攻撃的な中盤までかな? 柔らかいボールタッチと瞬発力、優れた判断力と想像力を持ったファンタジスタで、攻撃の要となる存在だ」
 俺は用意していた言葉をそこまで一気にまくし立てた。
「ふーん、面白そうな選手をみつけたのね~。って違うわよ!」
 シャマーさんは顎に手を当てふむふむと唸っていたが、ビシっとその手で俺の膝を叩いた。
「なんでこの娘が夢の中にいるのよ!?」
「知らないよ! 夢魔法をかけたのはシャマーさんだろ!?」
 ジノリさんに『だけど気になる昨日よりもずっと(以降省略)』作戦を仕掛けた時も、俺だけ認識を変えるとか細かな調整をしてた筈だ。だから今回もシャマーさんがレイさんを夢に巻き込んだ……のではないのか?
「夢魔法と体質に関係があるのかしら? でもナイトエルフの性質、詳しくないから分かんないな~論文探してみるか。別の仮説としては肉体的に接触しながら寝ているとか。或いは……」
 自分の唇を摘みながらボソボソ言っていたシャマーさんは、レイさんの前に歩み寄り寝息を立てる彼女の髪をそっとかき上げた。
「この子がショーちゃんの心の深い所まで入っているとか?」
「うう~ん? どしたんショーキチにいさん~?」
 ふと、そんな声を漏らしてレイさんが身じろぎした。
「えっ、どうしよ!?」
 シャマーさんは跳ねるようにバックステップしてこちらへ移動し、俺の隣に座る。
「うーん。おはよう」
「お、おはよう」
「おはようございます」
 目をこすり上体を起こすレイさんに俺とシャマーさんが揃って並んで挨拶をする。そっと彼女の手が動き、俺の手の捕縛を解除した。
「あれ? ここどこ~? ショーキチにいさん何その服、格好いいけど? おねえさんどちらのかた?」
 まだ寝ぼけ眼でレイさんがゆっくりした口調で訊ねる。
「ここは魔法の夢の中で、俺は打ち合わせの為に正装してスーツを着てて、こちらは打ち合わせ相手のシャマーさん」
「シャマーです、どうも」
「どうも……ってあのシャマーねえさん!?」
 シャマーさんの名前を認識した途端、レイさんは一気に目を覚まし飛び上がって近づきシャマーさんの手を取った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…

アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。 そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

最初から最強ぼっちの俺は英雄になります

総長ヒューガ
ファンタジー
いつも通りに一人ぼっちでゲームをしていた、そして疲れて寝ていたら、人々の驚きの声が聞こえた、目を開けてみるとそこにはゲームの世界だった、これから待ち受ける敵にも勝たないといけない、予想外の敵にも勝たないといけないぼっちはゲーム内の英雄になれるのか!

ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話

ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。 異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。 「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」 異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...