262 / 700
第十五章
ギャルの加入
しおりを挟む
俺がナギサさんとホノカさんを選んだ事を伝えると、サンダー監督は複雑な顔をしてしばし悩み込んだ。
「よりにもよってブヒキュアかね……」
場所はセンシャ会場の楽屋裏である。なにせ例のテンポで馬車が洗われる――洗われてない――ので進行は遅い。まだその日のプログラムは終わっておらず、プッシュアップバーやダンベルやビキニが乱雑に散らばる更衣室を様々な様子のオーク代表選手たちが走り回っている。
「駄目だったら賭そのものをノーカウントにしても良いですよ?」
そもそもリーシャさんとペイトーン選手のも無効になっているのだ。俺たちの方だって無かったことにしても問題あるまい。食堂の人員補充は……また新たにかけよう。
「いやさ。彼女たち、大きなお友達にも小さなお友達にも人気だからさ」
そう言ってサンダー監督が説明してくれる所によると、ブヒキュアの二人の料理はオーク代表選手(大きなお友達)に好評なのはもちろんの事、彼女たちが食育教育の為に訪れる学校の子供達にも大人気なのだそうだ。そのキャラも含めて。
「えっ、そんな事までしてんすか!」
負けた……。チームが学校を訪問し運動や集団行動を教える活動、いわゆる普及部については
「そのうち、必ずやる」
と思ってはいたのだが、手が回らないでいた。いや忙しかったし優先順位もあるしね。
しかしそっちの方面でオーク代表に負けるとは……。
「子供たちと、子供に人気なお姉さんを引き離すほど俺は鬼畜じゃありません。やっぱりナシに……」
「まあでもエルフの餓鬼どもの性癖を早い段階で歪ませておくのも、アリ寄りのアリだよな! ブヒキュアがエルフ代表に嫁いでも、そっちで子供たちと触れ合う活動させてくれるならいいぞ!」
サンダー監督、いま酷い事を言ってませんでした!?
「良いんすか!?」
そう言う俺も、打算がない訳ではない。彼女たちの料理は確実にプラスになるし、普及部を立ち上げる際も力になってくれるだろう。それに何より、あの二人となら俺だって間違いなど起きる筈もない!
「良いだろう! あいつら性格も良いし、夜の方もマックスハートだぞ? いや小さいお友達には内緒だけれどよ!」
サンダー監督はそう言ってニヤリと笑った。
「ありがとうございます! 彼女たちが楽しく働けるように助力は惜しみませんので!」
俺も俺で、サンダー監督から見えない位置でニヤリと笑った。
かくして黒ギャルのナギサさん、白ギャルのホノカさんがアローズのスタッフに加わる事となった。それぞれの監督の思惑と共に……。
その後もそれなりに忙しかった。食べ比べ組のラビンさん、ユイノさん、ステフは会場に残ってブヒキュアの店の撤収を手伝い、俺、ナリンさん、リーシャさんは王城へ行ってダリオさんやエルフサッカードウ協会の事務員さんを探して契約書を作る。
それぞれが終わった後にスタジアムと王城の中程にあるレストランの一室を借り切って契約を締結。残り全員+ブヒキュアの荷物がディードリット号に乗るのは無理があるので、スワッグと例の馬車を呼んで分乗して帰った。
そうやってエルヴィレッジに帰れたのは夕方。この後、例の『マンデー・ナイト・フットボール』のフェリダエvsゴブリンを観てようやく長い、オフでもなんでもなかったオフの日が終わる……という感じだ。
なお、スワッグはいつものごとくトモダチ手帳にナギサさんとホノカさんを加えてご機嫌だった。しかも彼女らはページへの書き込みも半端なく、もっとも盛れているプリ――正式名称はプラズマティック・リプレイスイメージとかいう魔法の技術で、自分たちの姿を電気的に小さな紙片に定着させる写真のような技術らしい――まで張り付けてくれたので、魔法少女モノのマスコットのようなグリフォンは二人にデレデレであった。
スワッグよ、お前もまたギャルにちょっと優しくされたら舞い上がる悲しいオタクであったのだな……。
「よりにもよってブヒキュアかね……」
場所はセンシャ会場の楽屋裏である。なにせ例のテンポで馬車が洗われる――洗われてない――ので進行は遅い。まだその日のプログラムは終わっておらず、プッシュアップバーやダンベルやビキニが乱雑に散らばる更衣室を様々な様子のオーク代表選手たちが走り回っている。
「駄目だったら賭そのものをノーカウントにしても良いですよ?」
そもそもリーシャさんとペイトーン選手のも無効になっているのだ。俺たちの方だって無かったことにしても問題あるまい。食堂の人員補充は……また新たにかけよう。
「いやさ。彼女たち、大きなお友達にも小さなお友達にも人気だからさ」
そう言ってサンダー監督が説明してくれる所によると、ブヒキュアの二人の料理はオーク代表選手(大きなお友達)に好評なのはもちろんの事、彼女たちが食育教育の為に訪れる学校の子供達にも大人気なのだそうだ。そのキャラも含めて。
「えっ、そんな事までしてんすか!」
負けた……。チームが学校を訪問し運動や集団行動を教える活動、いわゆる普及部については
「そのうち、必ずやる」
と思ってはいたのだが、手が回らないでいた。いや忙しかったし優先順位もあるしね。
しかしそっちの方面でオーク代表に負けるとは……。
「子供たちと、子供に人気なお姉さんを引き離すほど俺は鬼畜じゃありません。やっぱりナシに……」
「まあでもエルフの餓鬼どもの性癖を早い段階で歪ませておくのも、アリ寄りのアリだよな! ブヒキュアがエルフ代表に嫁いでも、そっちで子供たちと触れ合う活動させてくれるならいいぞ!」
サンダー監督、いま酷い事を言ってませんでした!?
「良いんすか!?」
そう言う俺も、打算がない訳ではない。彼女たちの料理は確実にプラスになるし、普及部を立ち上げる際も力になってくれるだろう。それに何より、あの二人となら俺だって間違いなど起きる筈もない!
「良いだろう! あいつら性格も良いし、夜の方もマックスハートだぞ? いや小さいお友達には内緒だけれどよ!」
サンダー監督はそう言ってニヤリと笑った。
「ありがとうございます! 彼女たちが楽しく働けるように助力は惜しみませんので!」
俺も俺で、サンダー監督から見えない位置でニヤリと笑った。
かくして黒ギャルのナギサさん、白ギャルのホノカさんがアローズのスタッフに加わる事となった。それぞれの監督の思惑と共に……。
その後もそれなりに忙しかった。食べ比べ組のラビンさん、ユイノさん、ステフは会場に残ってブヒキュアの店の撤収を手伝い、俺、ナリンさん、リーシャさんは王城へ行ってダリオさんやエルフサッカードウ協会の事務員さんを探して契約書を作る。
それぞれが終わった後にスタジアムと王城の中程にあるレストランの一室を借り切って契約を締結。残り全員+ブヒキュアの荷物がディードリット号に乗るのは無理があるので、スワッグと例の馬車を呼んで分乗して帰った。
そうやってエルヴィレッジに帰れたのは夕方。この後、例の『マンデー・ナイト・フットボール』のフェリダエvsゴブリンを観てようやく長い、オフでもなんでもなかったオフの日が終わる……という感じだ。
なお、スワッグはいつものごとくトモダチ手帳にナギサさんとホノカさんを加えてご機嫌だった。しかも彼女らはページへの書き込みも半端なく、もっとも盛れているプリ――正式名称はプラズマティック・リプレイスイメージとかいう魔法の技術で、自分たちの姿を電気的に小さな紙片に定着させる写真のような技術らしい――まで張り付けてくれたので、魔法少女モノのマスコットのようなグリフォンは二人にデレデレであった。
スワッグよ、お前もまたギャルにちょっと優しくされたら舞い上がる悲しいオタクであったのだな……。
0
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
最初から最強ぼっちの俺は英雄になります
総長ヒューガ
ファンタジー
いつも通りに一人ぼっちでゲームをしていた、そして疲れて寝ていたら、人々の驚きの声が聞こえた、目を開けてみるとそこにはゲームの世界だった、これから待ち受ける敵にも勝たないといけない、予想外の敵にも勝たないといけないぼっちはゲーム内の英雄になれるのか!
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる