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得てしてまた1人魔法使いに
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最早、名物と言っても過言じゃないレベルであるシャイニングウィザードを風音からもらい、昏倒してしまった俺こと風祭 慶一郎です。
花梨が縛り上げた奴らは脅迫状を送り付けてきていたテロリストを名乗る奴らだった。
俺は昏倒していたので詳しくは知らないが、縛り上げていた奴らは特殊犯罪及び魔法使い犯専門の魔法使いで組まれた警察のチームに引き渡したらしい。
……あそこ、中々な奴らが揃ってるんだよなぁ。風音とも顔見知り多いし。
ちなみに、シャイニングウィザードで意識を失う前に見た景色は水色でした。
で、今現在、俺の家に風音、花梨、あい、瑠依の最早、風祭と愉快な仲間たちと呼ばれてそうなメンツでいる。
……桜川さんちのお嬢様もいるが。
つか、俺が呼んだんだけどね。
「瑠依、あい。俺の部屋で好きなアニメ観るなり、好きなゲームするなりしておいで。俺、ちょっとこいつらと話があるんだわ」
「はぁい!!」
「了解した!!」
2人は小走りに俺の部屋へと行くのであった。
「ふむ、桜川さん。魔法使いになるってことでいいんだよね?」
「はい。今の学校を辞めるのは本当に心苦しいのですが……」
俺の質問に桜川さんは答える。
「で、風音、花梨。魔法使いになったら、桜川さんと仲良くして、色々教えてやってくれな?ほら、同性で同年代の方が話しやすいことが多いだろうし」
「……まさか、あんた、桜川さんを弟子にするつもり?」
俺が投げた言葉に反応したのは風音だった。
「ん?いや、俺の弟子だなんて嫌だろ普通。陰口ばっか言われるぜ?特に俺が」
S級ロリコンとか、特級幼女好きとか、最強(笑)のJCハーレム王とか。
……なんでこうなんだろうな。目から塩水が溢れてくるわ。
「あら。私は風祭さまとずっと一緒にいることは吝かではないですが?」
綺麗で上品な笑顔を俺に向けて桜川さんはそう言った。
「……あんたみたいな綺麗な女子にそんなこと言われたら、からかわれてるの忘れて惚れて告白して、こっぴどく振られた上、色んな所でぷーっくすくすってされるだろ。やめろ」
「あら、心外ですわ」
俺の言葉にまたしても笑顔で答える桜川さん。何この子。ほんとに綺麗だから。
「……んんっ。じゃあ、どうすんのさ?学校に通うの?」
「いや、今の学校辞めたくないんだろ、桜川さん。じゃあ、辞めなくていいよ」
花梨が投げてきた疑問に答えてやる。
そうだ、別に辞めなくていい。
「えっ?どういうこと?」
可愛く小首を傾げさせて花梨はそう言った。
……あざとさを感じないからマジ怖いんだよな。なんだよ、可愛いしか感じないとか。
「あぁ、いるだろ。一緒の学校に通ってて、お嬢様でその上Sランクな魔法使いが」
「ふぁ!?」
風音が驚いたのか、マヌケでありながら可愛い声を漏らす。
「うん。風音、お前が弟子にしてやれよ。お前らレベルのお嬢様同士なら、親同士も繋がりがあって、一緒に過ごさねばならないっていう決まりも楽々クリアーだろ」
これぞ必殺、働きたくないなら押し付けよう、そうしよう作戦である。
と言うより、これ以上の作戦は思いつかなかった。
「うん、そうだね!!風音が桜川さんと師弟になったら忙しくなったりするだろうし、この家に遊びにくるのはあたしに任せてくれればいいし」
と、花梨がいきなり乗っかってきた。
「あら?上栫さま、おかしなことをおっしゃいますわね?風祭さまは私にいつでも、いつも遊びにきてくれていい。むしろ、ずっと一緒にいてくれないか?と仰って下さったのに」
「「はぁ!?」」
挑発的な花梨だったが、桜川さんの返しに食いつくような反応を見せた。風音と同時に。
「いや、遊びにきてくれていいって言ったけど、そんなキザったらしいことは全く一切言ってないからね?」
俺はため息混じりに答える。
「だ、だよね……あたし言われたことないもんね……」
「そうだよね……私が言われてないのに……」
「うふふ。言ってくださったらいつでもいいですからね?働きたくないなら、私の家で一緒に暮らしますのもいいですわね」
なんて、美少女3人に振り回されたが、いつでも俺の家に自由にきてもいいと言う条件で風音は桜川さんを弟子にすることを承諾した。
☆
「それでですね、風祭さま。ひとつ、お願いがございまして」
「ん?なに?」
話も纏まり、のんびりとしようとしたら桜川さんが声をかけてきたのである。
「上栫さま、有栖川さまと同じ様に、私のことは彩菜とお呼びくださいませ」
……おう、またか。中々小っ恥ずかしいんだが。
「ん、じゃあ、こうしよう。桜川さんが風音と花梨を下の名前で呼ぶのなら、俺もそうするよ」
「では、風音さま、花梨さま、そう言うことなのでどうぞよろしくお願い致します」
提案即了承、即実行の超スピード処理だった。
花梨が縛り上げた奴らは脅迫状を送り付けてきていたテロリストを名乗る奴らだった。
俺は昏倒していたので詳しくは知らないが、縛り上げていた奴らは特殊犯罪及び魔法使い犯専門の魔法使いで組まれた警察のチームに引き渡したらしい。
……あそこ、中々な奴らが揃ってるんだよなぁ。風音とも顔見知り多いし。
ちなみに、シャイニングウィザードで意識を失う前に見た景色は水色でした。
で、今現在、俺の家に風音、花梨、あい、瑠依の最早、風祭と愉快な仲間たちと呼ばれてそうなメンツでいる。
……桜川さんちのお嬢様もいるが。
つか、俺が呼んだんだけどね。
「瑠依、あい。俺の部屋で好きなアニメ観るなり、好きなゲームするなりしておいで。俺、ちょっとこいつらと話があるんだわ」
「はぁい!!」
「了解した!!」
2人は小走りに俺の部屋へと行くのであった。
「ふむ、桜川さん。魔法使いになるってことでいいんだよね?」
「はい。今の学校を辞めるのは本当に心苦しいのですが……」
俺の質問に桜川さんは答える。
「で、風音、花梨。魔法使いになったら、桜川さんと仲良くして、色々教えてやってくれな?ほら、同性で同年代の方が話しやすいことが多いだろうし」
「……まさか、あんた、桜川さんを弟子にするつもり?」
俺が投げた言葉に反応したのは風音だった。
「ん?いや、俺の弟子だなんて嫌だろ普通。陰口ばっか言われるぜ?特に俺が」
S級ロリコンとか、特級幼女好きとか、最強(笑)のJCハーレム王とか。
……なんでこうなんだろうな。目から塩水が溢れてくるわ。
「あら。私は風祭さまとずっと一緒にいることは吝かではないですが?」
綺麗で上品な笑顔を俺に向けて桜川さんはそう言った。
「……あんたみたいな綺麗な女子にそんなこと言われたら、からかわれてるの忘れて惚れて告白して、こっぴどく振られた上、色んな所でぷーっくすくすってされるだろ。やめろ」
「あら、心外ですわ」
俺の言葉にまたしても笑顔で答える桜川さん。何この子。ほんとに綺麗だから。
「……んんっ。じゃあ、どうすんのさ?学校に通うの?」
「いや、今の学校辞めたくないんだろ、桜川さん。じゃあ、辞めなくていいよ」
花梨が投げてきた疑問に答えてやる。
そうだ、別に辞めなくていい。
「えっ?どういうこと?」
可愛く小首を傾げさせて花梨はそう言った。
……あざとさを感じないからマジ怖いんだよな。なんだよ、可愛いしか感じないとか。
「あぁ、いるだろ。一緒の学校に通ってて、お嬢様でその上Sランクな魔法使いが」
「ふぁ!?」
風音が驚いたのか、マヌケでありながら可愛い声を漏らす。
「うん。風音、お前が弟子にしてやれよ。お前らレベルのお嬢様同士なら、親同士も繋がりがあって、一緒に過ごさねばならないっていう決まりも楽々クリアーだろ」
これぞ必殺、働きたくないなら押し付けよう、そうしよう作戦である。
と言うより、これ以上の作戦は思いつかなかった。
「うん、そうだね!!風音が桜川さんと師弟になったら忙しくなったりするだろうし、この家に遊びにくるのはあたしに任せてくれればいいし」
と、花梨がいきなり乗っかってきた。
「あら?上栫さま、おかしなことをおっしゃいますわね?風祭さまは私にいつでも、いつも遊びにきてくれていい。むしろ、ずっと一緒にいてくれないか?と仰って下さったのに」
「「はぁ!?」」
挑発的な花梨だったが、桜川さんの返しに食いつくような反応を見せた。風音と同時に。
「いや、遊びにきてくれていいって言ったけど、そんなキザったらしいことは全く一切言ってないからね?」
俺はため息混じりに答える。
「だ、だよね……あたし言われたことないもんね……」
「そうだよね……私が言われてないのに……」
「うふふ。言ってくださったらいつでもいいですからね?働きたくないなら、私の家で一緒に暮らしますのもいいですわね」
なんて、美少女3人に振り回されたが、いつでも俺の家に自由にきてもいいと言う条件で風音は桜川さんを弟子にすることを承諾した。
☆
「それでですね、風祭さま。ひとつ、お願いがございまして」
「ん?なに?」
話も纏まり、のんびりとしようとしたら桜川さんが声をかけてきたのである。
「上栫さま、有栖川さまと同じ様に、私のことは彩菜とお呼びくださいませ」
……おう、またか。中々小っ恥ずかしいんだが。
「ん、じゃあ、こうしよう。桜川さんが風音と花梨を下の名前で呼ぶのなら、俺もそうするよ」
「では、風音さま、花梨さま、そう言うことなのでどうぞよろしくお願い致します」
提案即了承、即実行の超スピード処理だった。
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