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1話 転生に失敗した
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この世は所詮格差社会だ。一般企業の下っ端なんて奴隷みたいな扱いを受け、逆に警察なんかの社会にとって大切な役職についているようなやつはそれこそ神様みたいな生活が待っている。と言っても、この非情な世界の神様は仏様なので、贅沢な暮らしじゃない。
まあ簡単に言えば、俺のような一般企業に勤めている下っ端なんかは、基本公園のベンチを争い、日夜戦いを繰り広げているような人種で、お偉いさまはようやくベッドにちゃぶ台を置ける程度の部屋を借りれる。総理だとか銀行の総裁だとかは、まあお察しの通り、豪遊できる。そんな残酷な世界だ。
そしてそんな残酷な世界に放り出されてもうじき20年。流石人間、この残酷さにすら適応してしまう。いや適応なんてできれば、自殺率が驚異の49%なんて数字を弾き出さないだろうけど。それでも今現在で言うのであれば、俺はギリギリで適応している。
ギリギリでいつも生きて来た俺は、もはや疲れたって言う感覚がバグしてるだけかもしれないが。それはまあ、酒のつまみにしかならない話だ。
「先輩!晩飯奢ってくれるってホントですか!」
こんな残酷な世界にも、良心と言うものが残っている。それがまさしく彼だ。
爽やか好青年。なんでもかんでも俺に質問してきて正直面倒ではあるものの、どうも憎めず人に好かれ、更には人懐っこい性格と来た。これで嫌われる訳がない。
そんな彼が悩みがあるというから、限りなくゼロに近い貯金を使い、可愛い後輩の悩みを聞いてやろうと奢るつもりでいたが。
「俺が払えるのはせいぜいファストフードの最安値一品で、二人前も払えないんだが?」
どういう訳か、好青年の隣には美人がいた。正確に言うのであれば、その美人は俺達の部署のマドンナだ。
彼女は言うまでもなく美女だが、性格はよく知らない。さっきも言った通り、彼女はとても美女だ。俺のような身長並、体重平均以下、顔赤点の俺なんかと関りがあって良い人物じゃない。
だからどんな人物か知らないが、それはまぁ美人。たとえうちの好青年後輩がいい奴だとはいえ、絵面だけで見ると、ちょっと見劣りする感じだけど。うちの後輩君は性格が最強だから、まあつり合うのかもしれない。
「お願いします、先輩」
「いやいやいや」
美人にそんな事言われても、ね。俺は紳士だから、冷静さを失っていないが、ちょっとおじいさん、興奮が抑えられないよ。
「お願いします」
「俺からもお願いしますよ、先輩!」
くそっ。なんだか俺が悪い事をしている気がしてきたじゃないか。何一つ悪くないし、なんなら良い事してあげるはずだったのに、なんでちょっと罪悪感とかを感じているんだ。
「ええい、わかったわかった。どうせ貯金してても使う予定もないんだ。でも行くのは激安焼き鳥店で酒込みで1500円ぐらいまでだぞ」
「さっすが、太っ腹ですね先輩!」
くっ、今日一日で最低4500円の出費。これは痛い。しばらくもやしと煮汁生活だな。あと先輩がよく行く気持ちい店に同伴も無理、だな。
「それで、悩みってなんだよ」
「いやですね。俺と友紀っていとこなんですけど、この仕事を続けようか悩んでるらしいんですよ」
「ほー」
お前からの質問じゃないんだな。俺はてっきりそうだと思ってた。
そして二人が登場した時は付き合うだのなんだのの質問だと思ってたよ。
まさかいとこの悩みをこっちにまで持ってくるとは思ってなかったよ。でもまあこれがうちの後輩の良いところではあるけど。いや悩みを聞くのは良いけど奢るのは別にいらないじゃん。あいつちゃっかりしてるよ。
「給料は激安だし、仕事は馬鹿多いし、女性だからって色々と問題も多いらしくって」
「あー。なるほど」
うちの部署はまあ、残念な人の集まりみたいなところがあるからな。その筆頭が俺だったりもするけど。
だから人間性が終わってる奴も結構いる。俺はオスだから基本的に被害は無いが(たまにやべー奴がいる)、女性だとどうしても、セクハラ問題があるだろうし。ついでに彼女はとても美人だから、余計にそういう事も多いのだろう。
「私、もう、生きるのも辛くて、。どうすればいいのか、もうさっぱり」
「ここまで来たら、俺じゃどうすることもできなくて。そんでこういう事で頼れるのが先輩だけなんです!お願いします」
いやー。確かについさっき、うちの部署は人間が終わってる奴がいるとか言ったし、就職問題じゃなくて人間性とかでの質問ができる人って言ったら限られてくるだろうし。それこそこういう機会を良い事にイイ事しようとする人がいるのも確かだし。
「確かに答えてやりたいけど」
うーん。こう言っちゃなんだけど、事実として死んだ方がマシって事がある。
こういう風にちゃんと人としての扱いを受けられる職だと給料はクソだけど、給料が良い場所で女性が働くとなると、人間として扱ってくれなかったりする。
しかもなぁ。俺も一回考えたし。なんなら実行しようとまで考えたけど。よくよく考えたら、俺の手元に自死できるような物が何一つなかったせいで、死ぬのを諦めたぐらいだ。飛び降りとかは、ちょっと怖くてできなかった。
結局、死んで地獄に行くか、生きたまま地獄を味わうかの二択だ、俺達のような底辺の人間は。だからアドバイスなんてできやしないしな。それこそ、こういうアドバイスができるのは乗り越えた人間にしかできないだろうし、俺は適任じゃないだろうし。
うーん。でもやっぱり死ぬなら楽に死にたいよな。生き地獄を味わう覚悟はごく僅かにだけあるけど、それこそ死ぬ間際の状態を体験なんてしたかないしな。ならやっぱり一酸化炭素中毒か?楽に死ねるって聞いたことがあるような、ないような。でも資金面が無ければ、そもそも密閉空間を用意することもほぼ不可能だから、俺には無理だろうし。
それにトラックだとかに轢かれるってのは、轢かれにいく勇気も無ければ、自分が死ぬだけで他人を巻き込むのって良くないだろうし、でも首を吊ったりなんてのは苦しい時間が続くだけだし、
「ちょ、先輩!危ない!」
「ふぇ?」
ガシャン
ああ、俺、轢かれたのかな?
変に死にたいだのなんだのと思ってたからこうなったのかな?
やば、こんな状況になったからか、こんなクソみたいな世界にも未練があるような気がしてきた。ほら、昔の思い出も瞬時に、あれ?何も思い出せない。あ、思い出せるほど立派な思い出が無いからか。
いやでも俺、トラックに轢かれたにも関わらず、思考が今までとなんら変わりないぞ。なんなら視界も若干チカチカしただけで、全然問題ない。
てかトラックに轢かれたっていう情報をしっかりと認識しているにも関わらず、俺、一切飛ばされていないのだが?
「あの、先輩、無時ですか?」
「え?」
思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。美女の方から声を掛けてくれたのに、素っ頓狂な声をあげてしまったじゃないか。
「てか先輩、なんで無事なんです?」
「……、なんでぇ?」
まあ簡単に言えば、俺のような一般企業に勤めている下っ端なんかは、基本公園のベンチを争い、日夜戦いを繰り広げているような人種で、お偉いさまはようやくベッドにちゃぶ台を置ける程度の部屋を借りれる。総理だとか銀行の総裁だとかは、まあお察しの通り、豪遊できる。そんな残酷な世界だ。
そしてそんな残酷な世界に放り出されてもうじき20年。流石人間、この残酷さにすら適応してしまう。いや適応なんてできれば、自殺率が驚異の49%なんて数字を弾き出さないだろうけど。それでも今現在で言うのであれば、俺はギリギリで適応している。
ギリギリでいつも生きて来た俺は、もはや疲れたって言う感覚がバグしてるだけかもしれないが。それはまあ、酒のつまみにしかならない話だ。
「先輩!晩飯奢ってくれるってホントですか!」
こんな残酷な世界にも、良心と言うものが残っている。それがまさしく彼だ。
爽やか好青年。なんでもかんでも俺に質問してきて正直面倒ではあるものの、どうも憎めず人に好かれ、更には人懐っこい性格と来た。これで嫌われる訳がない。
そんな彼が悩みがあるというから、限りなくゼロに近い貯金を使い、可愛い後輩の悩みを聞いてやろうと奢るつもりでいたが。
「俺が払えるのはせいぜいファストフードの最安値一品で、二人前も払えないんだが?」
どういう訳か、好青年の隣には美人がいた。正確に言うのであれば、その美人は俺達の部署のマドンナだ。
彼女は言うまでもなく美女だが、性格はよく知らない。さっきも言った通り、彼女はとても美女だ。俺のような身長並、体重平均以下、顔赤点の俺なんかと関りがあって良い人物じゃない。
だからどんな人物か知らないが、それはまぁ美人。たとえうちの好青年後輩がいい奴だとはいえ、絵面だけで見ると、ちょっと見劣りする感じだけど。うちの後輩君は性格が最強だから、まあつり合うのかもしれない。
「お願いします、先輩」
「いやいやいや」
美人にそんな事言われても、ね。俺は紳士だから、冷静さを失っていないが、ちょっとおじいさん、興奮が抑えられないよ。
「お願いします」
「俺からもお願いしますよ、先輩!」
くそっ。なんだか俺が悪い事をしている気がしてきたじゃないか。何一つ悪くないし、なんなら良い事してあげるはずだったのに、なんでちょっと罪悪感とかを感じているんだ。
「ええい、わかったわかった。どうせ貯金してても使う予定もないんだ。でも行くのは激安焼き鳥店で酒込みで1500円ぐらいまでだぞ」
「さっすが、太っ腹ですね先輩!」
くっ、今日一日で最低4500円の出費。これは痛い。しばらくもやしと煮汁生活だな。あと先輩がよく行く気持ちい店に同伴も無理、だな。
「それで、悩みってなんだよ」
「いやですね。俺と友紀っていとこなんですけど、この仕事を続けようか悩んでるらしいんですよ」
「ほー」
お前からの質問じゃないんだな。俺はてっきりそうだと思ってた。
そして二人が登場した時は付き合うだのなんだのの質問だと思ってたよ。
まさかいとこの悩みをこっちにまで持ってくるとは思ってなかったよ。でもまあこれがうちの後輩の良いところではあるけど。いや悩みを聞くのは良いけど奢るのは別にいらないじゃん。あいつちゃっかりしてるよ。
「給料は激安だし、仕事は馬鹿多いし、女性だからって色々と問題も多いらしくって」
「あー。なるほど」
うちの部署はまあ、残念な人の集まりみたいなところがあるからな。その筆頭が俺だったりもするけど。
だから人間性が終わってる奴も結構いる。俺はオスだから基本的に被害は無いが(たまにやべー奴がいる)、女性だとどうしても、セクハラ問題があるだろうし。ついでに彼女はとても美人だから、余計にそういう事も多いのだろう。
「私、もう、生きるのも辛くて、。どうすればいいのか、もうさっぱり」
「ここまで来たら、俺じゃどうすることもできなくて。そんでこういう事で頼れるのが先輩だけなんです!お願いします」
いやー。確かについさっき、うちの部署は人間が終わってる奴がいるとか言ったし、就職問題じゃなくて人間性とかでの質問ができる人って言ったら限られてくるだろうし。それこそこういう機会を良い事にイイ事しようとする人がいるのも確かだし。
「確かに答えてやりたいけど」
うーん。こう言っちゃなんだけど、事実として死んだ方がマシって事がある。
こういう風にちゃんと人としての扱いを受けられる職だと給料はクソだけど、給料が良い場所で女性が働くとなると、人間として扱ってくれなかったりする。
しかもなぁ。俺も一回考えたし。なんなら実行しようとまで考えたけど。よくよく考えたら、俺の手元に自死できるような物が何一つなかったせいで、死ぬのを諦めたぐらいだ。飛び降りとかは、ちょっと怖くてできなかった。
結局、死んで地獄に行くか、生きたまま地獄を味わうかの二択だ、俺達のような底辺の人間は。だからアドバイスなんてできやしないしな。それこそ、こういうアドバイスができるのは乗り越えた人間にしかできないだろうし、俺は適任じゃないだろうし。
うーん。でもやっぱり死ぬなら楽に死にたいよな。生き地獄を味わう覚悟はごく僅かにだけあるけど、それこそ死ぬ間際の状態を体験なんてしたかないしな。ならやっぱり一酸化炭素中毒か?楽に死ねるって聞いたことがあるような、ないような。でも資金面が無ければ、そもそも密閉空間を用意することもほぼ不可能だから、俺には無理だろうし。
それにトラックだとかに轢かれるってのは、轢かれにいく勇気も無ければ、自分が死ぬだけで他人を巻き込むのって良くないだろうし、でも首を吊ったりなんてのは苦しい時間が続くだけだし、
「ちょ、先輩!危ない!」
「ふぇ?」
ガシャン
ああ、俺、轢かれたのかな?
変に死にたいだのなんだのと思ってたからこうなったのかな?
やば、こんな状況になったからか、こんなクソみたいな世界にも未練があるような気がしてきた。ほら、昔の思い出も瞬時に、あれ?何も思い出せない。あ、思い出せるほど立派な思い出が無いからか。
いやでも俺、トラックに轢かれたにも関わらず、思考が今までとなんら変わりないぞ。なんなら視界も若干チカチカしただけで、全然問題ない。
てかトラックに轢かれたっていう情報をしっかりと認識しているにも関わらず、俺、一切飛ばされていないのだが?
「あの、先輩、無時ですか?」
「え?」
思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。美女の方から声を掛けてくれたのに、素っ頓狂な声をあげてしまったじゃないか。
「てか先輩、なんで無事なんです?」
「……、なんでぇ?」
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