キミの首元に揺れる悲しい白詰草

樺純

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6話

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しばらくするととてもいい匂いが部屋の中に充満し私のお腹はさらに激しく鳴った。

J「はい。おまたせ!ジユ特製カルボナーラとステーキ。」

目の前にはとても美味しそうないい匂いのカルボナーラが置かれた。

*「ありがとう…いただきます。」

J「はい。どぅぞ~。」

フォークでクルクルとパスタを巻きゆっくりと口の中に運ぶ姿を彼は目の前で見つめている。

J「どう?ねぇ、どう?」

*「お…美味しい。」

J「だろう?当たり前じゃん!俺が作ったんだもん。」

そう言って彼は自慢気な顔をした。

私が食べている間、彼は楽しくもないのにニコニコと笑って私の食べている様子を見ている。

*「ご馳走さまでした。」

J「また、作ってあげるね?」

彼のふいに出たその言葉に私は違和感と戸惑いをおぼえる。

果たしてその「また…」はくるのだろうかと…

*「お皿洗うのにキッチン借りるね?」

私は食器を持ってキッチンへと向かった。  

そこは男性が使っているとは思えないほど綺麗に整理整頓されていで私は少し驚いた。

私がお皿を洗っているとカウンター越しに彼が近づいてきた。

J「部屋はあそこ使っていいからね?」

そう言って指をさしたのはリビング横にある部屋。

*「ソファでいいよ?」

J「ダメダメ。風邪引いたら困るしあの部屋使ってよね?」

*「でも、あの部屋…あなたの部屋でしょ?あなたこそ風邪引いたら困るじゃない?」

J「二階の部屋が空いてるから俺はそこで寝るよ。あの部屋は中にトイレもシャワーも付いてるから好きに使ってね?」

そう言って彼はまた、リビング横の部屋を指さした。

*「ありがとう…ほんとにごめんね。」

J「全然いいし、俺はむしろルリにずっとここにいてほしいけどね?ホテルなんて無駄金じゃない?これから部屋借りるなら金だってかかるしさ。部屋見つかるまで俺の家で暮らせば?なんなら家政婦として俺が雇ってあげてもいいよ?」

少し強引な彼の目を見るとそれが冗談では無い事ぐらいすぐに理解できた。

*「私を雇う?子供のくせに?」

J「はぁ?れっきとした大人だわ。給料もちゃんと払うよ?まぁ、まずは試用期間の3カ月をクリアできなきゃだけどね?」

そう言って彼はスマホを操りながらニヤッと笑う。

確かにこれからお金はかかる…

わずかな貯金でホテル暮らしをしてマンション契約の敷金礼金や家具などのことを考えると正直…貯金はカツカツ。

家政婦か…確かに私にとっても悪い話ではないけど…こんなにも年下の男の子に雇われるなんて私のプライドが……

J「で?どうするの~?」

そう言って黙り込む私の顔を屈んで覗き込んだ彼…

なんて可愛い顔してるんだろこの子は…思わず私はそう見惚れてしまう。

*「……よ…よろしくお願いしま…」

J「はい!契約成立~!試用期間頑張って~!」

いつの間にか横に立っていた彼は私が全てを言い終わる前に私の頭をポンポンと撫でて満足気な顔をしていた。

つづく
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