キミの首元に揺れる悲しい白詰草

樺純

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10話

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彼は汗を流しながら必死で大きなダンボールを開けていく。

そして、その大きなダンボールの中から出てきたのは見覚えのあるドレッサーだった。

*「え…なんでこれがここに届いてるの?彼女にプレゼントするんじゃなかったの?」

J「うん?だから、プレゼントじゃん。これどこ置く?」

そう言ってさっき買ったばかりのドレッサーを満足気に見ながら部屋を見渡す彼。

*「え、え?私にってこと?」

J「はぁ?あったりまえでしょ?俺やオサくんがこんなドレッサー使ってたらヤバいって。」

彼は笑いながらベッドの横にドレッサーを移動させ設置していく。

*「いや、こんな高いの私使えないしそもそもなんで私に?意味が…」

J「俺がルリにあげたかったんだからそれでいいじゃん?ちゃんと使ってよね?ここでいいでしょ?はい!いい感じ~!あとこれも。お肌に良いらしいからスキンケアに使ってね?」

いつの間に買ったのかジユは新品の高級基礎化粧品をドレッサーの上に置いていく。

*「いや、良くないしこんなの困る…」

私が言い終わる前にリビングからユウアさんが私の部屋へやってきた。

Y「きゃ~このドレッサーめっちゃ可愛いじゃん!ルリちゃんよかったね~!ジユはさ?性格はちょっと難ありだけど悪い子じゃないから色々大変だとは思うけどよろしくね?」

ユウアさんは私の肩をトントンと叩きながらそう言った。

J「うるせ。オサくん話が終わったなら早く帰れよ~。」

Y「せっかく、来たのにその言い方はないじゃん!ヒドイ~オサくん~ジユがいじめる~!」

彼とユウアさんも幼なじみという事もあり、とても仲良しで何故か私は疎外感を感じてしまい少し寂しくなった。

J「ルリ?どした?」

そんな私に気づいたのか彼が私の顔を覗き込む。

*「なんでもないよ…あ、ユウアさん良かったら晩御飯今から作るんだけど一緒にどう?」

Y「え…ルリちゃんいいの?じゃ、私も一緒に手伝う~!」

*「本当に?ありがとう。じゃ、キッチンに行こうか?」

私は少し心配した彼の視線をごまかすかのようにユウアさんと一緒にキッチンへと向かった。


するとユウアさんはキッチンの隅でモジモジしていて私は不思議に思いユウアさんを見つめた。

Y「あの…ルリちゃんって料理…得意?」

*「うん?得意ではないけど普通に料理はしてたよ?なんで?」

すると、ユウアさんはモジモジしながら言った。

Y「私…実は…料理できなくて…」 

そう言ったユウアさんがあまりにも可愛いくて私は思わず吹き出してしまった。

*「そっかそっか、大丈夫だよ。」

Y「だから、出来ることだけお手伝いするね?」

*「うん。ありがとう。」

Y「あとさ…。」

私が手を洗って準備をしようとしているとまだ、ユウアさんは何か言いたそうな顔をして私の後ろでモジモジとしている。

*「ん?どうしたの?」

Y「オサくんって料理上手でしょ?」

少し頬を赤らめてそう話すユウアさんは本当にとても可愛いくて私まで見惚れてしまいそうだった。

*「あ…そうなの?私はまだ、オサくんの手料理食べてないからわかんないけどジユも料理上手だったよ?」

私が冷蔵庫から食材を取り出し水で洗いながら言った。

Y「それはオサくんがジユに料理を教えたからだよ?だから、ルリちゃんも私に料理教えてくれない?」

*「あぁ~なるほどね?全然いいよ。いつでも!でもさ?オサくんとジユってどんな関係なの?年齢も違うしさ…?」

この家に来てからずっと不思議に思っていた2人の関係性。

ジユはオサくんは兄弟ではないだろうし、友人という雰囲気でもない。

Y「え?ルリちゃん何も聞いてないの?オサくんくんはジユの…」

O「こら~喋ってばっかりで何にも進んでないじゃんか~!」

ユウアさんがそう話しかけるとカウンター越しにオサくんが覗いて頬を膨らませて怒ったフリをし話を遮った。

Y「あ、ごめ~ん。ついね?」

J「ユウアは料理手伝ってるんだか邪魔してるんだか分かんないね?オサくんがルリを手伝ってやってよ。」

Y「えぇ~私がルリちゃんに料理教えてもらおうと思ったのにー!」

ユウアさんがそう言って残念そうな顔をして肩を落としている。

O「もう、時間も時間だし今度、ルリさんに教えてもらいな?今日はとりあえず、俺が手伝うね。」

そう言ってオサくんは腕まくりをして手を洗い始め、ユウアさんはジユに連れられてリビングのソファへと向かった。

つづく
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