キミの首元に揺れる悲しい白詰草

樺純

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39話

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私の脈拍を見たオサはまたトモキの病室に戻りジユが私の横に座った。

J「ルリ…」

そう言って抱き寄せてくれるジユに私は体を預けてもたれかかる。

*「私の何がいけなかったんだろ…」

J「ルリは何も悪くないよ…気にしなくていいから…」

ジユは私の手を握りながら言った。

*「お父さんって…私の父親じゃないのかな…」

J「え….…さっき何か言われたの?」

さっき言われた冷たい言葉がまた、頭の中でぐるぐると巡り少しの沈黙の後…ジユに話した。

*「気安くお父さんって呼ぶなって…あんたの父親でもなんでもないんだからって….…」

その言葉があまりにも悲しくて涙が溢れる。

J「そう……ねぇ…ルリ…大事な話があるんだ……」

*「…大事な話………?」

 J「うん……実は………………」

ジユが話し出すのと同時にオサが病室にやってきた。

O「ごめん、ルリさん…ちょっといい?」

*「うん。ジユ、ごめん…待っててね?」

J「うん……」

私はオサの背中を追うようにトモキの病室に入った。


オサは私に沢山の数値が書いてある紙を渡しながら言った。

O「やっぱりあの注射が原因でトモキは目覚めなかったんだよ。以前から数値が異常に高いのがあるって話したでしょ?検査をしても原因不明だったけどこれではっきりした。」

*「じゃ、トモキは目覚めるの?」

O「あぁ…原因がはっきりしたからもうじきに目がさめると思うよ…」

*「そう…良かった。」

O「ただ目覚めたとしてもきっとトモキは傷つく…自分の母親にあんな事されて眠り続けていたんだから。俺たちもフォローはするけどルリさんの支えが1番重要になると思う…」

*「うん…わかってる。可愛い弟だもん…支えてあげなきゃ。」

O「そうだね。あと、俺もだけどルリさんの所にも警察が事情を聞きにくると思うよ。」

*「ねぇ…あの人…逮捕されるの?」

O「そりゃね…あんな事言われても…心配なの?」

*「あんな母親でも…私を産んでくれたことには間違いないからね…」

私の言葉にオサは大きなため息をつく。

O「お人好しすぎてルリさんが心配だよ。だからって見たことを偽ったらダメだよ?」

*「それは分かってる。」

O「ならいいけど。もしかしたら、この騒ぎを聞きつけて親父がここに来るかもしれないから、会いたくないなら今日はもう帰った方がいい。」

*「うん…そうする。」

O「俺はトモキの事もあるしジユの手術の準備もあるから今日は病院に泊まるよ。何かあればすぐ、連絡して?」

*「分かった…オサありがとう。じゃ…明日。」

O「うん…気をつけて。」

私はジユが言いかけていた話を聞いてから帰ろうとジユの病室に戻ろうとした時、廊下の向こう側にマナトの姿が見えた。

M「ルリさん…」

マナトにもこの事件の事が耳に入ったのだろうか?

マナトの顔はまるで自分に起きた出来事かのように悲痛に歪んでいた。

*「心配かけてごめんね…マナト。」

私がそうマナトに伝えると、マナトは何も言わずに私をキツく抱きしめた。

*「マナト…?私は大丈夫だ…」

M「こんなことになって大丈夫なわけがないだろ?ちょっとは俺に甘えろよ。」

そう言って解放してくれたマナトの目は少し涙で揺れていた。

*「…マナト…ありがと…私…ちょっと…」

そう言ってジユの病室に行こうとした瞬間、マナトは私の手をギュッと握った。

つづく
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