キミの首元に揺れる悲しい白詰草

樺純

文字の大きさ
55 / 85

55話

しおりを挟む
それから数日後…

父のお葬式が行われた。

ジユとトモキはまだ退院はしていなかったが、病状も安定し、医者であるオサとユウアちゃんが側にいる事から、お葬式と火葬に参加することを病院から許可されていた。

私とトモキを親族席に座らせるよう他の親族と掛け合ってくれたオサには本当…心から感謝している。

そして、後からゆっくりと現れた70代半ばぐらいの男性が親族席にやってきた。

オサはその人の姿を見つけて立ち上がった。

この人…私どこかで会ったことある気が…

するとオサが言った…

O「会長…」

か…会長?

ってことはジョングギのお祖父さん…?

会「オサ…全てお前1人に背負わせてしまって申し訳ないな…」

O「いえ…息子として当然の事をしただけです。」

そう言ってオサは頭を下げた。

私がずっとお父さんだと思っていた人…

実際、血の繋がりはなかったけれど私に父親としての愛を教えてくれた人。

優しくて温かくて大好きだった。

今でもお父さんの笑顔は忘れられない。

ゆっくりとジユをみると涙をポロポロと流し震えるほど泣いていた。 

その肩をオサが支えてる。

今はジユの中で生きているお父さん…

私たちを愛してくれてありがとう。

そう、心の中で私はつぶやき首元で揺れる白詰草のネックレスに触れた。

火葬が始まり

私は風にあたるため外へと1人出た。

雲ひとつないとても綺麗な青空でお父さんが煙となって天へ登っていく…

「…ルリ…だね?」

低くて少し掠れた声がする方を見ると会長であるジユのお祖父さんが立っていた。

*「え…ぁ…はい…」

会「オサから全て聞いてるよ…ルリは…私のこと覚えているかい?」

その言葉を聞いて私の中にあるお父さんのと思い出が早送りかのように頭の中で駆け巡った…

あ…もしかして…

*「私…会ったこと…」

会「あぁ…トモキが産まれる前まではよくルリを連れて私の別宅に遊びにきていたんだよ…今、キミが住む丘の上のあの家に…」

*「え…」

会「まだ、ルリは幼かったから覚えていないだろうがあの家の庭でよくバトミントンやシャボン玉をして遊んでいたよ。」

*「そうですか…あの…少しお聞きしたいのですが…」

会「ん?なんだね?」

*「父…と私の母は…本当に愛人関係だったのでしょうか?」

私の言葉に会長は私の目を見て言った。

会「そうだな…そろそろ本当の話をしないといけない時が来たという事かな?ルリ…少し年寄りの昔話に付き合ってくれるかい?」

会長はそう言って近くにあったベンチに腰掛けた。


つづく
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

有名俳優の妻

うちこ
恋愛
誰もが羨む結婚と遺伝子が欲しかった そこに愛はいらない

王女殿下のモラトリアム

あとさん♪
恋愛
「君は彼の気持ちを弄んで、どういうつもりなんだ?!この悪女が!」 突然、怒鳴られたの。 見知らぬ男子生徒から。 それが余りにも突然で反応できなかったの。 この方、まさかと思うけど、わたくしに言ってるの? わたくし、アンネローゼ・フォン・ローリンゲン。花も恥じらう16歳。この国の王女よ。 先日、学園内で突然無礼者に絡まれたの。 お義姉様が仰るに、学園には色んな人が来るから、何が起こるか分からないんですって! 婚約者も居ない、この先どうなるのか未定の王女などつまらないと思っていたけれど、それ以来、俄然楽しみが増したわ♪ お義姉様が仰るにはピンクブロンドのライバルが現れるそうなのだけど。 え? 違うの? ライバルって縦ロールなの? 世間というものは、なかなか複雑で一筋縄ではいかない物なのですね。 わたくしの婚約者も学園で捕まえる事が出来るかしら? この話は、自分は平凡な人間だと思っている王女が、自分のしたい事や好きな人を見つける迄のお話。 ※設定はゆるんゆるん ※ざまぁは無いけど、水戸○門的なモノはある。 ※明るいラブコメが書きたくて。 ※シャティエル王国シリーズ3作目! ※過去拙作『相互理解は難しい(略)』の12年後、 『王宮勤めにも色々ありまして』の10年後の話になります。 上記未読でも話は分かるとは思いますが、お読みいただくともっと面白いかも。 ※ちょいちょい修正が入ると思います。誤字撲滅! ※小説家になろうにも投稿しました。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

処理中です...