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4話
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ジュンセside
走ってマンションを出て探してみるもチアの姿もチビの姿もない。
どこ行ったんだよ…
俺はマンションの周りを走って隈なくチビを探していく。
木の影に隠れていないか?
草むらに入っていないか?
チラッと視線をやったのはマンションの敷地外にある大きな道路。
まさか…ここの敷地からは出てないよな…?
俺はそう思いマンション敷地内にある門をくぐって敷地外に出てみると、そこには少し離れたところに人だかりが出来ていて救急車が止まっていた。
え…まさか…嘘だろ…
俺は走ってその人だかりのところへと向かった。
やばい…どうか間違いであってくれ…
そう思いながらひと目も気にするとこなく人だかりをかき分けて覗くと…
J「………」
そこにはヒールの高い靴を履いて転んだ女の人が手当てを受けていて、俺は不思議とホッとした。
あのバカ…どこ行ったんだろ…
周りを見渡しながらマンションの敷地内に戻ると…
「とうちゃん!!」
マンションの敷地内の奥の方からチアに手を繋がれて歩いていたチビが俺を見つけて駆け寄ってきた。
J「お前なにやってんだよ!!勝手に部屋出て行ったら危ないだろ!?」
「とうちゃん…ぼくのこと…キライなんでしょ…?」
不安に揺れている純粋無垢な瞳でそう問いかけられた時…俺は一瞬…面倒に思った自分の胸の奥を見透かされたようでドキッとした。
J「キライって言うか…その…」
「ぼくがいたら…とうちゃんとちゃあちゃん…ケンカするから…」
J「………チビ…あのさ…」
「ほんとは…とうちゃんとちゃあちゃんといっしょにいたい……いい子にするから…とうちゃん…おねがい…」
チビはそう言って小さな手をすり合わせて身体を震わせながら涙を目に滲ませる。
はぁ…何がどうなってんだよ…一体…
俺はその小さな肩をギュッと抱きしめてトントンっと背中をなでる。
J「父ちゃんもごめん。ひどいこといっぱい言ったな…寒いから部屋に戻ろう。」
俺がそう言うとチビは安心したのか我慢していたせいなのかは分からないが突然、声を上げて泣き始めた。
俺はチビをゆっくりと抱き上げて俺たちの様子を見ていたチアの所に行った。
C「ひとりでこの子の面倒…見れるの?」
J「事務所にも相談してみないと…なんとも…」
C「私も面倒みるよ。」
J「え?」
C「仕事…少し前に寿退社してしばらくの間暇だから…親が見つかるまで私が面倒みてあげるよ。チビちゃんおいで。」
チアはそう言って俺からチビを抱き上げた。
J「一緒に…じゃダメですか?」
俺がそう言うとチアはピタっと足を止めて俺の顔を見た。
そして、あのか細い手で俺の頭をグイっと押した。
C「一緒に面倒見るって意味に決まってるでしょ!なんで私がジュンセのこと父ちゃんって呼んでる子供を1人が面倒みるのよ…バカなの。」
チアはそう言って口を尖らしてエレベーターホールへと向かった。
チビはその様子を見てあんなに大泣きしてたくせに口を押さえて笑っていた。
エレベーターに乗り込むとチアは当たり前のように俺の部屋の階を押す。
J「俺の部屋の階…知ってたんですね?」
そう言えば驚いた顔をするチア。
C「え…まさか…ジュンセも12階?」
J「ジュンセもってさっきまで俺の部屋にいたじゃないですか…え…って事は…チアも…?」
チアは大きなため息と同時にエレベーターの壁にもたれかかった。
C「さっきはチビちゃんが居なくなって焦ってたら何階かまで見てなかった……」
J「12階です。」
C「私のストーカーなの…?」
J「はぁ!?ぐ…偶然ですよ!!」
C「どうだか…w」
そう言って笑ったチアの笑顔は俺たちが愛したあっていた時のまま…
可愛くて…あどけなくて…とても綺麗な笑顔だった。
「ちゃあちゃんはカワイイねぇ…だいしゅき…」
いつの間にかご機嫌になったチビは俺の代わりに俺の心を代弁してチアにチュウとキスをした。
J「はぁ!?なにやってんの!!」
「えへへ~チュウ~」
J「やめろ!離れろ!」
C「子供なんだしチュウくらいいいじゃん。」
J「子供でも関係ない!ダメ!」
俺はまた、チュウしそうな勢いのチビをチアの腕から取り上げると…
チン♪
エレベーターが俺たちの部屋の階に止まりチアに背中を押されるようにして廊下に出た。
すると、そこには…
C「ソウヤさん……」
チアの愛するソウヤさんが立っていた。
つづく
走ってマンションを出て探してみるもチアの姿もチビの姿もない。
どこ行ったんだよ…
俺はマンションの周りを走って隈なくチビを探していく。
木の影に隠れていないか?
草むらに入っていないか?
チラッと視線をやったのはマンションの敷地外にある大きな道路。
まさか…ここの敷地からは出てないよな…?
俺はそう思いマンション敷地内にある門をくぐって敷地外に出てみると、そこには少し離れたところに人だかりが出来ていて救急車が止まっていた。
え…まさか…嘘だろ…
俺は走ってその人だかりのところへと向かった。
やばい…どうか間違いであってくれ…
そう思いながらひと目も気にするとこなく人だかりをかき分けて覗くと…
J「………」
そこにはヒールの高い靴を履いて転んだ女の人が手当てを受けていて、俺は不思議とホッとした。
あのバカ…どこ行ったんだろ…
周りを見渡しながらマンションの敷地内に戻ると…
「とうちゃん!!」
マンションの敷地内の奥の方からチアに手を繋がれて歩いていたチビが俺を見つけて駆け寄ってきた。
J「お前なにやってんだよ!!勝手に部屋出て行ったら危ないだろ!?」
「とうちゃん…ぼくのこと…キライなんでしょ…?」
不安に揺れている純粋無垢な瞳でそう問いかけられた時…俺は一瞬…面倒に思った自分の胸の奥を見透かされたようでドキッとした。
J「キライって言うか…その…」
「ぼくがいたら…とうちゃんとちゃあちゃん…ケンカするから…」
J「………チビ…あのさ…」
「ほんとは…とうちゃんとちゃあちゃんといっしょにいたい……いい子にするから…とうちゃん…おねがい…」
チビはそう言って小さな手をすり合わせて身体を震わせながら涙を目に滲ませる。
はぁ…何がどうなってんだよ…一体…
俺はその小さな肩をギュッと抱きしめてトントンっと背中をなでる。
J「父ちゃんもごめん。ひどいこといっぱい言ったな…寒いから部屋に戻ろう。」
俺がそう言うとチビは安心したのか我慢していたせいなのかは分からないが突然、声を上げて泣き始めた。
俺はチビをゆっくりと抱き上げて俺たちの様子を見ていたチアの所に行った。
C「ひとりでこの子の面倒…見れるの?」
J「事務所にも相談してみないと…なんとも…」
C「私も面倒みるよ。」
J「え?」
C「仕事…少し前に寿退社してしばらくの間暇だから…親が見つかるまで私が面倒みてあげるよ。チビちゃんおいで。」
チアはそう言って俺からチビを抱き上げた。
J「一緒に…じゃダメですか?」
俺がそう言うとチアはピタっと足を止めて俺の顔を見た。
そして、あのか細い手で俺の頭をグイっと押した。
C「一緒に面倒見るって意味に決まってるでしょ!なんで私がジュンセのこと父ちゃんって呼んでる子供を1人が面倒みるのよ…バカなの。」
チアはそう言って口を尖らしてエレベーターホールへと向かった。
チビはその様子を見てあんなに大泣きしてたくせに口を押さえて笑っていた。
エレベーターに乗り込むとチアは当たり前のように俺の部屋の階を押す。
J「俺の部屋の階…知ってたんですね?」
そう言えば驚いた顔をするチア。
C「え…まさか…ジュンセも12階?」
J「ジュンセもってさっきまで俺の部屋にいたじゃないですか…え…って事は…チアも…?」
チアは大きなため息と同時にエレベーターの壁にもたれかかった。
C「さっきはチビちゃんが居なくなって焦ってたら何階かまで見てなかった……」
J「12階です。」
C「私のストーカーなの…?」
J「はぁ!?ぐ…偶然ですよ!!」
C「どうだか…w」
そう言って笑ったチアの笑顔は俺たちが愛したあっていた時のまま…
可愛くて…あどけなくて…とても綺麗な笑顔だった。
「ちゃあちゃんはカワイイねぇ…だいしゅき…」
いつの間にかご機嫌になったチビは俺の代わりに俺の心を代弁してチアにチュウとキスをした。
J「はぁ!?なにやってんの!!」
「えへへ~チュウ~」
J「やめろ!離れろ!」
C「子供なんだしチュウくらいいいじゃん。」
J「子供でも関係ない!ダメ!」
俺はまた、チュウしそうな勢いのチビをチアの腕から取り上げると…
チン♪
エレベーターが俺たちの部屋の階に止まりチアに背中を押されるようにして廊下に出た。
すると、そこには…
C「ソウヤさん……」
チアの愛するソウヤさんが立っていた。
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