28 / 31
28話
しおりを挟む
チアside
部屋の掃除を終えジュンセの部屋に戻ると、ジュンセが浮かない顔をして家へと帰ってきた。
C「ジュンセおかえり。」
私はそんなジュンセの元に駆け寄り、ジュンセの顔色を伺うとジュンセは突然、私をギュと抱きしめて声をあげ泣き始めた。
C「ジュンセ?どうしたの急に……」
ジュンセの背中をトントンと撫でるようにそう問いかけると、ジュンセが声を震わせながら言った。
J「ぅう…み…みんな…忘れてた…」
C「え?」
ゆっくりと身体を離して流れる涙を吹きながら聞き直すと、ジュンセの目からは更に涙がポロポロと溢れ出す。
J「…みんなの…記憶の中に…チビがいなかった…」
嗚咽まじりにそう言ったジュンセはまた、泣きじゃくり私をギュッと抱きしめる。
私はそんなジュンセの涙が止まるまでただ、頭と背中を撫でてあげた。
C「落ち着いた?」
ジュンセの涙が止まった頃、私はジュンセの前に水を置いてあげると、ジュンセは鼻を真っ赤に染めてその水をゴクゴクと飲んだ。
J「急に泣いたりしてごめん…チアだって辛いのに…」
C「大丈夫だよ…人間は泣くの我慢すると死んじゃうんでしょ…?」
J「そうだね…実はさ事務所に行ったら…みんなチビのこと覚えてなくてめちゃくちゃ悲しくて…チアの顔見たら我慢の限界だった。」
そんなジュンセに私が微笑むとジュンセの肩に頭を預け、ジュンセの大きな手を握った。
C「…そっか…それは悲しいな…でもさ?みんなの記憶の中にチビちゃんは生きてないかもしれないけど…私たちの中には永遠に生きてるじゃん…ずっとずーっと…そうでしょ?」
私はジュンセと繋いだ手を膝の上でトントンとしながらそう言った。
J「そうだね……」
C「また、いつか……会えるよ…私はそう信じてる…だって私たちのために舞い降りて来てくれた子だよ?絶対また会えるよ…チビちゃんに…」
私はそう言って微笑むと涙で少し腫れたジュンセのまぶたにキスをした。
3か月後
私とジュンセはチビちゃんとの思い出が詰まるマンションから引っ越した。
それは私の住む部屋の名義人がソウヤさんであった事と同時に……
「ジュンセさん!!元練習生の女性と交際中という事ですが!!本当ですか!?」
J「事務所を通してください。」
メディアに私たちの関係がバレてしまったから。
有名人が元練習生と恋愛していることへの世間からの興味はもの凄く、練習生をしていた私はすぐに特定され、ジュンセはもちろん、私までもがメディアから追われるようになった。
もしかしたら、私たちの関係はソウヤさんがリークしたのかな…なんて私は心の中で思っていたけどジュンセは絶対にあの人じゃない。あの人には俺たちの関係をリーク出来ない理由があるからね。とそう言ってジュンセは難しい顔をしていた。
さらにセキュリティーの強いマンションに引っ越してからはメディアからの攻撃もおさまったが、そんな日々を送っていたせいか私の体調は日増しに悪くなっていき、ストレスから食事を受け付けないようになっていった。
J「チア…少しでも食べなよ…」
C「いらない……少し横になるね…」
私はベッドのうえで横になる事が多くなりまるで、自分の体が自分の物ではないような感覚に陥る事が多くなった。
この頃から夜の寝つきも悪くなり精神的にも不安定になっていった。
ジュンセが仕事に行ってる間、テレビに出ているジュンセを見かけると突然、今すぐに会いたくなって涙がとまらなくなったり、共演者のなかにジュンセをじっと見ている女の人がいたりしたら、自分でも抑えきれないほどの怒りがこみ上げてくる。
C「なんなの!!あの女の人ずっとジュンセのこと見てた!!」
J「そう…かな?でもあの人、旦那さんいるし…変な意味では…」
C「なんなの!?あの女の人の肩を持つんだね!?」
J「いや…そういう意味じゃなくて…」
C「もういい!!ジュンセなんか知らない!!」
私は自分の感情をコントロールすることが出来ず、些細な事でジュンセにそうやって当たる日が多くなっていった。
そして、そんな自分が情けなくて…
なんであんな言い方しちゃったんだろう…
なんで大好きなジュンセと一緒にいるのにこんなに苦しいんだろ…
なんで…なんで…
という気持ちに包まれ私はベッドに横になったまま自分を責めて泣くことが多くなった。
C「私…どうしちゃったんだろ……」
まるで自分が自分じゃなくなってしまったようで、私はそんな不安に押しつぶされそうになりながらギュッとジュンセの匂いがするパーカーを抱きしめては涙で溢れる瞳をそっと閉じた。
つづく
部屋の掃除を終えジュンセの部屋に戻ると、ジュンセが浮かない顔をして家へと帰ってきた。
C「ジュンセおかえり。」
私はそんなジュンセの元に駆け寄り、ジュンセの顔色を伺うとジュンセは突然、私をギュと抱きしめて声をあげ泣き始めた。
C「ジュンセ?どうしたの急に……」
ジュンセの背中をトントンと撫でるようにそう問いかけると、ジュンセが声を震わせながら言った。
J「ぅう…み…みんな…忘れてた…」
C「え?」
ゆっくりと身体を離して流れる涙を吹きながら聞き直すと、ジュンセの目からは更に涙がポロポロと溢れ出す。
J「…みんなの…記憶の中に…チビがいなかった…」
嗚咽まじりにそう言ったジュンセはまた、泣きじゃくり私をギュッと抱きしめる。
私はそんなジュンセの涙が止まるまでただ、頭と背中を撫でてあげた。
C「落ち着いた?」
ジュンセの涙が止まった頃、私はジュンセの前に水を置いてあげると、ジュンセは鼻を真っ赤に染めてその水をゴクゴクと飲んだ。
J「急に泣いたりしてごめん…チアだって辛いのに…」
C「大丈夫だよ…人間は泣くの我慢すると死んじゃうんでしょ…?」
J「そうだね…実はさ事務所に行ったら…みんなチビのこと覚えてなくてめちゃくちゃ悲しくて…チアの顔見たら我慢の限界だった。」
そんなジュンセに私が微笑むとジュンセの肩に頭を預け、ジュンセの大きな手を握った。
C「…そっか…それは悲しいな…でもさ?みんなの記憶の中にチビちゃんは生きてないかもしれないけど…私たちの中には永遠に生きてるじゃん…ずっとずーっと…そうでしょ?」
私はジュンセと繋いだ手を膝の上でトントンとしながらそう言った。
J「そうだね……」
C「また、いつか……会えるよ…私はそう信じてる…だって私たちのために舞い降りて来てくれた子だよ?絶対また会えるよ…チビちゃんに…」
私はそう言って微笑むと涙で少し腫れたジュンセのまぶたにキスをした。
3か月後
私とジュンセはチビちゃんとの思い出が詰まるマンションから引っ越した。
それは私の住む部屋の名義人がソウヤさんであった事と同時に……
「ジュンセさん!!元練習生の女性と交際中という事ですが!!本当ですか!?」
J「事務所を通してください。」
メディアに私たちの関係がバレてしまったから。
有名人が元練習生と恋愛していることへの世間からの興味はもの凄く、練習生をしていた私はすぐに特定され、ジュンセはもちろん、私までもがメディアから追われるようになった。
もしかしたら、私たちの関係はソウヤさんがリークしたのかな…なんて私は心の中で思っていたけどジュンセは絶対にあの人じゃない。あの人には俺たちの関係をリーク出来ない理由があるからね。とそう言ってジュンセは難しい顔をしていた。
さらにセキュリティーの強いマンションに引っ越してからはメディアからの攻撃もおさまったが、そんな日々を送っていたせいか私の体調は日増しに悪くなっていき、ストレスから食事を受け付けないようになっていった。
J「チア…少しでも食べなよ…」
C「いらない……少し横になるね…」
私はベッドのうえで横になる事が多くなりまるで、自分の体が自分の物ではないような感覚に陥る事が多くなった。
この頃から夜の寝つきも悪くなり精神的にも不安定になっていった。
ジュンセが仕事に行ってる間、テレビに出ているジュンセを見かけると突然、今すぐに会いたくなって涙がとまらなくなったり、共演者のなかにジュンセをじっと見ている女の人がいたりしたら、自分でも抑えきれないほどの怒りがこみ上げてくる。
C「なんなの!!あの女の人ずっとジュンセのこと見てた!!」
J「そう…かな?でもあの人、旦那さんいるし…変な意味では…」
C「なんなの!?あの女の人の肩を持つんだね!?」
J「いや…そういう意味じゃなくて…」
C「もういい!!ジュンセなんか知らない!!」
私は自分の感情をコントロールすることが出来ず、些細な事でジュンセにそうやって当たる日が多くなっていった。
そして、そんな自分が情けなくて…
なんであんな言い方しちゃったんだろう…
なんで大好きなジュンセと一緒にいるのにこんなに苦しいんだろ…
なんで…なんで…
という気持ちに包まれ私はベッドに横になったまま自分を責めて泣くことが多くなった。
C「私…どうしちゃったんだろ……」
まるで自分が自分じゃなくなってしまったようで、私はそんな不安に押しつぶされそうになりながらギュッとジュンセの匂いがするパーカーを抱きしめては涙で溢れる瞳をそっと閉じた。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
皇宮女官小蘭(シャオラン)は溺愛され過ぎて頭を抱えているようです!?
akechi
恋愛
建国して三百年の歴史がある陽蘭(ヤンラン)国。
今年16歳になる小蘭(シャオラン)はとある目的の為、皇宮の女官になる事を決めた。
家族に置き手紙を残して、いざ魑魅魍魎の世界へ足を踏み入れた。
だが、この小蘭という少女には信じられない秘密が隠されていた!?
踏み台(王女)にも事情はある
mios
恋愛
戒律の厳しい修道院に王女が送られた。
聖女ビアンカに魔物をけしかけた罪で投獄され、処刑を免れた結果のことだ。
王女が居なくなって平和になった筈、なのだがそれから何故か原因不明の不調が蔓延し始めて……原因究明の為、王女の元婚約者が調査に乗り出した。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
橘若頭と怖がり姫
真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。
その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。
高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。
カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない!~
伊吹美香
恋愛
ウエディングプランナーとして働く菱崎由華
結婚式当日に花嫁に逃げられた建築会社CEOの月城蒼空
幼馴染の二人が偶然再会し、花嫁に逃げられた蒼空のメンツのために、カモフラージュ婚をしてしまう二人。
割り切った結婚かと思いきや、小さいころからずっと由華のことを想っていた蒼空が、このチャンスを逃すはずがない。
思いっきり溺愛する蒼空に、由華は翻弄されまくりでパニック。
二人の結婚生活は一体どうなる?
時間を止めて ~忘れられない元カレは完璧な容姿と天性の才能を持つ世界一残酷な人でした 【完結】
remo
恋愛
どんなに好きになっても、彼は絶対に私を愛さない。
佐倉ここ。
玩具メーカーで働く24歳のOL。
鬼上司・高野雅(がく)に叱責されながら仕事に奔走する中、忘れられない元カレ・常盤千晃(ちあき)に再会。
完璧な容姿と天性の才能を持つ世界一残酷な彼には、悲しい秘密があった。
【完結】ありがとうございました‼
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる