小さな天使〜遺言〜

樺純

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29話

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ジュンセside

全部俺のせい。

俺とチアの交際がバレたのも…

チアがメディアから追い詰められて精神的に不安になったのも…

全部俺のせい。

チアはソウヤさんが俺たちの交際をリークしたと思っているがそれは絶対に違う。

あの人は自分がリークしたとなれば俺があの人の秘密をリークすると理解しているはず。

そして、マネージャーのセイジさんに誰がリークしたのか調べてもらった所…ひとつの可能性として出てきたのは…

J「……嘘だろ……」

俺はそう1人で呟いた。

ある日、メディアの元にある写真が届いた。

そしてその写真はなんと、チビがいた時に俺たちと一緒に写真を撮りたいとおねだりをしてきたあの日に撮った写真で…メディアには匿名で送りつけられていたのだ。

俺とチアしか持ってないはずのその写真。

俺たちに挟まれて微笑んでいたはずのチビの姿はこつ然と消えていて、俺とチアだけが幸せそうに笑っている。

その写真が送られて来たことをきっかけにメディア達は俺をマンションで張るようになり、俺とチアの交際の裏付けを取ったそうだ。

なぜ、俺とチアしか持ってないはずの写真がメディアに…?

J「まさか……俺たちの事をリークしたのは…チビ?」

俺はそんなことを思いながら家に帰るとチアは浮かない顔をしてベッドで横になっている。

メディアに追いかけられある事ない事を書かれ、元練習生として特定までされてしまったチアは一般人だというのに追い詰められる日々を過ごしていた。

だからだろうか…チアは日増しに食事を食べなくなり寝つきも悪くなり…

あんなに穏やかだった性格はいつしか別人のようになってしまった。

それでも俺はチアを愛しいという想いはこんなことでは変わらない。

むしろ、俺がちゃんと守ってやらなかったせいだと自分を責めた。

俺はゆっくりとベッドに入るとチアの背中に寄り添うように横になる。

そっとチアの身体に手を回すと、チアは目を覚ましたのかピクッと肩を動かし振り返る。

J「ただいま。」

C「おかえり……早く帰ってきてねって言ったのに今日も遅かった。」

J「ごめん。」

チアは1人でまた、泣いていたのか頬には沢山の涙の跡があり俺は手を伸ばして頬を撫でた。

J「チュウする?」

俺がそう問いかけるとチアはなぜか首を横に振る。

J「?チュウ…したくないってこと?」

C「したくないんじゃなくて……その……」

俺はそう言って目を逸らすチアに近づくとチアは「ゔぅっ」と鈍い声を出して口元を押さえると慌ててトイレへと走って入る。

J「え…昼に食べたペペロンチーノ…そんな臭かったかな…?」

俺はベッドから起き上がり、チアの後を追うようにしてトイレの扉の前に立つ。

J「チア大丈夫?ごめんね…昼にペペロンチーノ食べてさ?そんなに臭った?」

扉をトントンとノックしながらそう問いかけると、真っ青な顔をしてチアが扉を開け出てきた。

J「チア大丈夫…?」

俺がチアの顔を覗き込むと、チアは俺になにかスティックのようなものを渡した。

そのスティックには縦線が入っていて俺は不思議に思いながらそらをじっと見つめた。

J「…これ…なに?」

C「……ネットで調べて…」

チアはそう言ってノソノソとベッドルームに行きまた、ベッドに横になった。

俺は慌ててネットで調べるとそこに出てきたのは…

J「妊娠検査薬!!!?」

俺はそのスティックを持ったままチアの元に行くとチアは横になったまま目を閉じて優しく微笑んでる。

J「チア妊娠したの!?」

C「…たぶん…ね?」

J「………やったぁぁぁあぁぁあ!!!!」

俺はあまりの嬉しさから横になるチアを抱きしめるとチアも嬉しそうに俺に抱きつく。

俺たちはしばらくの間、嬉しさのあまりベッドのうえで抱きしめ合いゴロゴロと転がって喜びを噛みしめた。

J「チアのそんな嬉しそうな顔…久しぶりにみた…」

俺の腕の中で優しく笑うチアの高い鼻を突っつくとチアは肩をすくめる。

C「ジュンセも嬉しい?」

J「当たり前じゃん……」

C「んふふふ…良かった。たぶんだけど妊娠したの…ジュンセと再会して一つになったあの日だと思う……」

J「まじ……?」

C「ソウヤさんと付き合ってる時は必ず避妊もしてもらって欠かさずアフターピル飲んでたの……でもジュンセとの時は避妊もしてほしくなかったしアフターピルも飲みたくなかった…。」

J「もしかして俺との赤ちゃん…欲しかったの?」

C「……正直…出来たらいいなって…思った…自分勝手でごめんね…ジュンセの仕事に迷惑かけちゃうのに…」

J「そんな事ないよ…迷惑なんて思ってたらあの時、中で出したりしないよ…チアとだったら、いつ結婚しても良いって思ってたから……中で出したんだよ?そっか~赤ちゃんできたか~結婚式は盛大しなきゃね?」

C「えぇ~そんなのいいよ~仲良しさんだけ集めてひっそりとしたいな~」

J「チアの仲良しさん集めるだけで相当な人数になるけどw」

C「だねw」 

そうして俺たちは結婚式についてあーでもないこーでもないと語り合い幸せを噛みしめた。

そして、俺たちは揃って病院に行きチアのお腹に小さな命が宿っているのをこの目で確認した。

J「この豆みたいなのが…俺たちの赤ちゃん?」

C「マメってw」

そんな俺の発言により俺たちの子供の胎名は「マメ」となった。

俺は事務所にもチアの妊娠を報告し、散々俺たちを悩ませたメディアにもチアの妊娠と結婚を発表した。

無事に入籍をし俺の妻となったチアのお腹はもうすでにポッコリとし始めている。

思っていたよりもチアのお腹が大きくなるのが早かったこともあり、俺たちの結婚式は出産を終えてからする事となった。

マメが生まれてくるまでの間、休みの日になれば俺とチアは手を繋いでマメの為に沢山のベビーグッズを買いに行った。

家の一室をマメの部屋にしてベビーベッドやマメの肌着を用意する。

すると、チアが小さなぬいぐるみを持ってきた。

J「ん?なんか作ったの?」

C「うん…マメちゃんのぬいぐるみ。」

そこにはお世辞でも上手とは言えないチア手作りのぬいぐるみがあり、俺は思わず笑いそうになるのをグッと堪えてベビーベッドに置く。

C「あ!今、このぬいぐるみ見て笑った(ㆀ˘・з・˘)」

J「笑ってない笑ってない!!」

C「笑ったもん!!ちゃあちゃんが一生懸命作ったぬいぐるみなのにねぇ…父ちゃんひどいね…」

J「んふふwごめんごめんw」

C「やっぱ笑ったんじゃん!⁾」

なんて怒るチアを抱きしめてご機嫌をとりながら、俺はチアの大きなお腹を撫で撫でとするとお腹の中で元気なマメがお腹をポコポコと蹴った。

つづく
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