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●本編(受視点)
いつのまにか外堀を埋められたけれど、ちょっと可愛いところがあるから心も絆されてしまいました②
「待ってほしい。テオドシウス。その子たちを無理矢理押しのけて屋敷に入ったのは私だ。彼らには罪はない。罰を与えるなら、お前の留守を狙って押し入った私にだろう。」
「何をぬけぬけと……!」
「待て待て、本当に私が悪かった! ……それに、ココくんも怖がっているようだからやめないか?」
降参だと両手を上げながら、アシュリー様が言う。
テオドシウス様に対しても臆することなく話す様は、さすがの双将軍の貫録だ。
その言葉にテオドシウス様ははっとした様子で振り返り、僕に優しく微笑んでくれた。
しかし、先ほどの雰囲気が脳内から離れなくて、僕の笑顔はやや引きつってしまう。
「……ココ」
僕が怯えているのを見て、テオドシウス様は傷ついたように顔を歪ませてしまう。
「すまなかった……」
「あ、いえ僕も……っ、あ」
悲しんでいる姿を見たくなくて僕が慌てて近寄ると、何とアシュリー様が居るにも関わらず、そのままそっと抱きこまれてしまった。
「大丈夫ですか? テオドシウス様」
「……ああ、こうしていれば、じきに落ち着く」
僕が出来る限り優しい口調で言うと、テオドシウス様どこかほっとした様子で僕を胸元に更に強く抱きこむ。
人前で抱きしめられるのはまだ少し抵抗はあったけれど、ここはテオドシウス様のお屋敷なのだから、彼の望みは出来る限り受け入れたいと思っていた。
アシュリー様はテオドシウス様とかなり仲が良いと聞いていたから、少しくらいの無礼は大丈夫な筈だ。
(それに、情緒不安定な時はこうすると、テオドシウス様も落ち着くというのはここ一カ月の間でよく分かっていたし、これくらいは僕でもしてあげられるから、やってあげたいんだよなぁ)
実は、一緒に過ごす内に、僕はテオドシウス様が大好きになっていたので、離れてしまうのがちょっと嫌なんだ。
お仕事に出かけていくだけでも寂しく感じるのは重症だとは思うんだけどね。
(僕の兄は、僕に冷たかったけれど、こんなお兄さんがいたらよかったのになぁ)
本当に心からそう感じた。
出来ればこのまま使用人として雇ってもらえないかなあと思っているくらいなんだけど、いつ言い出そうかと悩んでいる。
「……両想いでは、あるの、か? いや、だがさっきは……」
そんな僕たちの視界の端で、僕たちの姿を見ていたアシュリー様が考えるような仕草で黙り込んだ後、何かぶつぶつと言っているのが見えて、僕はテオドシウス様の腕の中で首を傾げた。
小さな呟きは何を言っているのか分からなかったけれど、その日は結局、アシュリー様はテオドシウス様と共に屋敷の外に出かけて行き、朝方になってからテオドシウス様だけでお屋敷に戻ってこられたようだ。
翌朝の朝食の際に「昨日は楽しかったですか?」と僕は聞いたのだが、テオドシウス様の表情は冴えなかった。
ちなみに結婚はしていないそうだ。
「何をぬけぬけと……!」
「待て待て、本当に私が悪かった! ……それに、ココくんも怖がっているようだからやめないか?」
降参だと両手を上げながら、アシュリー様が言う。
テオドシウス様に対しても臆することなく話す様は、さすがの双将軍の貫録だ。
その言葉にテオドシウス様ははっとした様子で振り返り、僕に優しく微笑んでくれた。
しかし、先ほどの雰囲気が脳内から離れなくて、僕の笑顔はやや引きつってしまう。
「……ココ」
僕が怯えているのを見て、テオドシウス様は傷ついたように顔を歪ませてしまう。
「すまなかった……」
「あ、いえ僕も……っ、あ」
悲しんでいる姿を見たくなくて僕が慌てて近寄ると、何とアシュリー様が居るにも関わらず、そのままそっと抱きこまれてしまった。
「大丈夫ですか? テオドシウス様」
「……ああ、こうしていれば、じきに落ち着く」
僕が出来る限り優しい口調で言うと、テオドシウス様どこかほっとした様子で僕を胸元に更に強く抱きこむ。
人前で抱きしめられるのはまだ少し抵抗はあったけれど、ここはテオドシウス様のお屋敷なのだから、彼の望みは出来る限り受け入れたいと思っていた。
アシュリー様はテオドシウス様とかなり仲が良いと聞いていたから、少しくらいの無礼は大丈夫な筈だ。
(それに、情緒不安定な時はこうすると、テオドシウス様も落ち着くというのはここ一カ月の間でよく分かっていたし、これくらいは僕でもしてあげられるから、やってあげたいんだよなぁ)
実は、一緒に過ごす内に、僕はテオドシウス様が大好きになっていたので、離れてしまうのがちょっと嫌なんだ。
お仕事に出かけていくだけでも寂しく感じるのは重症だとは思うんだけどね。
(僕の兄は、僕に冷たかったけれど、こんなお兄さんがいたらよかったのになぁ)
本当に心からそう感じた。
出来ればこのまま使用人として雇ってもらえないかなあと思っているくらいなんだけど、いつ言い出そうかと悩んでいる。
「……両想いでは、あるの、か? いや、だがさっきは……」
そんな僕たちの視界の端で、僕たちの姿を見ていたアシュリー様が考えるような仕草で黙り込んだ後、何かぶつぶつと言っているのが見えて、僕はテオドシウス様の腕の中で首を傾げた。
小さな呟きは何を言っているのか分からなかったけれど、その日は結局、アシュリー様はテオドシウス様と共に屋敷の外に出かけて行き、朝方になってからテオドシウス様だけでお屋敷に戻ってこられたようだ。
翌朝の朝食の際に「昨日は楽しかったですか?」と僕は聞いたのだが、テオドシウス様の表情は冴えなかった。
ちなみに結婚はしていないそうだ。
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