【完結】百怪

アンミン

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2章 闇語り

03「歴史」

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・ある政策に対する違った角度からの見方。

――――――――――――――――――――――――

お寺で修行している知り合いの話。

「10年以上前の話なんだけど」

道場(仏教でいうところの修行僧の集まりの場)で、
当時の外国人へのビザ免除の話が話題に上った事が
あった。

「経済効果が欲しいのはわかるんですが、
 治安の問題もあるし……
 トータルで、日本に得ってあるんですかねえ」

彼が消極的な疑問を口にしたところ、その師匠が
口を開いた。

「これから独り言を言います」

こういう事を言う場合、
“返事も質問も受け付けません”
という意味だった。

「日本に近い地から、モラルの無い連中が
 やってくる。
 盗み、騙し、暴力何でもあり。

 で、最近、各地で重要文化財だとか、
 歴史のある物が盗まれているよな。

 基本的に、少し郊外の神社やお寺だと
 管理者がいない。
 いても常にいるわけじゃない。

 たいてい、そういう施設には二通りある。
 “奉っている”か
 “封じている”かだ。
 普通の日本人なら手出しはしない。
 “触らぬ神に何とやら”
 だからね。

 ただ……余りにも人が関わらないと、
 封印が“薄く”なるのもある。
 戦後60年以上経っているし、
 封印が破れるのもチラホラあるだろう。

 “奉られている”のだったら、
 勝手に場所を移動したら怒る。
 “封じられている”のだったら、
 持って行かれた地でいろいろと……?

 “何で日本にとって何の得にも
 ならない事をするのか?”
 このあたりに、その理由が隠されているような
 気がするんだけどね。

 特に近頃の、そのビザ免除や緩和している国の
 天変地異を見ているとさ。

 何せこの国は“歴史が古い”。
 知らないフリをしてさせる、闇から闇へ葬る事くらい
 平気でやるだろう」

一息ついてお茶を飲む師匠に、

「……知らない間に、
 危険な“掃除”をさせているって事ですか?」

と問うと、

「独り言に質問されてもなー」

そうとぼけられたという。

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