【完結】百怪

アンミン

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2章 闇語り

73「意識」

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・捉え方について

――――――――――――――――――――――――

お寺で修行している知り合いの話。

前回の闇語り72話「信心」で―――
『祟られている』と信じてしまっている人たちの
話が出たが、

「そういう感じで……
 勘違いっていうか、偶然とか逆恨みとか、
 少なくとも当人が思っているような事態では
 ないって、他にもあるんですかね」

彼が師にたずねると、両腕を組んで考え込み、

「自業自得?
 じゃねーか……
 まあ似たような事はあるんじゃねえかな」

珍しく歯切れの悪い言い方を師匠がして、
話し始めた。

何でも、若い頃は無頼でならし、人の迷惑など
考えずに―――
傍若無人ぼうじゃくぶじんで過ごしてきた人の相談だった
らしいのだが、

やはり、年を経るにつれて……
因果応報というか、不幸や悪夢が重なって
きたのだという。

「散々、人を苦しめたり傷付けてきたので―――
 ツケが回ってきたと達観していたが」

違うんですか? と彼が聞き返すと、

「周囲によるとな……
 単に中途半端な小物という評価だったと」

ワル、にしても極悪という事もなく、使い走りか
せいぜいチンピラという程度で……
本人にしてみればケンカ上等のアウトロー
気取りだが、周囲は『マナーの悪い田舎者』
くらいの認識でしか無かったらしい。

「それはまた、何というか……」

「自己評価が高いのはいいんだけどさ。
 まあ、それを指摘するのもなあ」

そういうと師は、深くため息をついた。

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