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146・再現検証01
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「んー……」
聖赤山病院のボクの自室―――
もとい、病室で目が覚めると、
「みっちゃん、起きた?」
「昨晩も良かったッスねえ」
葵お姉ちゃんと加奈お姉ちゃんが
まずボクの頭を撫でてきて、
「一晩寝れば体力全回復なのである」
「出来れば前世でも欲しかったですわ~」
理奈お姉ちゃんと詩音お姉ちゃんが、
上半身を起こし始める。
「……でも、いくらベッドをつなげて
使えるとはいえ、手狭……
やはりキングサイズのベッドを、
どこかに発注すべきかしら……」
武田先生がベッドを降りると、そのまま
回り込むようにしてボクに近付き、
おでこにキスをする。
バクシア獣王国の件が片付いて(?)
から一週間ほど経つけど、
あの後ボクは、バクシア獣王国内に
連絡用の分院をいくつか作り、
みんなで帰国。
それからはあちらの返事待ちというか、
連絡が来るまで―――
ボクたちは聖赤山で待機していた。
戻って来てから、特にする事もなく……
(ヤる事はヤっていたけど)
先生やお姉ちゃんたちは、改めて病院の
機能や、性能の確認などをしている
みたいで、
ボクだけが手持ち無沙汰というか、
特にやる事も無いのが申し訳なく
思っていた。
「あのう、先生」
「……ん?
何ですか、みっちゃん……?」
「えっと、ボクも何かお手伝い出来る
事があれば―――」
そう言うとお姉ちゃんたちは、
『う~ん』と考え込み、
「とは言ってもねえ」
「これまでやって来た事も、いわば
みっちゃんの能力がある事前提
ッスから」
「正直、みっちゃんはいるだけで、
仕事をこなしているのである」
「それに、これまで『協力者』になった
人たちも、みっちゃんが『お相手』
したからですわ~」
と、口々に擁護してくれるように話す。
すると武田先生が軽くみんなの頭に
チョップを入れて、
「……あのね、みっちゃんはみんなの
役に立ちたいって言ってくれているの
です……
……そんなお茶を濁すような言い方で、
納得するわけないでしょう……」
それを聞いたお姉ちゃんたちは、
バツが悪そうな顔になるけど、
「そっそういえば、ボク―――
お姉ちゃんたちの職員寮を再現した事が
ありましたよね?
でもボク、実際に職員寮を見た事も
入った事も無くて……
それをずっと不思議に思っていたん
ですけど」
それを調べてみる事は出来ないかと、
みんなに提案してみると、
「まあ確かに」
「病院はわかるッスけど、
寮までは」
「しれっと使っていたけど、
不可解なのである」
「どういう事でしょうね~?」
と、みんなも考えてくれて、
「……みっちゃんは、自分のお家とか
再現出来ないのですか……?」
武田先生の質問に、ボクは首を左右に振る。
「家というか、小学校に上がった頃?
それくらいからずっと入院して
いましたし―――
たまに帰る家、ってなっていたから、
あまり記憶に無いのかも」
そこで先生も裸に近い格好で両腕を組んで
考え込み、
「……そもそも、ここにあるわらわの
部屋も、みっちゃんを入れた事は
無いし……
白波瀬たちなら何度か
入った事があってもおかしくは無いけど、
みっちゃんが亡くなってから、ほぼ
研究室にリフォームさせたから……
……みっちゃんの記憶にあるわけが
ないのよね……」
確かにそうだ。
ボクの記憶から再現されると
いうのなら、ボクが死んだ後に、
ボクの病気を治すために武田先生が
改築した部屋があるのはおかしい。
そこでまたみんなが『う~ん』と
考え出すと、
「そういえば再現出来るのは、
『職員寮』と『分院』だけ?」
ふと葵お姉ちゃんが聞いてきたので、
「そういえば最近はろくに、新機能を
確認してなかったかも。
ス、ステータス!」
そうボクが大きな声でワードを唱えると、
目の前に四角い画面が浮かび上がった。
聖赤山病院のボクの自室―――
もとい、病室で目が覚めると、
「みっちゃん、起きた?」
「昨晩も良かったッスねえ」
葵お姉ちゃんと加奈お姉ちゃんが
まずボクの頭を撫でてきて、
「一晩寝れば体力全回復なのである」
「出来れば前世でも欲しかったですわ~」
理奈お姉ちゃんと詩音お姉ちゃんが、
上半身を起こし始める。
「……でも、いくらベッドをつなげて
使えるとはいえ、手狭……
やはりキングサイズのベッドを、
どこかに発注すべきかしら……」
武田先生がベッドを降りると、そのまま
回り込むようにしてボクに近付き、
おでこにキスをする。
バクシア獣王国の件が片付いて(?)
から一週間ほど経つけど、
あの後ボクは、バクシア獣王国内に
連絡用の分院をいくつか作り、
みんなで帰国。
それからはあちらの返事待ちというか、
連絡が来るまで―――
ボクたちは聖赤山で待機していた。
戻って来てから、特にする事もなく……
(ヤる事はヤっていたけど)
先生やお姉ちゃんたちは、改めて病院の
機能や、性能の確認などをしている
みたいで、
ボクだけが手持ち無沙汰というか、
特にやる事も無いのが申し訳なく
思っていた。
「あのう、先生」
「……ん?
何ですか、みっちゃん……?」
「えっと、ボクも何かお手伝い出来る
事があれば―――」
そう言うとお姉ちゃんたちは、
『う~ん』と考え込み、
「とは言ってもねえ」
「これまでやって来た事も、いわば
みっちゃんの能力がある事前提
ッスから」
「正直、みっちゃんはいるだけで、
仕事をこなしているのである」
「それに、これまで『協力者』になった
人たちも、みっちゃんが『お相手』
したからですわ~」
と、口々に擁護してくれるように話す。
すると武田先生が軽くみんなの頭に
チョップを入れて、
「……あのね、みっちゃんはみんなの
役に立ちたいって言ってくれているの
です……
……そんなお茶を濁すような言い方で、
納得するわけないでしょう……」
それを聞いたお姉ちゃんたちは、
バツが悪そうな顔になるけど、
「そっそういえば、ボク―――
お姉ちゃんたちの職員寮を再現した事が
ありましたよね?
でもボク、実際に職員寮を見た事も
入った事も無くて……
それをずっと不思議に思っていたん
ですけど」
それを調べてみる事は出来ないかと、
みんなに提案してみると、
「まあ確かに」
「病院はわかるッスけど、
寮までは」
「しれっと使っていたけど、
不可解なのである」
「どういう事でしょうね~?」
と、みんなも考えてくれて、
「……みっちゃんは、自分のお家とか
再現出来ないのですか……?」
武田先生の質問に、ボクは首を左右に振る。
「家というか、小学校に上がった頃?
それくらいからずっと入院して
いましたし―――
たまに帰る家、ってなっていたから、
あまり記憶に無いのかも」
そこで先生も裸に近い格好で両腕を組んで
考え込み、
「……そもそも、ここにあるわらわの
部屋も、みっちゃんを入れた事は
無いし……
白波瀬たちなら何度か
入った事があってもおかしくは無いけど、
みっちゃんが亡くなってから、ほぼ
研究室にリフォームさせたから……
……みっちゃんの記憶にあるわけが
ないのよね……」
確かにそうだ。
ボクの記憶から再現されると
いうのなら、ボクが死んだ後に、
ボクの病気を治すために武田先生が
改築した部屋があるのはおかしい。
そこでまたみんなが『う~ん』と
考え出すと、
「そういえば再現出来るのは、
『職員寮』と『分院』だけ?」
ふと葵お姉ちゃんが聞いてきたので、
「そういえば最近はろくに、新機能を
確認してなかったかも。
ス、ステータス!」
そうボクが大きな声でワードを唱えると、
目の前に四角い画面が浮かび上がった。
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