【完結】ゲーセンダンジョン繁盛記 ~魔王に異世界へ誘われ王国に横取りされ、 そこで捨てられた俺は地下帝国を建設する~

アンミン

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125・ズコウファミリー?

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アドベグさん、ディエットさん。
二人が向かった先には……
いかにもアウトローっぽい、十人弱の
男たちがいた。

「おう死にぞこない!
 今日こそは……うぉおっ!?」

老人は指差してきた男の腕をそのままつかむと、
空中へとぶん投げる。

「てて、てめぇ!!」

「相手はジジイとババアだぞ!!
 何手こずって……!」

そこへお婆ちゃんと言っていいくらいの
女性が、回し蹴りを放つ。

そのひと蹴りで数人ほど吹き飛び、
それを見ていたシーフの冒険者が、

「あ~……
 母ちゃんの蹴りはいつ見てもこえーなー」

ミントさんの後に続いて、子供たちからも
歓声が上がり、

「やれー! やっちまえー!!」

「ひとりも逃がすなー!!」

「見ろよアイツら!
 スゲー吹っ飛んでやんの!」

「ウジ虫どもが泣き叫ぶ姿は最高だぜー!!」

とてもドス黒い笑顔で彼らは笑う。

「ミントのところのチビたち、
 相変わらず口が悪ぃな……
 特に敵や悪人相手だと」

「言わないでくれ。
 アタシだってこれでも、口調直すの
 相当苦労したんだから……」

育ての親の影響なんだろうなあ、と
俺は口には出さず―――

「いざとなったら出る気でいたけど」

「自分らの出番は無さそうですね」

元女性騎士団の二人が、つまらなそうに
その光景を見守る。

あっという間に無力化された彼らは、
今度は口で訴え始めた。



「くっそ!!
 何でガキどもなんか育てんだよ!」

「俺たちが誰を育てようが勝手だろうが」

「だってねぇ、私たちの間に子供
 出来なかったし……」

悪態をつく連中に、アドベグ夫妻は普通に返す。

「だったらこちらから、奴隷を買えば
 いいだろうが!!」

「てめぇらがこの辺のガキどもを引き取って
 いるから、商売あがったりなんだよ!」

なるほど……

身寄りが無い、もしくは親に売られた子供の
供給が、この辺りだとあの老夫婦が引き取るので
ままならないってわけか。

「言いたい事はそれだけか?」

「本当にあんたたちも飽きないわねえ。
 ボケ防止にちょうどいいけど」

必要以上の追撃はせず、呆れたように
二人は話す。

するとチンピラ連中は、ケガをしたり
気を失った他の人間を抱え、

「覚えてろよ!

 このズコウファミリーに逆らった事を
 後悔させてやるぜ!!」

と、捨て台詞を残し―――
あっという間に去っていった。



「と、ご覧のありさまでな」

「確かダンジョンを作る事が出来るん
 でしたっけ?

 でも、あんな連中がしょっちゅう来るような
 状態だと」

アドベグさん、ディエットさんが室内に
戻ると、申し訳なさそうに語る。

しかし、俺を含めみんなは微妙な表情を
していた。

それはトラブルを抱えているからとか、
ここに避難先を作るのは難しそうだという
理由からではなく―――

「ズコウファミリー……ねえ」

「偶然って恐ろしいよなあ」

クラークさんとミントさんがしみじみと
口を開き、

「取り敢えずヒロト殿、どうする?」

「これは『当人』に伝えておくべきでは?」

サリーさん、シーマさんがため息をつく。

「そうですね。
 思ったより、早く片付くかも知れません。

 アドベグさん、ディエットさん。
 ちょっと地下をお借りしますね。
 すぐ済みますので―――」

そこで俺は地下一階に、
『キャッチャー系』フロアをダンジョンとして
作成し、

そこに付随する形で休憩エリアを設置。

取り敢えずそこに全員で移動する事にした。



「こ、これは……」

「ダンジョンって聞いたから、
 岩壁か洞窟みたいなものを想像したのに」

エレベーターで地下へ移動し、
廊下を通って、管理者部屋へと向かう。

老夫婦は信じられない、というように
その景色に目を奪われていたが、

「ちょっと狭いですけど、お入りください」

そして会議室から、管理者部屋へと入って
いった。



「これ、家の前のか!?」

「外の様子がわかるのね、すごい」

同行したメンバーに取ってはすでに
見慣れたものだが、監視カメラの映像に
アドベグ夫妻は釘付けとなる。

さらにそこで俺は、緊急呼び出しの
ボタンを押し、それから十分もすると……

目的の人物がモニター上に現れた。



『おう、ヒロトさんか。
 急ぎの呼び出したぁ何があった?』

「すいません、ズコウさん。
 実は今、新しく作ったダンジョンから
 連絡しているんですけど―――」

そこで俺は、ミントさんの故郷での出来事を
説明し始めた。

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