4 / 103
序章 運命の夜
第四話
しおりを挟む
男の手、あるいは硬く屹立したペニスに身を変えながら、スライムは美美子の体を犯す。本人の意に反して濡れてしまった秘部を下着の上から幾度もなぞっては、少女の欲を果てなく高める。
「あぁ……。駄目……」
細い息を頼りなく吐き出しつつ、美美子は悶えた。「コンビニなんかに行かなければよかった」と強く後悔したものの、それももはや意味のない行動に過ぎない。いかに悔やもうが反省しようが、過ぎた時間は巻き戻せないのである。
硬く尖ったクリトリスを布越しに優しく愛される。とてつもなく丁寧な愛撫を受けていると、指の先も足先も力を失ってしまう。
かろうじて十数歩ほど歩き、高く茂った樹木の幹にしがみついたが、一度発情した雌の本能を鎮めることなどできるはずがなかった。
焦らすように試すように触れられるたびに、「お願い! もっと、ちゃんと触って!」と懇願したくなった。
月に二回ほどしかしないが、オナニーの経験はそれなりにある。成人向け描写を含む少女漫画などを読んだあと、腰の底がむずむずしてきて、ついつい指遊びをしてしまうのだ。
中に異物を挿入するのはさすがに控えていたのだが、今夜はじめて、「硬くて熱いものを挿れたい。挿入したい。子宮ごと犯されたい。……精液が欲しい」と願ってしまった。
「ん、っ……。んん…………、っ…………」
腰が揺れる。はじけんばかりに膨張した熱塊を求めて、浅ましく身をくねらせる。
決定的な刺激を与えてほしくて、何度も何度も腰を振る。いまはまだ遠慮がちに動くのみだが、このまま焦らされつづけてしまったら──。
──そこまで考えがめぐったときだった。
「この……、乙女の敵っ!」
いったいどこに隠していたのだろう。少女が身の丈ほどもある広刃の長剣を片手で振り上げながら、美美子たちのほうに向かってきた。
「嘘……」
しかし、残念ながら、これは嘘でも夢でも幻覚でもなかった。
さきほどまでスライムと向き合っていた金髪美少女が、迷わず突進してくる。瞳に憎悪を宿らせながら、美美子とスライムのいる方向へと走ってくる!
「嫌! やめて! 私、私……」
「死にたくない!」という声が、胸のうちでとどろいた。
けれど、少女は突撃を止めない。ものすごい走力で駆けてきては、
「あんたなんか滅んじゃえ!」
真顔で叫びつつ、剣を美美子の肉体めがけて──振り下ろした。余分な動作を一切省いた、完璧な攻撃だった。
血のにおいが風に乗る。
「あ、死んだ」と、美美子は思った。大きくふくらんだ胸の底にて、無力感とも諦念とも呼べる感情が兆す。
しかし、……しかし、いくら待っても痛みを感じない。深く刺されたはずなのに、体は無傷のままだ。
獣のような叫びを放って死したのは、美美子でなく、スライムだった。なんとも不思議な話なのだが、剣による攻撃の影響を受けたのは、くだんのスライムだけだったのである。
蛍火ほどの光を発してしばらくしたのち、怪物は消滅した。跡形もなく消えてしまったのである──自身の流した大量の鮮血とともに。
【続く】
「あぁ……。駄目……」
細い息を頼りなく吐き出しつつ、美美子は悶えた。「コンビニなんかに行かなければよかった」と強く後悔したものの、それももはや意味のない行動に過ぎない。いかに悔やもうが反省しようが、過ぎた時間は巻き戻せないのである。
硬く尖ったクリトリスを布越しに優しく愛される。とてつもなく丁寧な愛撫を受けていると、指の先も足先も力を失ってしまう。
かろうじて十数歩ほど歩き、高く茂った樹木の幹にしがみついたが、一度発情した雌の本能を鎮めることなどできるはずがなかった。
焦らすように試すように触れられるたびに、「お願い! もっと、ちゃんと触って!」と懇願したくなった。
月に二回ほどしかしないが、オナニーの経験はそれなりにある。成人向け描写を含む少女漫画などを読んだあと、腰の底がむずむずしてきて、ついつい指遊びをしてしまうのだ。
中に異物を挿入するのはさすがに控えていたのだが、今夜はじめて、「硬くて熱いものを挿れたい。挿入したい。子宮ごと犯されたい。……精液が欲しい」と願ってしまった。
「ん、っ……。んん…………、っ…………」
腰が揺れる。はじけんばかりに膨張した熱塊を求めて、浅ましく身をくねらせる。
決定的な刺激を与えてほしくて、何度も何度も腰を振る。いまはまだ遠慮がちに動くのみだが、このまま焦らされつづけてしまったら──。
──そこまで考えがめぐったときだった。
「この……、乙女の敵っ!」
いったいどこに隠していたのだろう。少女が身の丈ほどもある広刃の長剣を片手で振り上げながら、美美子たちのほうに向かってきた。
「嘘……」
しかし、残念ながら、これは嘘でも夢でも幻覚でもなかった。
さきほどまでスライムと向き合っていた金髪美少女が、迷わず突進してくる。瞳に憎悪を宿らせながら、美美子とスライムのいる方向へと走ってくる!
「嫌! やめて! 私、私……」
「死にたくない!」という声が、胸のうちでとどろいた。
けれど、少女は突撃を止めない。ものすごい走力で駆けてきては、
「あんたなんか滅んじゃえ!」
真顔で叫びつつ、剣を美美子の肉体めがけて──振り下ろした。余分な動作を一切省いた、完璧な攻撃だった。
血のにおいが風に乗る。
「あ、死んだ」と、美美子は思った。大きくふくらんだ胸の底にて、無力感とも諦念とも呼べる感情が兆す。
しかし、……しかし、いくら待っても痛みを感じない。深く刺されたはずなのに、体は無傷のままだ。
獣のような叫びを放って死したのは、美美子でなく、スライムだった。なんとも不思議な話なのだが、剣による攻撃の影響を受けたのは、くだんのスライムだけだったのである。
蛍火ほどの光を発してしばらくしたのち、怪物は消滅した。跡形もなく消えてしまったのである──自身の流した大量の鮮血とともに。
【続く】
0
あなたにおすすめの小説
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる