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一章 校内魔法対抗戦
最初はやはり君が
しおりを挟む「話がある」
「やはり最初はお前か、ガイア」
ライズはわかっていたかのように応答する。
「うん、さっきのエアリの言葉でやっと全てがつながった」
そう、ガイアは話す。
「それなら、答え合わせをしようか」
ライズは一気に跳躍すると、そのまま王都を取り囲む防壁の一番上まで登る。
魔法をある程度使える物であればそれは出来ないことではない、ただ、検問を潜り抜けたと勘違いされるだけだ。そしてガイアもその魔法を使える存在の範疇。難なく魔法を使って防壁を登った。
夕日が赤く、最後の光と言っているかのように照り付ける。
相変わらずの夏の暑さ、けれど高い場所だからか、乾いた風が吹き付けるため暑さを気にするほどでもなかった。
ガイアは乾いた風で一度心を落ち着かせると、先ほどの続きを話し始める。
「あなたは英雄サンライズ。天星教団、そのトップの一人、日星の座についていた。だけど、今は謹慎期間中。理由は―――――覗き見」
「そこまで知っているのか、俺はそこまで有名だったか?」
「有名な話。世界のあちこちで力を振るう天星教団、そのトップがたかだか覗きで全財産没収と謹慎を受けるだなんて、王都の話題にならないほうがおかしい」
「それもそうだな、一応言っておくが、俺は後悔していない」
「そうだと思う。英雄サンライズの知識欲は底なし、有名な話」
「そうか、そこまで知られているのか......気付いたのは何故だ?」
「今日の一件があったから」
「そうか、やはりそこか」
「英雄サンライズのもう一つの有名な話、その特異的な魔法適正。それを思い出した」
特異的な魔法適正。
普通、魔法の適性は基本四属性と呼ばれる火、水、土、風。そしてそこから派生して氷や雷が生まれる。そのほかにも希少な光や闇の属性もある。が、所詮そこまでだ。
「英雄サンライズ、その特異的な『日属性』は、太陽の化身の二つ名の語源だったはず」
「正解だ。そこまで知っているなら、もう全て分かっているようだな」
その通りだった。
そしてガイアは、魔力の感知に才を見せる彼女ならふつう知られていることのその先まで、『日属性の弱点』まで、気付いていることだろう。
「それで、その答え合わせをするためだけに俺のところに来たわけじゃあないだろう?」
「もちろん、今日はお願いがあってきた」
ガイアはそう前置きをすると、じっと目を見つめて、口を開く。
「私を『天星教団』に入れてほしい」
「断る」
ライズの返答は、一秒を立たずして出ていた。
「どうして」
「単純な話だ、今天星教団はテロリストとして扱われている。それは名前を騙った巨大テログループの生なのだが、それを知られていない今、新たなメンバーを加えられないのが一つ。ある一定条件を満たさないとそもそも資格がないのが一つ。俺が謹慎を受けているから決められないのが一つ。そして最後に――――」
「最後に?」
ライズはその言葉をあえて途中で切ったが、ガイアがその先を促す。
「実力だ。俺と互角の何かの能力を示してみろ」
その瞬間、ガイアの眼が光ったような気がしたのは、ライズの気のせいではないだろう。
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