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二章 宮廷
ライズがすべてを知った日
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そう言って、ライズは足から火を放出し、北の山へと一気に向かった。
さて、やるか。
『レイ』
その声とともにライズの周囲に数本の光線が宙を切った。
山の上のドラゴンはその異常な魔力を察知し、すぐさま宙へと飛び立った。
数秒後、ライズの魔法が通り去った後には何もなく、かろうじて周囲の部分が溶けてついているだけだった。
――――お主、なかなかやるの
「ほう、意思疎通ができるまでに時を重ねていたか」
ドラゴンという生き物は未だ謎が多い。
なにせ実験しようにも母数が少ないうえに一体一体が強いために検体ともなれば一気に数を減らす。そしてようやく手に入れた検体だったとしても、種類の違いから出てくるデータに大きく差があったりする。
分かっていることは、ドラゴンブレスをはじめとする『竜魔法』という種族魔法があること、そして年を重ねていれば重ねているほど、単純に戦闘能力が高い、という程度だった。
「それで、お前は検体になってはくれないのか?」
――――体を解剖されるために自ら差し出すような馬鹿がいるとでも思うか
「ハハッ、それもそうだな」
次は無詠唱で火槍を射出。
しかしドラゴンは上に上昇することで槍を避けた。
――――私が死んだら、近辺の身を潜めている魔物が一斉に王都に襲撃をかけるぞ、それでも私を殺すのか
「そうだな、その情報も気になるが、俺の依頼はお前の討伐だからな」
討伐する理由がどうとか、討伐した後どうとかはあっちの責任だ。俺はあくまでこいつを倒すことだけを頼まれたのだから。
――――ならば、私がそれ以上の報酬を支払うと言ったら、お主は私を逃がすか
「ほう、聞こうじゃないか」
案外乗り気のライズ。
依頼の報酬も別にうまいわけではない。むしろ少し足元を見てきたくらいだ。それならそれ以上の報酬をもらうほうが俺にとっては良い。
ライズは瞬時に結論を出した。
――――知識と爪、血、涙、鱗を少しでどうだ?
「乗った」
主に知識に興味を向けてライズは即決した。
ドラゴンもその即決具合には少し驚いていたが、すぐに調子を取り戻して言った。
――――そうだな。魔物の突撃時間。そして人間が研究し続けている魔王誕生の条件。これでどうだ
「まぁ、それで勘弁してやる」
――――突撃時間は明日、明朝。魔王誕生の条件は......言語化が面倒だ。直接送るぞ
その瞬間、ライズの頭に激痛が走った。
敵の前だから意識を張って耐えていたが、一人だったら無様にゴロゴロと地面を這っていたかもしれない。
数秒が永遠とまで感じていたライズだったが、終わりを迎えたことで安心感を抱く。
――――それでは失礼する
「あぁ。もう人間に見つかるなよ、今度は頭固いやつかもしれないからな」
――――承知した。
ライズは飛び立ったドラゴンが雲の奥に行くまで見ていた。
先ほどの激痛は......竜魔法か。まだ人間の魔法技術では完成していない念力を使用した情報や思念の伝達を行う魔法か。属性が合わないから使えない。残念だ。
残念とは言っているものの、未だ知らぬ世界を知ることが出来たからか満足げな表情のライズ。
そして脳裏に焼き付けられるようにして残された知識は――――――
「あぁ、これは面倒だ」
かくして、ライズは今まで表の世界に出てはこなかった世界の『闇』のその片鱗を垣間見るのだった。
さて、やるか。
『レイ』
その声とともにライズの周囲に数本の光線が宙を切った。
山の上のドラゴンはその異常な魔力を察知し、すぐさま宙へと飛び立った。
数秒後、ライズの魔法が通り去った後には何もなく、かろうじて周囲の部分が溶けてついているだけだった。
――――お主、なかなかやるの
「ほう、意思疎通ができるまでに時を重ねていたか」
ドラゴンという生き物は未だ謎が多い。
なにせ実験しようにも母数が少ないうえに一体一体が強いために検体ともなれば一気に数を減らす。そしてようやく手に入れた検体だったとしても、種類の違いから出てくるデータに大きく差があったりする。
分かっていることは、ドラゴンブレスをはじめとする『竜魔法』という種族魔法があること、そして年を重ねていれば重ねているほど、単純に戦闘能力が高い、という程度だった。
「それで、お前は検体になってはくれないのか?」
――――体を解剖されるために自ら差し出すような馬鹿がいるとでも思うか
「ハハッ、それもそうだな」
次は無詠唱で火槍を射出。
しかしドラゴンは上に上昇することで槍を避けた。
――――私が死んだら、近辺の身を潜めている魔物が一斉に王都に襲撃をかけるぞ、それでも私を殺すのか
「そうだな、その情報も気になるが、俺の依頼はお前の討伐だからな」
討伐する理由がどうとか、討伐した後どうとかはあっちの責任だ。俺はあくまでこいつを倒すことだけを頼まれたのだから。
――――ならば、私がそれ以上の報酬を支払うと言ったら、お主は私を逃がすか
「ほう、聞こうじゃないか」
案外乗り気のライズ。
依頼の報酬も別にうまいわけではない。むしろ少し足元を見てきたくらいだ。それならそれ以上の報酬をもらうほうが俺にとっては良い。
ライズは瞬時に結論を出した。
――――知識と爪、血、涙、鱗を少しでどうだ?
「乗った」
主に知識に興味を向けてライズは即決した。
ドラゴンもその即決具合には少し驚いていたが、すぐに調子を取り戻して言った。
――――そうだな。魔物の突撃時間。そして人間が研究し続けている魔王誕生の条件。これでどうだ
「まぁ、それで勘弁してやる」
――――突撃時間は明日、明朝。魔王誕生の条件は......言語化が面倒だ。直接送るぞ
その瞬間、ライズの頭に激痛が走った。
敵の前だから意識を張って耐えていたが、一人だったら無様にゴロゴロと地面を這っていたかもしれない。
数秒が永遠とまで感じていたライズだったが、終わりを迎えたことで安心感を抱く。
――――それでは失礼する
「あぁ。もう人間に見つかるなよ、今度は頭固いやつかもしれないからな」
――――承知した。
ライズは飛び立ったドラゴンが雲の奥に行くまで見ていた。
先ほどの激痛は......竜魔法か。まだ人間の魔法技術では完成していない念力を使用した情報や思念の伝達を行う魔法か。属性が合わないから使えない。残念だ。
残念とは言っているものの、未だ知らぬ世界を知ることが出来たからか満足げな表情のライズ。
そして脳裏に焼き付けられるようにして残された知識は――――――
「あぁ、これは面倒だ」
かくして、ライズは今まで表の世界に出てはこなかった世界の『闇』のその片鱗を垣間見るのだった。
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