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第1部 邂逅編
第2話 該当世界の状況確認と……
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「オライオン帝国は世界の東部を支配する広大な国だ。 かつては魔王軍と戦うために協力関係を築いていたんだが……」
「魔王?」
「突然現れた異質な容姿の集団さ。 幹部達に関しては見た目は人の形をしているが、角が生えたり羽があったりして、人とは異なる上に力も人の数十倍くらいあるため、普通に戦っては勝ち目がない」
この世界にもそういう厄介な存在がいたのか。
ただ、私のいた世界を破壊した魔神よりは可愛く思えるのが辛い。
魔神は、人の数千倍の力を持っていたわけだし。
そんな事を考える私をよそに、アルムは話を続ける。
「王国は、そんな魔王軍に対応できる力を持ったあるモノを発見し、解析をした上でそれを参考にした存在を作り上げたんだ」
「それは一体……?」
「実物を見せた方が早いが、動けるか?」
「大丈夫です。 歩くくらいなら」
「分かった。 じゃ、ついてきてくれ」
私は身体を起こし、アルムの後をついていく。
実物を見せた方が早いらしいが、一体なんなのかしら……?
◇◇◇◇◇◇◇◇
「ここは……?」
アルムに案内された先、私の目の前には私の身長よりおよそ4倍はあるだろうとされる大きな扉だった。
「この先はある存在達が格納されている場所……いわば格納庫さ」
格納庫……。
私の世界には聞いたことのない単語だった。
アルム曰く、この扉の奥にあるモノこそ私に見せたいモノなのだそうだ。
「さぁ、行くぞ。 ルキアに見せたいのはこの奥だ」
そう言いながら、アルムはカードみたいな物を細い線のような部分に差し込んだかと思えば、上から下へとカードを動かした。
するとカチッと音が鳴った瞬間、ゆっくりとその扉はスライドするように開いていく。
その仕組みに呆然として見ている私を差し置いて、アルムが入っていくのを見てハッと我に返り、慌ててアルムに続いて中に入る。
「あ、大尉お疲れ様です」
「メンテナンス作業は順調か?」
「ええ、バッチリてすよ。 そこのお嬢さんも目覚めたんですね?」
「ああ、名前はルキア・フィーブルらしい」
アルムが格納庫にいるみんなに声を掛けていく。
この人達はみんな、私の世界でいう所の【クラフター】みたいな人達なのだろうか?
「彼女に事情説明の為に機体を見せたいのだが、可能なモノはあるか?」
「8番デッキにある機体ならメンテナンスも完了してますんで大丈夫ですよ」
「分かった。 ルキア、8番デッキに行くぞ」
「は、はい」
アルムがさらに奥に行くので、私もついていく。
クラフターみたいな人が『8番デッキ』と言ってたからそこへ向かうのだろう。
しかし、結構広いなぁ。
特に天井がかなりの高さまに達しているみたいだ。
その高さになってようやくここに入れられる代物なんだろうな。
「さあ、着いた。 こいつが君に見せたい代物だ」
「こ、これは……!?」
そこにあったのは、私の身長より10倍くらいはありそうな人のようなフォルムを持たせた代物が鎮座していた。
(ゴーレム? でも、これは……)
私は当初はゴーレムかと思った。
しかし、ゴーレムよりは綺麗なフォルムだし、何より金属系統がふんだんに使われているのだ。
また、胸にあたる部分が開いているらしく、人が乗ることで、この代物を動かすタイプなんだろう。
ゴーレムは岩を素材として作るのと魔力を使って自動的に動かしていく形なので、今見ている代物とは真逆なのだ。
「これは……一体……?」
私は恐る恐る聞いてみた。
そして、アルムはこう答えたのだ。
「この機体こそが本来は魔王軍に対抗するために、王国によって発見された『あるモノ』を調査や解析をし、それを元に世界中の魔導技師によって作られた魔導起動兵器……通称『マギ・トルーパー』さ」
「マギ……トルーパー……、これが……」
アルムの答えを聞いた私は、目の前にあるマギ・トルーパーを見て固まってしまったのだ。
「魔王?」
「突然現れた異質な容姿の集団さ。 幹部達に関しては見た目は人の形をしているが、角が生えたり羽があったりして、人とは異なる上に力も人の数十倍くらいあるため、普通に戦っては勝ち目がない」
この世界にもそういう厄介な存在がいたのか。
ただ、私のいた世界を破壊した魔神よりは可愛く思えるのが辛い。
魔神は、人の数千倍の力を持っていたわけだし。
そんな事を考える私をよそに、アルムは話を続ける。
「王国は、そんな魔王軍に対応できる力を持ったあるモノを発見し、解析をした上でそれを参考にした存在を作り上げたんだ」
「それは一体……?」
「実物を見せた方が早いが、動けるか?」
「大丈夫です。 歩くくらいなら」
「分かった。 じゃ、ついてきてくれ」
私は身体を起こし、アルムの後をついていく。
実物を見せた方が早いらしいが、一体なんなのかしら……?
◇◇◇◇◇◇◇◇
「ここは……?」
アルムに案内された先、私の目の前には私の身長よりおよそ4倍はあるだろうとされる大きな扉だった。
「この先はある存在達が格納されている場所……いわば格納庫さ」
格納庫……。
私の世界には聞いたことのない単語だった。
アルム曰く、この扉の奥にあるモノこそ私に見せたいモノなのだそうだ。
「さぁ、行くぞ。 ルキアに見せたいのはこの奥だ」
そう言いながら、アルムはカードみたいな物を細い線のような部分に差し込んだかと思えば、上から下へとカードを動かした。
するとカチッと音が鳴った瞬間、ゆっくりとその扉はスライドするように開いていく。
その仕組みに呆然として見ている私を差し置いて、アルムが入っていくのを見てハッと我に返り、慌ててアルムに続いて中に入る。
「あ、大尉お疲れ様です」
「メンテナンス作業は順調か?」
「ええ、バッチリてすよ。 そこのお嬢さんも目覚めたんですね?」
「ああ、名前はルキア・フィーブルらしい」
アルムが格納庫にいるみんなに声を掛けていく。
この人達はみんな、私の世界でいう所の【クラフター】みたいな人達なのだろうか?
「彼女に事情説明の為に機体を見せたいのだが、可能なモノはあるか?」
「8番デッキにある機体ならメンテナンスも完了してますんで大丈夫ですよ」
「分かった。 ルキア、8番デッキに行くぞ」
「は、はい」
アルムがさらに奥に行くので、私もついていく。
クラフターみたいな人が『8番デッキ』と言ってたからそこへ向かうのだろう。
しかし、結構広いなぁ。
特に天井がかなりの高さまに達しているみたいだ。
その高さになってようやくここに入れられる代物なんだろうな。
「さあ、着いた。 こいつが君に見せたい代物だ」
「こ、これは……!?」
そこにあったのは、私の身長より10倍くらいはありそうな人のようなフォルムを持たせた代物が鎮座していた。
(ゴーレム? でも、これは……)
私は当初はゴーレムかと思った。
しかし、ゴーレムよりは綺麗なフォルムだし、何より金属系統がふんだんに使われているのだ。
また、胸にあたる部分が開いているらしく、人が乗ることで、この代物を動かすタイプなんだろう。
ゴーレムは岩を素材として作るのと魔力を使って自動的に動かしていく形なので、今見ている代物とは真逆なのだ。
「これは……一体……?」
私は恐る恐る聞いてみた。
そして、アルムはこう答えたのだ。
「この機体こそが本来は魔王軍に対抗するために、王国によって発見された『あるモノ』を調査や解析をし、それを元に世界中の魔導技師によって作られた魔導起動兵器……通称『マギ・トルーパー』さ」
「マギ……トルーパー……、これが……」
アルムの答えを聞いた私は、目の前にあるマギ・トルーパーを見て固まってしまったのだ。
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