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柚希ちゃんとホテルのお風呂に

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「一緒にお風呂に入るのです!」

「ああ、去年のハロウィンの時以来か。 でも、ホテルでそれは大丈夫なのか?」

「大丈夫なのです。 このホテルの客室は全室温泉露天風呂付なのです」

 昼ご飯を済ませて部屋に戻った俺と柚希ちゃん。
 それと同時に柚希ちゃんが一緒にお風呂に入ろうと提案してきた。
 彼女と一緒にお風呂に入ったのは、去年の夏とハロウィンくらいか?
 あの時は俺の自宅だったが、今回はホテルなので大丈夫なのかと聞いたら、どうもこのホテルの客室は全室温泉露天風呂付らしい。
 そういえば、ここ最近は貸し切り風呂やら家族風呂やらプライベートを重視した造りのホテルも多くなった気がするなぁ。

「分かった。 それじゃあ、一緒に入ろうか」

「はいなのです♪」

 この部屋の中にそれがあるのなら風呂でいちゃついても構わないだろう。
 なので、柚希ちゃんの提案を受け入れた。
 早速バスタオルやフェイスタオル、着替えを用意してから、服を脱いで一緒に風呂に入った。
 去年のハロウィンの時から久しぶりに柚希ちゃんの裸を見る事になったのだが、彼女が俺の前で脱いだ時のピンクの下着も目に焼き付いている。

「ここから海が見れるのはとても素敵なのです」

「確かにな。 程よい湯加減も相まって青い空が気持ちよく見える」

 お互い寄り添いながら、風呂から海と青空を眺める。
 真夏らしく映えた青空と青い海が、俺達を癒してくれる。

「今頃は、父様や兄様、静香ちゃんは鳥取を満喫中ですね」

「だろうなぁ。  俺は振り子式特急に酔ってしまったから、先にこのホテルで過ごしてるが……」

「どんな形で楽しんだか、帰ってきたら尋問するのです」

「程々にな、柚希ちゃん」

 青い海を眺めながら入浴する俺と柚希ちゃんは、今頃は鳥取を満喫してるであろう和人や静香達について話をした。
 俺も振り子式特急に酔わなければ、鳥取を満喫しているんだよなぁ。
 柚希ちゃんは、静香達が戻ってきたら尋問すると意気込んだので、俺は苦笑しながら程々にと諫めた。

「そろそろ上がろうか」

「そうですね。  のぼせちゃいますからね」

「この後はまた地下のゲームコーナーで楽しむか?」

「はい!  楽しむのです♪」

 そろそろのぼせてきたので、上がろうかと伝えた。
 柚希ちゃんも丁度のぼせた所だったようで、応じてくれた。
 着替えて、少し身体を休めた後で地下のゲームコーナーで色々遊んだ。
 ホテル内にあるためか、ゲームコーナーの規模は小さいが、ダンスゲームをしたり充実した時間を過ごす事ができた。

 そして、夕方になり和人や静香、俺の両親や柚希ちゃんが護衛の一部を連れて戻って来たのだった。

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