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【第四章】学園生活
【第十話】謎の転校生⑥
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「そうでしたか……。武者修行に……。お父君を亡くされていたとは露知らず、不躾な質問、誠に申し訳ございません」
「いえ、お気になさらず」
「あ、ところで、アベルト様のご親戚ということは、後ろのユウカ・バーレンさんともご親戚になられるのでしょうか?」
ククルはトボけた様子で再度質問を重ねた。
確信犯と疑わざるを得ないくらい、空々しいやり取りだ。
トラストの時と変わらない。
いや、この場に他の人間が大勢いることを考えれば、トラストの時以上に厄介な状況だ。
恭司はチラッとユウカの方に目を向ける。
すると、
ユウカはプイッと目をそらしてしまった。
……どうやら少し拗ねているらしい。
盛大に勘違いしてそうなのが見て取れるが、とりあえずこの質問に回答すれば解決する問題だ。
恭司は口を開きかける……が、
しかし、
そこで横槍が入った。
「あー、その質問には私が答えよう。ちょうどここに来る途中に彼から聞いたばかりなんだ」
トラストだった。
担任でもないのにいつまでもこの教室に居座っているかと思えば、どうやらこの回答を代弁したかったかららしい。
悪い予感しかしないが、上手く先手を打たれた以上、ここは聞かなくてはならない。
少し考えたのが裏目に出た。
内心で舌打ちを零しつつも、トラストは構わず続きを話し始める。
「結論から言うと、彼とユウカ・バーレンさんは親戚に当たるそうだ。かの犯罪組織『クレイア』の統率者『ユウナ・バーレン』と同系の血が流れているということになる。
だが、彼もユウカ・バーレンさんと同様、アベルト『武議長』の推薦を受けてここに来ている人間だ。人間性・能力共にアベルト武議長のお墨付きがあった上で、ここへの転入を許可されている。だから、武議長の顔を立てる意味でも、皆には安心して学校生活を送ってほしい。
勿論!!何かあれば我々教師陣もすぐに対処に動くから、私でもクリス先生でも、どちらにでも遠慮なく相談してくれ!!直接でも電話でもメールでも、いつでも気兼ねなく連絡してくれると嬉しい!!」
紹介というよりはプレゼンテーションだった。
気になるワードもいくつかあったが、要は自分たちが対処するから逐次報告するようにという、教師から在校生への注意喚起だ。
トラストとしては間違っても恭司がこの学校に馴染まないようにしたかったということだろう。
在校生にも逐次報告させることで、何か動きがあれば即座に介入するつもりだ。
しかも、
これ見よがしにアベルトの名前を出すことで、いざとなった時の保険も備えられている。
どこまでも教師のすることではないが、それだけユウカに関わる事柄は『特別枠』として管理されているということだろう。
怒りを通り越して呆れそうだったが、事はもう動いてしまった。
在校生たちは割れんばかりに拍手をし続け、完全に場の空気に流されてしまっている。
本当に全員そう思っているのかマイノリティになる勇気がないのか分からなかったが、どちらにせよロクなもんじゃないと、恭司は思った。
「いえ、お気になさらず」
「あ、ところで、アベルト様のご親戚ということは、後ろのユウカ・バーレンさんともご親戚になられるのでしょうか?」
ククルはトボけた様子で再度質問を重ねた。
確信犯と疑わざるを得ないくらい、空々しいやり取りだ。
トラストの時と変わらない。
いや、この場に他の人間が大勢いることを考えれば、トラストの時以上に厄介な状況だ。
恭司はチラッとユウカの方に目を向ける。
すると、
ユウカはプイッと目をそらしてしまった。
……どうやら少し拗ねているらしい。
盛大に勘違いしてそうなのが見て取れるが、とりあえずこの質問に回答すれば解決する問題だ。
恭司は口を開きかける……が、
しかし、
そこで横槍が入った。
「あー、その質問には私が答えよう。ちょうどここに来る途中に彼から聞いたばかりなんだ」
トラストだった。
担任でもないのにいつまでもこの教室に居座っているかと思えば、どうやらこの回答を代弁したかったかららしい。
悪い予感しかしないが、上手く先手を打たれた以上、ここは聞かなくてはならない。
少し考えたのが裏目に出た。
内心で舌打ちを零しつつも、トラストは構わず続きを話し始める。
「結論から言うと、彼とユウカ・バーレンさんは親戚に当たるそうだ。かの犯罪組織『クレイア』の統率者『ユウナ・バーレン』と同系の血が流れているということになる。
だが、彼もユウカ・バーレンさんと同様、アベルト『武議長』の推薦を受けてここに来ている人間だ。人間性・能力共にアベルト武議長のお墨付きがあった上で、ここへの転入を許可されている。だから、武議長の顔を立てる意味でも、皆には安心して学校生活を送ってほしい。
勿論!!何かあれば我々教師陣もすぐに対処に動くから、私でもクリス先生でも、どちらにでも遠慮なく相談してくれ!!直接でも電話でもメールでも、いつでも気兼ねなく連絡してくれると嬉しい!!」
紹介というよりはプレゼンテーションだった。
気になるワードもいくつかあったが、要は自分たちが対処するから逐次報告するようにという、教師から在校生への注意喚起だ。
トラストとしては間違っても恭司がこの学校に馴染まないようにしたかったということだろう。
在校生にも逐次報告させることで、何か動きがあれば即座に介入するつもりだ。
しかも、
これ見よがしにアベルトの名前を出すことで、いざとなった時の保険も備えられている。
どこまでも教師のすることではないが、それだけユウカに関わる事柄は『特別枠』として管理されているということだろう。
怒りを通り越して呆れそうだったが、事はもう動いてしまった。
在校生たちは割れんばかりに拍手をし続け、完全に場の空気に流されてしまっている。
本当に全員そう思っているのかマイノリティになる勇気がないのか分からなかったが、どちらにせよロクなもんじゃないと、恭司は思った。
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