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【第六章】クレイア
【第十三話】ククル・ウィスター<1>⑥
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「ふーん。まぁいいけど。後でちゃんと説明してね」
ユウカはそう言ってすんなり引いた。
まぁ、この学校に至る道中で森を通っているのだから、恭司のそれが嘘だということくらいはすぐに分かる話だ。
恭司は黙って頷いた。
「次!!『ギルス・ギルバート』!!ミリアス・レントン!!」
すると、
ここで先生から恭司の名前が呼ばれた。
ようやく出番というわけだ。
まださっきのことが頭に残ったままだったが、呼ばれた以上は仕方ない。
恭司は木刀を持って歩き出す。
「じゃあ行ってくる」
「うん。頑張ってね」
ユウカとはそんな軽い挨拶だけを行って、恭司は対戦場へと向かった。
歩く最中の視線が少し多いような気がする。
クラスメイトたちからすれば恭司の初の実力のお披露目となるため、注目しているのだろう。
しかもさっきの大立ち回りの上に1人だけ体操着じゃないから尚更だ。
少し恥ずかしかった。
「…………本当にそれでやるのか?」
「やります」
対戦場に着くと、先生から改めて聞かれた。
無いものは無いため、恭司は即答する。
相手は槍を手にした武道家だった。
恭司と違ってちゃんと道着を着ていて、武術の心得が垣間見える。
そんな彼は、制服姿の上に借りた木刀を手にした恭司のことをキッと睨み付けていた。
(いや好きでコレなわけではないんだが……)
舐めているように見えるのか、恭司は多少申し訳ない気持ちになりつつも、木刀を構えた。
思えばユウカ以外の人間と対峙するのは初めてだ。
実戦の感覚を掴むにはいいかもしれない。
少しワクワクしてきた。
「始め!!」
先生から開始の号令がかかった。
相手のミリアスは槍を突き出し、開始早々から猛烈に攻撃を仕掛けてくる。
恭司はそれを、木刀で受けては弾き返した。
(やっぱり遅いな……。一応受けてみたが、これなら避けるだけで対処できそうだ)
恭司はキリを見て防御を回避にシフトチェンジする。
さっきのククルと同じような展開だが、恭司にとっては実戦をしっかり味わうという目的があった。
(やはり避けるのも簡単だ。悉くこのBクラスっていうのはレベルが低いらしい……。『あいつ』の放つ突きの方がこの何倍も速かったな)
明確には思い出せない『あいつ』。
記憶を無くす前の、かつて戦ってきた敵の残像が頭の隅に残っている。
『あいつ』の攻撃はもっともっと激烈で、強く激しく速かった。
一瞬でも気を抜けば即座に急所を打ち抜かれるくらい、正確で的確で俊速で強烈な攻撃を繰り出す『あいつ』は、まるで意思を持つ精密機械の如くだった。
それと比べれば、この攻撃はまるで止まっているようにすら見える。
カウンターなんて簡単だ。
決着なんて一瞬で付けられる。
しかし……
ユウカはそう言ってすんなり引いた。
まぁ、この学校に至る道中で森を通っているのだから、恭司のそれが嘘だということくらいはすぐに分かる話だ。
恭司は黙って頷いた。
「次!!『ギルス・ギルバート』!!ミリアス・レントン!!」
すると、
ここで先生から恭司の名前が呼ばれた。
ようやく出番というわけだ。
まださっきのことが頭に残ったままだったが、呼ばれた以上は仕方ない。
恭司は木刀を持って歩き出す。
「じゃあ行ってくる」
「うん。頑張ってね」
ユウカとはそんな軽い挨拶だけを行って、恭司は対戦場へと向かった。
歩く最中の視線が少し多いような気がする。
クラスメイトたちからすれば恭司の初の実力のお披露目となるため、注目しているのだろう。
しかもさっきの大立ち回りの上に1人だけ体操着じゃないから尚更だ。
少し恥ずかしかった。
「…………本当にそれでやるのか?」
「やります」
対戦場に着くと、先生から改めて聞かれた。
無いものは無いため、恭司は即答する。
相手は槍を手にした武道家だった。
恭司と違ってちゃんと道着を着ていて、武術の心得が垣間見える。
そんな彼は、制服姿の上に借りた木刀を手にした恭司のことをキッと睨み付けていた。
(いや好きでコレなわけではないんだが……)
舐めているように見えるのか、恭司は多少申し訳ない気持ちになりつつも、木刀を構えた。
思えばユウカ以外の人間と対峙するのは初めてだ。
実戦の感覚を掴むにはいいかもしれない。
少しワクワクしてきた。
「始め!!」
先生から開始の号令がかかった。
相手のミリアスは槍を突き出し、開始早々から猛烈に攻撃を仕掛けてくる。
恭司はそれを、木刀で受けては弾き返した。
(やっぱり遅いな……。一応受けてみたが、これなら避けるだけで対処できそうだ)
恭司はキリを見て防御を回避にシフトチェンジする。
さっきのククルと同じような展開だが、恭司にとっては実戦をしっかり味わうという目的があった。
(やはり避けるのも簡単だ。悉くこのBクラスっていうのはレベルが低いらしい……。『あいつ』の放つ突きの方がこの何倍も速かったな)
明確には思い出せない『あいつ』。
記憶を無くす前の、かつて戦ってきた敵の残像が頭の隅に残っている。
『あいつ』の攻撃はもっともっと激烈で、強く激しく速かった。
一瞬でも気を抜けば即座に急所を打ち抜かれるくらい、正確で的確で俊速で強烈な攻撃を繰り出す『あいつ』は、まるで意思を持つ精密機械の如くだった。
それと比べれば、この攻撃はまるで止まっているようにすら見える。
カウンターなんて簡単だ。
決着なんて一瞬で付けられる。
しかし……
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