41 / 92
ヌルッとスタート編
第41話 物色完了メニューよし
しおりを挟むあ、やば!!
つまみ食い&時間食い過ぎた。
マスタードをはじめ細かいものが入った籠はざっと見て個々にチェックはせずスルーした。
野菜がないから野菜は下かな?
急いで下の段のチェックもやっちゃおう。
昼飲んだレモン水の瓶と昼間使った牛乳の瓶、もう一つ乳白色の瓶が並んで入っている。
取り出して小皿で味見したところ生クリームだった。
ほわあ~美味しいやコレ。
生クリームも産地やメーカーによって特徴があって、濃厚なのに味にシャープさがあるものや、マイルドなのに後味がしつこいやつとか様々だ。
これは私好みの、濃厚で甘味がありつつも胃もたれしない系。
色の話じゃ無いけど、色で言ったら白ではなくて象牙色って感じの暖かみのある味だ。
初めてフランスに行ったとき、乳製品がどれも美味しくて、スーパーで買った子供用のちっこいおやつヨーグルトでさえ、あまりの美味しさに大興奮だったことを思い出す。
ミネラルが豊富な証だと師匠が言っていた。
この世界の乳製品はどれも美味しいのか、クレールの買ってるやつがとりわけ美味しいのか、定かじゃないけど。
それもあとで聞いてみよう。
あとはいろんな酒瓶の入ったケース。
これは味見したら沼すぎるな……。
今はパスしよう。
いくつかの野菜籠出す。
これはさっきのキノコケースでしょ。
細かめの野菜入れに、果物入れに、大きめの籠。
ふーん、中はどれもあんまり入ってないね……。
卵は6個か。
ちなみに冷凍庫を開けたけど物がほとんどない上に、また箱やら油紙包みで、地球の冷凍食品みたいにパッと袋を見て分かるタイプではないから見るのをやめた。
製氷皿&氷だけは分かったけど。
メインがシチュー。
でも乳製品使ったもの作りたいし食べたい~。
油分はチーズでとるから、他のつまみは油控えめこざっぱり野菜系かな?
でもあの2人、何はともあれ肉!! って感じのタイプかしら?
肉を出せ~って言われても肉ケースにほぼ入ってないから無理だけど。
ガタンバタンと上から音がし始め、エタンが降りてきた。
「コニー、そっちはどうだ? 良いもん見つかったか?」
「あーごめん。冷蔵庫に時間取り過ぎた。今日はなにせ色々初めてだから、簡単なのでもいいかな?」
「それは全然構わないが、疲れたか? 適当なもん俺らが自分で用意して食えばいいだけだから、コニーはソファーで休んでても構わないぞ? それとも寝台に行くか?」
「あ、いや、たっぷり寝たから大丈夫だよ」
「それならいいが……初っ端から無理はすんなよ。
おーそうだ。ハーブとかちょっと持ってきたんだ。使えるもんがあったら使ってみてくれ。使わなければ放置で構わない」
「ありがとう! 見てみるね。
そうそう。そんな高級でなくていいので、辛口の白ワインってあるかな?」
「ん? コニーの好みか?」
「ううん、料理に使おうかと。飲むのはね~どちらかと言えばちょっと甘口派かな? 食事と合わせるなら辛口もいけるよ」
「なるほど、料理に使うのか。それなら俺が持ってきた中だ。ハーブもそこに入ってる。
木箱の中は好きにしていいからな。作業台に置くか? 邪魔なら足元におくが」
玄関口から木箱を運んでもらって、作業台脇の足元に置いてもらった。
その中から白ワインの瓶だけエタンは取り出し、ポケットから取り出した万能ナイフのコルクオープナーで、くるくるシュポっとコルクを抜いてってくれた。
そして、壁のほうに置いてあった工具や木材を持って、私の借りた寝室へと去って行った。
木箱の中には、見知ったものとよくわかんないハーブ類の入った籠、色んな酒瓶、そして多分オリーブ、アンチョビ、ケッパーの瓶詰めが入っていた。
エタンご贔屓の、いかにもイタリア系レストランお土産シリーズってラインナップだった。
貯蔵庫を見るのは今度にして、後ろの棚などを軽く見て、とっととメニュー決めよう。
パンケースっぽいのには、やはりパンが入っていた。
常温放置系のフルーツ籠もチェック。
調味料は確かこの縦長引き出しだったな。
ふむふむなるほど。
クラッカー出してた棚をチェック。
さっきのクラッカー、シリアル?、色んなナッツとドライフルーツ達、パスタ類、蜂蜜?、蟹缶、ツナ缶?
これは何かな? もしかして板ゼラチンかも?!
よーし、大体決まった。
あとは時間見ながら作りながら臨機応変に。
さあ急いでやるぞ!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
40
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる