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羽馬渓谷編
第118話 これは……すごい!!!
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「コニー。目的地に着いたよ」
んふあ?!
最初こそ、恥ずかしいし重くて悪いなぁ、さっきより速いスピードでぶっ飛ばしてるなぁ、などと。
ない混ぜの気持ちや緊張を持って、クレールの背中に申し訳なげに、ぴちょんとくっついていたけど。
流れる木々の間をすり抜け、同じような風景が続き……
適度な揺れ、人肌の温かさ、背後を包む布地のこっぽり感、そしてクレールが与えてくれる安心感……
は~い、今回もいつの間にか寝落ちしてしまった私です。
道端で、赤ちゃんがベビーカーでぐずって、おんぶ抱っこしろって要求に、世のママが屈服しているのを目撃するけど。
ばぶちゃん、求めるものはこれなんだね。
馬や自転車での移動に疲れたら、おんぶタイムを挟むのもありだな……
いかんいかん、大人の女性の尊厳をもぎ取られそうになった。
寝ぼけ頭を急いで働かせよう。
「お、お疲れ様でした。ごめんね、寝ちゃって。 だってクレールの背中があまりに気持ちよかったんだもん、えへへ。ありがとう」
救護背負子から降ろしてもらい、クレールの背でブロックされてた前方視界が解除される。
「うわあ~!! こ~れは……すごい!!!」
森を背後に、バッサリと開かれたパノラマ。
度肝を抜かれる、壮大な景色が広がっていた。
そう、私たちは崖の上に立っていたのだ。
気持ちの良い澄み切った青空の背景。
幾つもの断崖絶壁の巨大な岩山が、ズガーン、ズガーン。
平らな大地から突如生えるように、あちらこちらそびえ立っている。
普通の三角のお山って形じゃなく、相当なスケールのデカい、ぶっとい筒状っていうか。
また単体の巨デカいのと違い、ヒョロっこいとんがったタイプも存在していて、それらは数本寄せ合う塔のように生えていた。
サイズはさまざまあれど、とんがり系のはそのまま岩肌が露出していて、筒状の巨大系はどれも大部分が深い緑に覆われている、そんな感じ。
岩山以外の景色、つまりそれを生やす地肌の部分、大地はというと。
ジャングルではなく、普通に草っ原。
いや魔素で少しキラキラしてるから普通じゃないか。
ここは巨石群の若干左端に位置しているらしく、左奥には、輝く若草色の草原が遥か彼方、ここからでは終わりが見えない果てまで波打っている。
なんとも不思議でダイナミックな大自然の地形に、ただただ圧倒される。
日頃のお喋りも吹き飛び、黙ったまま私は魅入られていた。
一番目を惹く一番巨大な円形山は、天を突かん勢いで上へ上へ、とにかく高くそそり立ち、てっぺんの状態はまったく分からない。
この山だけその下の様相が特別で、草原ではなく、岩裾を豊かな水がぐるりと取り囲んで湖になっていた。
しかもその水は、まるで絵の具を流し込んだみたいな、目にも鮮やかなターコイズブルー。
もちろんキラキラのエフェクト付き!
「羽馬渓谷を訪れるたびに、あまりの美しさに僕は心洗われる思いがするよ。
あ、コニー。あれがドーナツ型の羽馬湖だよ」
隣に立つクレールが、青緑の例の水のほうを指差した。
「すごいね、クレール……ほんと言葉を失うぐらい、壮大な景色。
もしも虹の方様に最初に連れてこられた場所がここだったら、天国に来ちゃったのかと確実に思い込むよ、私」
あぁ~、絶景かな絶景かな!!
爽快な気持ちで私は仁王立ちして、山々を臨む。
「おおーい、飯にしようぜ!」
そういえばエタンは?
背後のほうからした、エタンの声に振り返る。
崖っぷちよりもっと下がったところに、公園に建ってるような大きめの四阿があり、そこにエタンがいた。
屋根の下には元からテーブルとベンチが備え付けられていて、その上にテーブルクロスを引いてランチの準備を進めてくれていた。
「机を拭くより速かろうと思って、食卓掛け持ってきて正解だった。
せっかくコニーの作ってくれた、初めての外でのお昼ご飯だからな」
机の真ん中に、小さなコロンとしたフォルムの青く透きとおった花入。
そこには昨日のミントより明るい、クレールの瞳みたいな色した葉と、デューベリーの完熟した黒い実がついた綺麗な葉付きの蔓がいけてあった。
アイボリーっぽい白いクロスの四隅にある、青と緑の小さな刺繍の色に合わせるようで、なんともオシャレ!
「うわあ~可愛い。なんだかすごい素敵なピクニックの予感!」
「ああ、こういう綺麗なものに対する感性が、クレールは優れてるからな。全部アイツが用意した物だ。コニー、飾ってる薄荷と果物は洗ってあっから、花瓶から取って即使えるぞ」
籐のバスケットからホウロウの青いお皿と透明なグラスを取り出し、エタンが手際よくテーブルにセットしていく。
カトラリーは一人前づつ、クロスとお揃いのナプキンに包まれ、勿忘草色のリボンで結ばれていた。
「コニーを両手を出して。拭いてあげるから」
と、クレール。
オレンジウォーターの香りがする液体を、シューッシュー。
たっぷりスプレーで吹きかけてくれて、私の手を取り、濡れたタオルで包み、するりするりと一本ずつ指先まで拭いてくれた。
手を出し、呆然とされるがままの私。
なにこれ、素敵過ぎる……
高級リゾートエステのウェルカムサービスみたい。
行ったことないけど。
「小さな愛おしい手だね、コニー」
クレール、綺麗なお顔のお兄さんが、手を握りながらそんなリップサービスまでつけたら、指名料金制度があるようなお店に変わっちゃうよ?
行ったことないけど。
「おんぶにお手手拭き、お世話されるちっちゃい子供になったみたいって思ってたのに、最後の一言で、お姫様になったちゃった。ふふ、クレールありがとう。
それにしてもエタン! 私が寝てる間に、薄荷とおまけにベリーまで摘んでくれてるなんて、さすがね! すんごく嬉しい。
エタンのおかげで、計画より美味しくて可愛いジュースが完成しそう。ほんとありがとう!
二人のお陰ですっかり〈おしゃピク〉になった」
「「おしゃピク?」」
「お洒落なピクニック、を縮めた日本の若人の言葉よ」
「なんだか可愛い言い回しだね」
「でしょう? 私もそう思って、言ってみたかったの」
「だが、若人ってその言い方が婆さんじみててウケるぜ、コニー」
「んもう、エタンの意地悪! わざとだもん。
さ、クレール、お隣で仲良く食べようね~」
「仲良く……ぜひそうしよう! 素晴らしい景色に、素晴らしい決まってるサンドイッチに、素晴らしく素敵な女の子のコニーと仲良く美味しい昼ごはん。最高だよ」
壮大な景色の前では、褒めのスケールも壮大だ。
テンション上げてくれて、クレールありがとう!
【次回予告 第119話 お昼ご飯と森番の話】
𖤣𖥧𖥣𖡡𖥧𖤣
デューベリーとは。ブラックベリーの近縁種でほぼ同じ感じ。棘がなく、茎は起き上がらず地を這って、ブラックベリーより若干花実が少ないです。香水になってたりするので、名前だけ聞いたことあるかもしれません。
ミントは、アップルミント、和名は丸葉薄荷をイメージしてます。リンゴとミントを合わせたような甘みのある香りが特徴です。穂状の花は本当はもっと桜のように白く薄いピンクなのです。(白い紙に描いたイラストでは見えづらいので)
小さな花瓶に生けた草花のイラストを描きました。
んふあ?!
最初こそ、恥ずかしいし重くて悪いなぁ、さっきより速いスピードでぶっ飛ばしてるなぁ、などと。
ない混ぜの気持ちや緊張を持って、クレールの背中に申し訳なげに、ぴちょんとくっついていたけど。
流れる木々の間をすり抜け、同じような風景が続き……
適度な揺れ、人肌の温かさ、背後を包む布地のこっぽり感、そしてクレールが与えてくれる安心感……
は~い、今回もいつの間にか寝落ちしてしまった私です。
道端で、赤ちゃんがベビーカーでぐずって、おんぶ抱っこしろって要求に、世のママが屈服しているのを目撃するけど。
ばぶちゃん、求めるものはこれなんだね。
馬や自転車での移動に疲れたら、おんぶタイムを挟むのもありだな……
いかんいかん、大人の女性の尊厳をもぎ取られそうになった。
寝ぼけ頭を急いで働かせよう。
「お、お疲れ様でした。ごめんね、寝ちゃって。 だってクレールの背中があまりに気持ちよかったんだもん、えへへ。ありがとう」
救護背負子から降ろしてもらい、クレールの背でブロックされてた前方視界が解除される。
「うわあ~!! こ~れは……すごい!!!」
森を背後に、バッサリと開かれたパノラマ。
度肝を抜かれる、壮大な景色が広がっていた。
そう、私たちは崖の上に立っていたのだ。
気持ちの良い澄み切った青空の背景。
幾つもの断崖絶壁の巨大な岩山が、ズガーン、ズガーン。
平らな大地から突如生えるように、あちらこちらそびえ立っている。
普通の三角のお山って形じゃなく、相当なスケールのデカい、ぶっとい筒状っていうか。
また単体の巨デカいのと違い、ヒョロっこいとんがったタイプも存在していて、それらは数本寄せ合う塔のように生えていた。
サイズはさまざまあれど、とんがり系のはそのまま岩肌が露出していて、筒状の巨大系はどれも大部分が深い緑に覆われている、そんな感じ。
岩山以外の景色、つまりそれを生やす地肌の部分、大地はというと。
ジャングルではなく、普通に草っ原。
いや魔素で少しキラキラしてるから普通じゃないか。
ここは巨石群の若干左端に位置しているらしく、左奥には、輝く若草色の草原が遥か彼方、ここからでは終わりが見えない果てまで波打っている。
なんとも不思議でダイナミックな大自然の地形に、ただただ圧倒される。
日頃のお喋りも吹き飛び、黙ったまま私は魅入られていた。
一番目を惹く一番巨大な円形山は、天を突かん勢いで上へ上へ、とにかく高くそそり立ち、てっぺんの状態はまったく分からない。
この山だけその下の様相が特別で、草原ではなく、岩裾を豊かな水がぐるりと取り囲んで湖になっていた。
しかもその水は、まるで絵の具を流し込んだみたいな、目にも鮮やかなターコイズブルー。
もちろんキラキラのエフェクト付き!
「羽馬渓谷を訪れるたびに、あまりの美しさに僕は心洗われる思いがするよ。
あ、コニー。あれがドーナツ型の羽馬湖だよ」
隣に立つクレールが、青緑の例の水のほうを指差した。
「すごいね、クレール……ほんと言葉を失うぐらい、壮大な景色。
もしも虹の方様に最初に連れてこられた場所がここだったら、天国に来ちゃったのかと確実に思い込むよ、私」
あぁ~、絶景かな絶景かな!!
爽快な気持ちで私は仁王立ちして、山々を臨む。
「おおーい、飯にしようぜ!」
そういえばエタンは?
背後のほうからした、エタンの声に振り返る。
崖っぷちよりもっと下がったところに、公園に建ってるような大きめの四阿があり、そこにエタンがいた。
屋根の下には元からテーブルとベンチが備え付けられていて、その上にテーブルクロスを引いてランチの準備を進めてくれていた。
「机を拭くより速かろうと思って、食卓掛け持ってきて正解だった。
せっかくコニーの作ってくれた、初めての外でのお昼ご飯だからな」
机の真ん中に、小さなコロンとしたフォルムの青く透きとおった花入。
そこには昨日のミントより明るい、クレールの瞳みたいな色した葉と、デューベリーの完熟した黒い実がついた綺麗な葉付きの蔓がいけてあった。
アイボリーっぽい白いクロスの四隅にある、青と緑の小さな刺繍の色に合わせるようで、なんともオシャレ!
「うわあ~可愛い。なんだかすごい素敵なピクニックの予感!」
「ああ、こういう綺麗なものに対する感性が、クレールは優れてるからな。全部アイツが用意した物だ。コニー、飾ってる薄荷と果物は洗ってあっから、花瓶から取って即使えるぞ」
籐のバスケットからホウロウの青いお皿と透明なグラスを取り出し、エタンが手際よくテーブルにセットしていく。
カトラリーは一人前づつ、クロスとお揃いのナプキンに包まれ、勿忘草色のリボンで結ばれていた。
「コニーを両手を出して。拭いてあげるから」
と、クレール。
オレンジウォーターの香りがする液体を、シューッシュー。
たっぷりスプレーで吹きかけてくれて、私の手を取り、濡れたタオルで包み、するりするりと一本ずつ指先まで拭いてくれた。
手を出し、呆然とされるがままの私。
なにこれ、素敵過ぎる……
高級リゾートエステのウェルカムサービスみたい。
行ったことないけど。
「小さな愛おしい手だね、コニー」
クレール、綺麗なお顔のお兄さんが、手を握りながらそんなリップサービスまでつけたら、指名料金制度があるようなお店に変わっちゃうよ?
行ったことないけど。
「おんぶにお手手拭き、お世話されるちっちゃい子供になったみたいって思ってたのに、最後の一言で、お姫様になったちゃった。ふふ、クレールありがとう。
それにしてもエタン! 私が寝てる間に、薄荷とおまけにベリーまで摘んでくれてるなんて、さすがね! すんごく嬉しい。
エタンのおかげで、計画より美味しくて可愛いジュースが完成しそう。ほんとありがとう!
二人のお陰ですっかり〈おしゃピク〉になった」
「「おしゃピク?」」
「お洒落なピクニック、を縮めた日本の若人の言葉よ」
「なんだか可愛い言い回しだね」
「でしょう? 私もそう思って、言ってみたかったの」
「だが、若人ってその言い方が婆さんじみててウケるぜ、コニー」
「んもう、エタンの意地悪! わざとだもん。
さ、クレール、お隣で仲良く食べようね~」
「仲良く……ぜひそうしよう! 素晴らしい景色に、素晴らしい決まってるサンドイッチに、素晴らしく素敵な女の子のコニーと仲良く美味しい昼ごはん。最高だよ」
壮大な景色の前では、褒めのスケールも壮大だ。
テンション上げてくれて、クレールありがとう!
【次回予告 第119話 お昼ご飯と森番の話】
𖤣𖥧𖥣𖡡𖥧𖤣
デューベリーとは。ブラックベリーの近縁種でほぼ同じ感じ。棘がなく、茎は起き上がらず地を這って、ブラックベリーより若干花実が少ないです。香水になってたりするので、名前だけ聞いたことあるかもしれません。
ミントは、アップルミント、和名は丸葉薄荷をイメージしてます。リンゴとミントを合わせたような甘みのある香りが特徴です。穂状の花は本当はもっと桜のように白く薄いピンクなのです。(白い紙に描いたイラストでは見えづらいので)
小さな花瓶に生けた草花のイラストを描きました。
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