88 / 104
【第89話】人さらい
しおりを挟む
魔物討伐の依頼を受けて、依頼者の村へと向かった。
その間、陽向と赤ちゃんが仲良くなって2人で久遠の背中て寝ていた。
母親は、久遠に謝罪しまくりだった。
母親の名前は、ハール。子供は女の子でレネット。村の村長婦人とのことだけれど、村長は戦いで亡くなったとのことだった。
村は老人や女性、子供がほとんどだった。カリディアもそうだけれど国同士の争いが多いと男たちが少なくなる。
戦いで減るからだ。
この魔物の国ナオルグは、クルミの前世にもあった。クルミも建国を助けて作りあげた国だった。しかも当時は、強い亜人、魔物を多く竜神王国よりも強国だった。
しかし、時代も代わりその当時の強者も引退。子孫は魔物の血も薄まり外見におもかげがあるだけで強さは低下していった。
その代わりに子孫を増やすようになっていったのだった。子だくさんの家が多かった。周りの国から侵略を受けて人口が減っても子供をたくさん作り対抗しているという国になってしまったのだった。
そして知性のない魔物も増えてしまい手に負えなくなった村もありそれがこの村だった。
「それでは、3方向に分かれて魔物を討伐していきましょう!」
久遠、メリット、フリードの3人で向かうようだ。クルミは村に残り留守番することになった。
クルミは、青い髪の猫の亜人に変化している。
「いってら!」
陽向が久遠を見送る。珍しくついていかないようだったがレネットを抱っこして遊びに夢中だった。
「何がありましたら、連絡はフィに。」
火の妖精でフリードと契約しているふフィが手を上げて、クルミの水の精霊ルティーに向けてだ。
「にゃ~」
めんどくさそうに返事をした。
誰に似たのかな?わたしかな?とクルミは思ってしまった。
そして出発した3人を見てレネットの母親ハールは不安そうだった。
「あの~ 護衛の方がいなくても大丈夫なのでしょうか?」
やっぱりクルミを貴族の令嬢だとでも思っているようだった。
「大丈夫ですよ。一番強い私が留守を守りますから!」
そう言っても信じてもらえてない様子だった。
こういう時は何か起こることはよくあることだからね。クルミは、陽向とレネットと遊びながら警戒は怠っていなかった。
風の精霊ルードも呼び出して、わからないように警戒をしてもらっていた。
そして考えていた。
精霊2体までは同時に召喚できるけど複合精霊魔法は、まだ使えないようなので、まずは2体召喚に慣れておこう。この世界では精霊召喚もできる人が、いるのかわからない状況だけど悪魔もいるから練習しとかないとね。
村の中から叫び声が聞こえた。
「やっぱり、こういう時に何か起こるのは相場だよね。」
「人さらいが現れたようです。直に全員を集められるでしょう。」
ハールは、暗い顔をしてレネットを見た。そして決意した。
「クルミ様は、こちらに!!」
暖炉に見せかけた物置に誘導した。
レネット、陽向を預けた。
「しばらくして戻らない場合は、レネットを奴隷として育ててもらえないでしょうか?」
「えっ!大丈夫だから落ち着いて!」
クルミが話しかける前にハールは、飛び出していった。
「まったく。はぁ~。」
このナオルグの田舎の村ではよくある、人さらいの襲撃だった。人口だけは他国よりも多いナオルグ。王国の中心部には強い兵も多いが周辺の村まで警備できておらず村の人々はある意味諦めていた。
数人の犠牲で終わらせることを選択していたのだった。
村の中心に集められた村人達。
「今日は、30人ほど連れて行くからな、また増やしとけよ! ヒャハハ。」
人間の兵士崩れのリーダーの1人が宣言した。
諦める村人達。200人ほどの村。対する人さらい達は、50人ほどだった。
ただし、戦力的には負けていた。あちらは完全武装。こちらは武装などもしておらず無抵抗だった。
クルミは水の精霊ルティーに子供2人は任せてきた。ルティーはめんどくさそうだったので多分魔法で眠らせているだろうと思う。
ここで追い払うのは簡単だけどその後が大変よね。ずっとこの村で過ごすわけでもないしね。
そして選別が終わった。1人の男の子が選ばれた。男の子は働き手、兵士としても需要が高く選ばれやすい。
「ママ! 助けて!」
その子の母親は、周りの村人に抑えられていた。ハハオヤモ抑える村人も泣きながらこらえていた。
その姿を見て、クルミは覚悟を決めた。
「よし今日はこれくらいだ。次の村にいくぞ!」
人さらいが地獄を観ることになるのであった。
その間、陽向と赤ちゃんが仲良くなって2人で久遠の背中て寝ていた。
母親は、久遠に謝罪しまくりだった。
母親の名前は、ハール。子供は女の子でレネット。村の村長婦人とのことだけれど、村長は戦いで亡くなったとのことだった。
村は老人や女性、子供がほとんどだった。カリディアもそうだけれど国同士の争いが多いと男たちが少なくなる。
戦いで減るからだ。
この魔物の国ナオルグは、クルミの前世にもあった。クルミも建国を助けて作りあげた国だった。しかも当時は、強い亜人、魔物を多く竜神王国よりも強国だった。
しかし、時代も代わりその当時の強者も引退。子孫は魔物の血も薄まり外見におもかげがあるだけで強さは低下していった。
その代わりに子孫を増やすようになっていったのだった。子だくさんの家が多かった。周りの国から侵略を受けて人口が減っても子供をたくさん作り対抗しているという国になってしまったのだった。
そして知性のない魔物も増えてしまい手に負えなくなった村もありそれがこの村だった。
「それでは、3方向に分かれて魔物を討伐していきましょう!」
久遠、メリット、フリードの3人で向かうようだ。クルミは村に残り留守番することになった。
クルミは、青い髪の猫の亜人に変化している。
「いってら!」
陽向が久遠を見送る。珍しくついていかないようだったがレネットを抱っこして遊びに夢中だった。
「何がありましたら、連絡はフィに。」
火の妖精でフリードと契約しているふフィが手を上げて、クルミの水の精霊ルティーに向けてだ。
「にゃ~」
めんどくさそうに返事をした。
誰に似たのかな?わたしかな?とクルミは思ってしまった。
そして出発した3人を見てレネットの母親ハールは不安そうだった。
「あの~ 護衛の方がいなくても大丈夫なのでしょうか?」
やっぱりクルミを貴族の令嬢だとでも思っているようだった。
「大丈夫ですよ。一番強い私が留守を守りますから!」
そう言っても信じてもらえてない様子だった。
こういう時は何か起こることはよくあることだからね。クルミは、陽向とレネットと遊びながら警戒は怠っていなかった。
風の精霊ルードも呼び出して、わからないように警戒をしてもらっていた。
そして考えていた。
精霊2体までは同時に召喚できるけど複合精霊魔法は、まだ使えないようなので、まずは2体召喚に慣れておこう。この世界では精霊召喚もできる人が、いるのかわからない状況だけど悪魔もいるから練習しとかないとね。
村の中から叫び声が聞こえた。
「やっぱり、こういう時に何か起こるのは相場だよね。」
「人さらいが現れたようです。直に全員を集められるでしょう。」
ハールは、暗い顔をしてレネットを見た。そして決意した。
「クルミ様は、こちらに!!」
暖炉に見せかけた物置に誘導した。
レネット、陽向を預けた。
「しばらくして戻らない場合は、レネットを奴隷として育ててもらえないでしょうか?」
「えっ!大丈夫だから落ち着いて!」
クルミが話しかける前にハールは、飛び出していった。
「まったく。はぁ~。」
このナオルグの田舎の村ではよくある、人さらいの襲撃だった。人口だけは他国よりも多いナオルグ。王国の中心部には強い兵も多いが周辺の村まで警備できておらず村の人々はある意味諦めていた。
数人の犠牲で終わらせることを選択していたのだった。
村の中心に集められた村人達。
「今日は、30人ほど連れて行くからな、また増やしとけよ! ヒャハハ。」
人間の兵士崩れのリーダーの1人が宣言した。
諦める村人達。200人ほどの村。対する人さらい達は、50人ほどだった。
ただし、戦力的には負けていた。あちらは完全武装。こちらは武装などもしておらず無抵抗だった。
クルミは水の精霊ルティーに子供2人は任せてきた。ルティーはめんどくさそうだったので多分魔法で眠らせているだろうと思う。
ここで追い払うのは簡単だけどその後が大変よね。ずっとこの村で過ごすわけでもないしね。
そして選別が終わった。1人の男の子が選ばれた。男の子は働き手、兵士としても需要が高く選ばれやすい。
「ママ! 助けて!」
その子の母親は、周りの村人に抑えられていた。ハハオヤモ抑える村人も泣きながらこらえていた。
その姿を見て、クルミは覚悟を決めた。
「よし今日はこれくらいだ。次の村にいくぞ!」
人さらいが地獄を観ることになるのであった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
20
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる