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罠
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結果を言うと、フィオラは迷子になっていた。
初めて来る場所。それも、右を見ても左を見ても同じ様な樹木が生えているこの場所で、フィオラは途方に暮れていた。
林に入り込んで暫くはキンバリーの背中が見えていた。それが、ちょっと目を離した隙にキンバリーの声が聞こえなくなったのだ。
あれ?と、正面を向くと、キンバリーがいない。きょろきょろと辺りを見渡しても気配すら感じられない。
「……置いていくか?普通」
フィオラが声を上げても、キンバリーの返事はない。つまり、それほど離れてしまっているということ。
女の子をこんな所に連れて来るのもどうかと思うが、連れて来たならちゃんと見ていて欲しいとも思うのだ。はぐれるなんて、言語道断。
普通の少女ならば泣くところだろうが、フィオラはこんなことくらいでは当然泣かない。寧ろ呆れを通り越して笑っていた。
『この辺は、随分と荒れていますねぇ』
この状況にも関わらず、レイが呑気に言う。
しかし、レイの言う通りだった。
最初は普通に歩ける程度の地面だったのが、あっちにこっちにとキンバリーに振り回されているうちに獣道ですらなくなっていた。既に森と言っていいだろう。
「でも、まあ。このくらい、何でもないけどな」
ここよりも深い森で飛び回っていたフィオラにとって、この程度の足場は慣れっこだ。問題はない。問題はないのだが。
「うーん。キンバリーを探すか……帰るか」
キンバリーの言うお花畑とやらがどこにあるのか知らないが、正直こんな思いまでして花を見たいとは思わない。
フィオラはもと来た道を戻ろうか、それとも先にキンバリーを探そうか迷っていた。 フィオラとはぐれたと気付けば、流石のキンバリーも探すはずだ。
「さすがに先に帰っちゃうのは、かわいそうかなぁ……」
仕方ないなぁ。と、フィオラは手近に生えていた幹が太めの木に登り始める。上から見れば、動く人影くらいは見えるのではないかと思ったのだ。
『フィオラ。淑女として、それはどうなのですか?』
「今さら、それ言う?」
ならば、ここに入って来る前に止めてくれ。と、フィオラは思うのだ。
まあ、止められても止めないのがフィオラなのだが。
この時も、呆れるレイを尻目に、するすると木を登って行く。
『あ、フィオラ――……』
再び、レイが何か言う。 しかし、フィオラは気にせず木の枝に手を伸ばした。
その枝を掴んだ瞬間。ばきっと嫌な音が響く。
あっ。と、思った時にはフィオラの体は地面に落ちていた。
どすん。と、鈍い痛みがフィオラの腰を襲う。
「……ったあぁ~……」
『その枝、腐ってますよ?』
「それは、早く言ってよ!」
奇しくも落ち葉がクッションとなり、怪我はなかったが、痛くないわけではない。
『その枝、腐ってますよ?』
地面に寝転んだまま文句をつけるフィオラに、レイがにやにやしながら同じ台詞を早口で言う。
いや、そういうことではない。
レイは、たまにふざけるから困る。
地面に手をついてフィオラが起き上がると、手の下から再びばきっと嫌な音が響いた。
「えっ……」
恐る恐る手元を見てから、ゆっくりと地面から手を離す。
しかし、嫌な音はフィオラのお尻の下からも聞こえていた。
あっ。と、思った時には、ばきばきっという音と共に、フィオラは地面の中へと落ちて行った。
「……痛ぁ~い」
『大丈夫ですか?』
レイの声がする。
フィオラはのろのろと起き上がった。 体を見てみると、そこかしこに擦り傷が出来ていたが、大きな怪我はなさそうだ。
しかし、状況が分からない。落ちたこの場所も地面なのだ。 フィオラは自分が落ちて来たであろう天井を見上げた。高さはさほどではないが、立ち上がったフィオラの倍はありそうだ。 薄っすらと光りが差し、網目のように張り巡らされた木の根が見える。その一部が折れて穴が開いた状態になっていた。
どうやら地面だと思っていたのは木の根で、フィオラはそこを打ち破ってその下に落ちたらしい。
フィオラは立ち上がると、服についた葉っぱや土を払った。
「自然が作った落とし穴か……」
改めて周りを見る。
元々大きな段差のある地形のようだ。その上の部分に木が生えて、その根が段差を隠すように迫り出していた。 落ち葉に埋もれていて、それに気付かずフィオラが打ち抜いてしまったというわけだ。
「あれ……何だろ」
上の段に登れないか探っていると、木の根に隠れて横穴が空いているのを見つけた。
洞穴と呼ぶには些か小さい。体の小さいフィオラなら余裕で入れるくらいの大きさだった。
「何かの巣かな?」
深い森以外の場所に魔物がいないわけではない。
もしかしたら、魔物の巣かもしれない。と、フィオラはわくわく(?)しながら穴に侵入した。
穴の中は少し広くなっていて、柔らかめの草がわさわさと敷かれている。どう見ても寝床。
「おおっ!やっぱり!何の巣だろ」
どうやらこの巣の持ち主は不在のようだが、何かが住んでいるのは間違いない。
フィオラはこの巣の持ち主を探るべく、寝床にしているのだろう草の敷物を調べ始めた。
『何してるのですか……』
「毛でも落ちてたら、何の獣か分かるかも知れないじゃん?」
やはりレイは呆れていたが、気になるのだから仕方ない。
ふぁさっ。と、草を掻き分けてみる。
特に獣の痕跡らしきものは見当たらなかったが、その代わりに地面に四角い石が埋まっているのを発見した。 自然に四角くなった様には見えない。どう見ても人工的に削られた物だ。
「ねぇ、レイ。石が埋まってる。何だろこれ?」
『……さあ?』
振り返ったフィオラに、レイは首を傾げる。
そりゃ、そうか。と、フィオラは石の上に草を戻そうとして、ふと感じた既視感に手を止めた。
そして、じっと、その四角い石を見る。と、思ったら、急にその石の周りの地面を掘り出した。
『フィオラ。急にどうしたのですか?』
「ん……ちょっと」
突然のフィオラの奇行に、レイがきょとんとしている。
フィオラは、説明もそこそこに地面を掘り進めた。
素手では事足りず、尖った石を見付けると更に掘り進める。暫くして、やっと地面に埋まっていた石の全貌が見えてきた。
「やっぱり……」
まだ石は地面に埋まったままだが、それは石で出来た箱だった。30センチ四方で、そんなに大きくはない。
『フィオラ。やっぱり、とは?』
「同じ様なやつが、ウチの畑からも出て来たんだよ」
それは、まだレイと出会う前。
小屋の裏の畑を耕している時に見付けた。
「ほら、レイと初めて会った時にさ、丁度レイが居た辺りにあったんだよ。掘り返して直ぐに埋めちゃったから、レイは見てないと思うけど」
言いながら、フィオラは今掘り出した石の箱の蓋を開けようと試みる。
大きくなくても、石で出来ているために重い。開けるのは容易ではなかったが、何とか蓋をずらすことに成功した。
半分ほど蓋が開いた時だった。箱の中から放射状に黒い光りが飛び出した。
「……っ!!」
黒い光りというのもおかしな表現だが、靄という感じでもない。 その黒い光りは、フィオラが二回ほどまばたきをしている間に消え失せた。
「レイ!今の見た?!今の何?!」
『いえ……見ていませんでした』
嘘でしょ?!と、フィオラはレイを振り返る。
レイは、何ともいえない神妙な面持ちをしていた。
『何を見たのですか?』
「……黒い何かが……いや、何でもない」
小屋の裏で見付けた物もそうだった。あの時も、フィオラは箱を開けた。そして、あの時も、同じ様に光りが放たれた。そして、直ぐに消えた。
ただ、あの時と違うのは光りの色……
あの時は、赤い光りだった。
どちらにしても、もう何もない。石櫃の中は空っぽだ。
大したことではないだろうとフィオラは口を噤むと、再び苦労しながら蓋を戻した。
『あ、フィオラ……』
「今度は、何……っ!!」
これでよし。と、思ったところで、申し訳なさそうにレイが声を掛けてきた。
フィオラは何の気なしに振り返り、はっとする。
横穴の入口に、この巣穴の持ち主がこちらを威嚇する様に毛を逆立てていた。
初めて来る場所。それも、右を見ても左を見ても同じ様な樹木が生えているこの場所で、フィオラは途方に暮れていた。
林に入り込んで暫くはキンバリーの背中が見えていた。それが、ちょっと目を離した隙にキンバリーの声が聞こえなくなったのだ。
あれ?と、正面を向くと、キンバリーがいない。きょろきょろと辺りを見渡しても気配すら感じられない。
「……置いていくか?普通」
フィオラが声を上げても、キンバリーの返事はない。つまり、それほど離れてしまっているということ。
女の子をこんな所に連れて来るのもどうかと思うが、連れて来たならちゃんと見ていて欲しいとも思うのだ。はぐれるなんて、言語道断。
普通の少女ならば泣くところだろうが、フィオラはこんなことくらいでは当然泣かない。寧ろ呆れを通り越して笑っていた。
『この辺は、随分と荒れていますねぇ』
この状況にも関わらず、レイが呑気に言う。
しかし、レイの言う通りだった。
最初は普通に歩ける程度の地面だったのが、あっちにこっちにとキンバリーに振り回されているうちに獣道ですらなくなっていた。既に森と言っていいだろう。
「でも、まあ。このくらい、何でもないけどな」
ここよりも深い森で飛び回っていたフィオラにとって、この程度の足場は慣れっこだ。問題はない。問題はないのだが。
「うーん。キンバリーを探すか……帰るか」
キンバリーの言うお花畑とやらがどこにあるのか知らないが、正直こんな思いまでして花を見たいとは思わない。
フィオラはもと来た道を戻ろうか、それとも先にキンバリーを探そうか迷っていた。 フィオラとはぐれたと気付けば、流石のキンバリーも探すはずだ。
「さすがに先に帰っちゃうのは、かわいそうかなぁ……」
仕方ないなぁ。と、フィオラは手近に生えていた幹が太めの木に登り始める。上から見れば、動く人影くらいは見えるのではないかと思ったのだ。
『フィオラ。淑女として、それはどうなのですか?』
「今さら、それ言う?」
ならば、ここに入って来る前に止めてくれ。と、フィオラは思うのだ。
まあ、止められても止めないのがフィオラなのだが。
この時も、呆れるレイを尻目に、するすると木を登って行く。
『あ、フィオラ――……』
再び、レイが何か言う。 しかし、フィオラは気にせず木の枝に手を伸ばした。
その枝を掴んだ瞬間。ばきっと嫌な音が響く。
あっ。と、思った時にはフィオラの体は地面に落ちていた。
どすん。と、鈍い痛みがフィオラの腰を襲う。
「……ったあぁ~……」
『その枝、腐ってますよ?』
「それは、早く言ってよ!」
奇しくも落ち葉がクッションとなり、怪我はなかったが、痛くないわけではない。
『その枝、腐ってますよ?』
地面に寝転んだまま文句をつけるフィオラに、レイがにやにやしながら同じ台詞を早口で言う。
いや、そういうことではない。
レイは、たまにふざけるから困る。
地面に手をついてフィオラが起き上がると、手の下から再びばきっと嫌な音が響いた。
「えっ……」
恐る恐る手元を見てから、ゆっくりと地面から手を離す。
しかし、嫌な音はフィオラのお尻の下からも聞こえていた。
あっ。と、思った時には、ばきばきっという音と共に、フィオラは地面の中へと落ちて行った。
「……痛ぁ~い」
『大丈夫ですか?』
レイの声がする。
フィオラはのろのろと起き上がった。 体を見てみると、そこかしこに擦り傷が出来ていたが、大きな怪我はなさそうだ。
しかし、状況が分からない。落ちたこの場所も地面なのだ。 フィオラは自分が落ちて来たであろう天井を見上げた。高さはさほどではないが、立ち上がったフィオラの倍はありそうだ。 薄っすらと光りが差し、網目のように張り巡らされた木の根が見える。その一部が折れて穴が開いた状態になっていた。
どうやら地面だと思っていたのは木の根で、フィオラはそこを打ち破ってその下に落ちたらしい。
フィオラは立ち上がると、服についた葉っぱや土を払った。
「自然が作った落とし穴か……」
改めて周りを見る。
元々大きな段差のある地形のようだ。その上の部分に木が生えて、その根が段差を隠すように迫り出していた。 落ち葉に埋もれていて、それに気付かずフィオラが打ち抜いてしまったというわけだ。
「あれ……何だろ」
上の段に登れないか探っていると、木の根に隠れて横穴が空いているのを見つけた。
洞穴と呼ぶには些か小さい。体の小さいフィオラなら余裕で入れるくらいの大きさだった。
「何かの巣かな?」
深い森以外の場所に魔物がいないわけではない。
もしかしたら、魔物の巣かもしれない。と、フィオラはわくわく(?)しながら穴に侵入した。
穴の中は少し広くなっていて、柔らかめの草がわさわさと敷かれている。どう見ても寝床。
「おおっ!やっぱり!何の巣だろ」
どうやらこの巣の持ち主は不在のようだが、何かが住んでいるのは間違いない。
フィオラはこの巣の持ち主を探るべく、寝床にしているのだろう草の敷物を調べ始めた。
『何してるのですか……』
「毛でも落ちてたら、何の獣か分かるかも知れないじゃん?」
やはりレイは呆れていたが、気になるのだから仕方ない。
ふぁさっ。と、草を掻き分けてみる。
特に獣の痕跡らしきものは見当たらなかったが、その代わりに地面に四角い石が埋まっているのを発見した。 自然に四角くなった様には見えない。どう見ても人工的に削られた物だ。
「ねぇ、レイ。石が埋まってる。何だろこれ?」
『……さあ?』
振り返ったフィオラに、レイは首を傾げる。
そりゃ、そうか。と、フィオラは石の上に草を戻そうとして、ふと感じた既視感に手を止めた。
そして、じっと、その四角い石を見る。と、思ったら、急にその石の周りの地面を掘り出した。
『フィオラ。急にどうしたのですか?』
「ん……ちょっと」
突然のフィオラの奇行に、レイがきょとんとしている。
フィオラは、説明もそこそこに地面を掘り進めた。
素手では事足りず、尖った石を見付けると更に掘り進める。暫くして、やっと地面に埋まっていた石の全貌が見えてきた。
「やっぱり……」
まだ石は地面に埋まったままだが、それは石で出来た箱だった。30センチ四方で、そんなに大きくはない。
『フィオラ。やっぱり、とは?』
「同じ様なやつが、ウチの畑からも出て来たんだよ」
それは、まだレイと出会う前。
小屋の裏の畑を耕している時に見付けた。
「ほら、レイと初めて会った時にさ、丁度レイが居た辺りにあったんだよ。掘り返して直ぐに埋めちゃったから、レイは見てないと思うけど」
言いながら、フィオラは今掘り出した石の箱の蓋を開けようと試みる。
大きくなくても、石で出来ているために重い。開けるのは容易ではなかったが、何とか蓋をずらすことに成功した。
半分ほど蓋が開いた時だった。箱の中から放射状に黒い光りが飛び出した。
「……っ!!」
黒い光りというのもおかしな表現だが、靄という感じでもない。 その黒い光りは、フィオラが二回ほどまばたきをしている間に消え失せた。
「レイ!今の見た?!今の何?!」
『いえ……見ていませんでした』
嘘でしょ?!と、フィオラはレイを振り返る。
レイは、何ともいえない神妙な面持ちをしていた。
『何を見たのですか?』
「……黒い何かが……いや、何でもない」
小屋の裏で見付けた物もそうだった。あの時も、フィオラは箱を開けた。そして、あの時も、同じ様に光りが放たれた。そして、直ぐに消えた。
ただ、あの時と違うのは光りの色……
あの時は、赤い光りだった。
どちらにしても、もう何もない。石櫃の中は空っぽだ。
大したことではないだろうとフィオラは口を噤むと、再び苦労しながら蓋を戻した。
『あ、フィオラ……』
「今度は、何……っ!!」
これでよし。と、思ったところで、申し訳なさそうにレイが声を掛けてきた。
フィオラは何の気なしに振り返り、はっとする。
横穴の入口に、この巣穴の持ち主がこちらを威嚇する様に毛を逆立てていた。
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