上 下
1 / 1

エルダル・ポルスター

しおりを挟む
ファトエ人の住む集落に行った時には、彼らはアニミズムの信仰があるように見えた。
しかし、彼らと共に生活を営んでいくにつれて、彼らの独特な宗教観が見えてきた。

彼らは、Miilakiitolという大地、水、毛髪を司る神をリーダーとして、Saduuru(木材、梨)やZailyiidoluu(火、共同体)などの神々の軍隊が自分たちの社会を囲うように存在していると考えている。それは、社会を防御するだけでなく、社会という責任を首長に深々と感じさせた。

また、彼らは生贄のような慣習を持っていた。
彼らは年に一度、12歳の子供の血液を大量に集め、耕した土地に捧げるのだ。
彼らによると、1470年前に、エルテリャンという人物がこの儀式を始めたといわれている。
これは、Miilakiitolに捧げる為という説の他に、エルテリャンの性癖だったという説もある。

祭祀は4日に一度行われた。
これは、Eulliiduという車輪と埋葬を司る神が、4日に一度村に来て、村という社会と神々の住む村(世界)とを繋ぐ役割を担っていたと伝えられているからだ。
祭祀の内容は、まず、動物(鹿や犬など)の内蔵と頭蓋骨、子供の髪の毛、(居れば、)病にかかっている人を中央に置き、その周りを太鼓の響きと共に歩き周る。
この時、経のようなものを唱えていたが、このことについては口を噤まれた。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...