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猫の国の動乱
粛清と戦線拡大
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<<ミャウシア首都ニーチア>>
首都ニーチアは非常に重苦しい空気に包まれていた。
なぜなら軍の高官から書記長に転身したタルル将軍が前例がない規模の大粛清を敢行し大勢の人が軍や警官、秘密警察に四六時中政治犯として連行される様を市民が目撃していたからだ。
「やめろおおおおおお!あたしは何もしてない!」
両脇を兵士にガッチリ掴まれて連行される政治犯の姿を市民は恐れおののいてみる。
軍高官ではすでに多数の高級将校が失脚し逮捕、投獄され最近ではそれらに対し問答無用の死刑が言い渡され銃殺刑すら始まっていた。
「構えええ」
「撃てええ」
タタタン!
目隠しして縛り付けられていた人達が銃声と共に座り込む。
こんなおぞましい光景が日常とかしつつあった。
またその矛先は市民にする向き来つつあった。
民族優生を唱えるタルル将軍を少数部族などのマイノリティをとにかく毛嫌いしていた。
そこでタルル将軍の粛清を実行する政治保安部など拡充しマイノリティの地位などを没収したりなんぐせつけて強制労働につかせるなどなりふり構わない行動に出る。
各部族のや民族の代表たちは根こそぎ拘束されていることもあり抗う動きはできなかったがそれでも何かあったときのために秘密裏に代行が組織された。
またタルル将軍の出身民族以外の多数派民族も冷遇、弾圧を受けていた。
しかもそれらは日に日にエスカレートしていくのである。
<<陸軍省>>
「さすがここまで好き勝手やられると困り果てますね。ほんと自分の欲望に忠実な人は狂気じみてて笑えてくる」
「冗談じゃないですよ。タルル派以外で生き残ってるのはウチラとほんのひと握りだけですよ。ここだって人員がもうすっからかんです」
「しょうがないよ、気が済むまでやらせるしかない。流石に僕も少し警戒されて下手な行動はしばらく慎まないだからね」
「では引き続き部下たちは保安部のパシリで誠意を示すしかないんですね?」
「そそ」
ニー参謀総長とニュイ少将は面倒くさそうな顔で会話する。
彼らも他人事ではなく粛清の影響を受けていたがタルル派復権で貢献しただけにじゃけんにはされなかったがそれでも怪しまれないようタルル将軍のために働く素振りを続けていた。
そして数が少ないが参謀総長派の士官達も保安部の手伝いに回っていた。
<<市内>>
ここでもまた政治犯達が多数拘束され連行されていた。
彼らは政治犯と言うより蓄財に走ったり逃亡を企てた少数民族系市民の寄せ集めだった。
憲兵隊が大勢の人を連行するがその憲兵隊を指揮していたのは階級がさらに一つ上がったフニャン中佐だった。
憲兵隊も粛清対象なので士官達が軒並み逮捕され指揮できる人間が激減したことから一応信用されている参謀総長派の士官達も一番忙しい部署に派遣され手伝いをさせられていたのだ。
そしてフニャンは市民からとても異様な視線を送られていた。
最弱小部族や惰眠部族など昔から国内で散々迫害されていたフニャンの出身部族ネニャンニャ族のものが、こともあろうに陸軍の高級将校で政治保安部指揮官のワッペンを付けてタルル派兵士や保安部下士官たちを統率しているのである。
もちろん統率されている兵士たちは不満そうだが口ごたえしたらどうなるかわからないのでしなかった。
まずありえないシチュエーションでなおかつミラクルすぎたので市民たちは凄いやつなんじゃないかと注目していたのだ。
「報告します、館内の政治犯はすべて取り押さえました」
「わかった。引き続き第2分隊は周囲を捜索しまだ隠れているものがいないかチェックしろ。政治犯をトラックに積み次第第1分隊は移動開始」
「了解」
フニャンは眠そうな顔で何事もないかのように指揮していた。
しかし実際はそういう風に装うのでいっぱいであり、拘束していた市民にとても同情していた。
けれど態度に出せば処罰される可能性もあるのでここは私情を押し殺して冷徹な面持ちで保身に走ったのだ。
だがそこへ憲兵に追われる子供を連れた市民が駆けて詰め寄ってきた。
フニャンと同様に少数部族の人だった。
「お願いです。どうかこの子だけは見逃してください。まだ6歳(地球人換算)の子なんです。収容所ではとても生きていけません、どうか」
「へ?」
フニャンの何事もないかのような表情が崩れて焦って顔が引きつる。
「貴様、何をするか!」
憲兵隊が銃を構える。
しかしフニャンがそれを静止して焦った顔のまま言う。
「例外は認められません。ただにち投降してください。この件は見なかったことにしますから」
「お願いです」
しかし市民は引き下がらなかった。
フニャンが優しいという確信を持った市民は懇願を続けて周りの市民も聞き入れろと野次を飛ばしまくる。
騒ぎが大きくなり憲兵隊といざこざが起き始め収拾がつかなくなりそうになっていた。
フニャンもどうすればいいのか少しパニックになり焦りが募る。
だがそこへミンスクが現れ空に向かって発砲しあたりが静まる。
「困りますねー、フニャン中佐。泣き脅しに同情は禁物ですよ」
フニャンははっとしてミンスク中佐を見る。
「それよりフニャン中佐。これは騒乱扇動の罪で即刻処罰すべき事案ではないですかね?」
「そ、それは...」
フニャンはミンスクの言いたいことを理解していたし、これは冷酷だが援護射撃でもあったのは分かっていたが決心がつかない。
ミンスクは大きくため息をつくと呆れたように言う。
「どうやらフニャン中佐はここまでのようですね」
この後何が起きるかフニャンは一瞬で理解した。
おそらく自分も拘束される。
そして何もかも怖くなったフニャンは思考を停止させて俯きながらミンスクに言う。
「あなたの言う通りよ、ミンスク中佐」
「おや?」
表情がいつものニヤけてそうなミンスクに戻る。
そしてフニャンはおもむろに腰のホルダーから回転式拳銃を取り出すとガタガタ手を震わせながら青ざめて歪んだ顔をしたまま銃口を駆け寄ってきた市民に向ける。
市民は泣き出したがフニャンは銃を構え続けて瞳孔が開いてしまったような目つきで立て続けに2発を発砲した。
しばらくして保安局員が遺体を運び始める。
フニャンは発砲した後脱力して銃を力なく持ったまま呆然と立ち尽くす。
そこへミンスクが近寄りフニャンの手から拳銃をゆっくり取り上げるとそれをフニャンのホルダーに戻した。
「よくやりました。あそこで温情なんてやったらそこの角でこっちをじっと見てるあのふてぶてしい奴に事情を密告されるところでしたよ。しかも見せしめ処刑がなきゃ民衆がつけ上がり続けて収拾なんて付きませんでした。アレはアレでベターだったんですよ。こんなところで逮捕されたら参謀総長も私も困るんで今回のは貸しですからね」
ミンスクはそう言うと落ちていた軍帽を拾ってフニャンにかぶせると肩を叩きこの場を後にする。
フニャンはただただ地面についた血をじっと見つめる。
パニックになった頭が冷静さを取り戻し始めて最初に感じたのは当然罪悪感だった。
だが即決でトラックに押し込めば殺さずに済んだのに自分の甘さが彼女らを殺したという憤りも大きかった。
そして底なしの泥沼に足を突っ込んでしまったという後悔が押し寄せていた。
足抜けする機会は殆どなかったがリスクを取ってでも行動すべきだったのにただ状況に流され続けたことを後悔するがどうしようもなかった。
「中佐」
振り向くとそこにはウーが立っていた。
「第三分隊戻りましたが大丈夫ですか?顔色が悪いようですが」
「なんでもない。それより第2分隊も呼んで撤収しましょ」
「わかりました」
ウーは腑に落ちない顔で命令に従った。
そして騒乱はさらに拡大する。
<<ミャウシア連邦南東部沿岸>>
ミャウシア連邦の南東には大洋が広がっているがこれは巨大な内海であった。
地中海の比ではない巨大さだったがあくまでも大陸に挟まれた閉鎖水域であり出口はミャウシアより南方の幅10km程度の海峡だけだった。
この海に面した国はいくつもあり犬耳の亜人の国であるグレースランドやザイクスそしてエスペラルドもこの海に接している。
そして狸ような耳や尻尾を生やした種族、ポンポタニア共和国もその一国である。
「目標を見つけた、これより攻撃を開始する」
ポンポタニアの攻撃機が前方の海域を航行する艦隊を捉えた。
それはミャウシア海軍第24艦隊で構成された計100隻以上の大艦隊だったが数千隻を保有するミャウシア軍にとってはほんのひと握りの規模である。
その艦隊の対空砲が砲撃を始めたのか空中に火球が多数出現する。
艦艇数が多いだけにその弾幕は凄まじいものだった。
けれどもポンポタニア軍航空部隊気にすることなく2km四方の海域に展開航行する第24艦隊に攻撃を加える。
急降下爆撃機が戦艦目掛けて急降下した。
ダイブブレーキを展開させ速度を維持して目標の戦艦に接近していく。
そしてここだというタイミングで爆弾を投下する。
爆弾は滑空しながら落ちていくと戦艦脇の海面に激突して爆発し巨大な水柱が立つ。
命中しなかったが他の機が放った爆弾は戦艦の甲板に直撃した。
爆弾は甲板を貫き内部で爆発し爆煙が上がるが重要区画ではなかったので大ダメージは避けられた。
「後方の第17艦隊の艦載機は何をしている!昼寝でもしているのか?」
敵の航空部隊にレーダー網を抜かれてあっさり攻撃されたことに艦隊司令官は怒っていた。
護衛の戦闘機部隊の展開ももたついているのでしばらく敵の好き勝手を許さないといけない状況にイラだちを覚える。
そうこうしているうちに巡洋艦からも爆煙が上がるが、数秒おいて更に大きな爆発を起こして速力が一気に落ちていく。
爆弾が弾薬庫に命中して爆発したのだ。
「ナルーガウ大破、ウーラム航行不能」
ミャウシア軍艦艇が被弾して損傷していく。
しかしポンポタニア軍の攻撃機も苛烈な対空砲火に流石に音をあげる。
次々と煙を吹きながら海へ落ちていくポンポタニアの攻撃機が見える。
しかし火を吹く機体は殆どなく煙しか吹かなかった。
といのも彼らの航空機は内燃機関ではなかったからだ。
彼らの発動機は電動モーターなのだ。
当然エネルギー源は電池だ。
しかもこの電池は地球で主流のイオン交換型電池ではなくコンデンサのような性質をもつ大容量キャパシタであった。
十分な電力と蓄電量が電動航空機を可能にしていた。
もちろん電池が被弾すれば意図しない放電や放電加熱で発火するが燃料などに比べればマシで電動モーターの耐久性もあり非常に頑丈な機体に仕上がっていた。
「味方の航空部隊が来援しました。距離3マイル」
ミャウシア海軍第17艦隊の航空母艦から発艦した戦闘機部隊が到着しポンポタニア軍の護衛戦闘機と交戦を始めた。
ミャウシア海軍の艦上戦闘機は水冷レシプロエンジンを搭載した機体で武装がすべて主翼に集められ、キャノピーが水滴型、小型のインタークーラーが主翼に2つという外見をしている。
またこの機体はエンジンの性能の割に過給器が高性能で二段三速の過給器のおかげで高硬度でも高い運動性があり、低、中高度の地上支援に特化した陸軍機とは技術的にも異なっていた。
特性はアメリカ軍のF4FやF6Fに似た機体である。
一方ポンポタニアの戦闘機は空冷式の電動モーターを搭載したスリムな機体と翼面が大きい主翼を持つ格闘重視の戦闘機だった。
特性は日本軍の一式や零戦と似ている。
電動機なので高高度でも出力が変わらないが技術的に未熟で馬力があまりなく電力ロスの大きなモーターと変圧器の冷却が高高度だと追いつかなくなるなどもっぱら低高度向けの機体である。
まず戦闘はポンポタニア軍が優勢に進め、次々とミャウシア軍機が撃墜されていく。
ミャウシア軍の艦上機も旋回力がある方なのだがいかんせんその手に特化した格闘機には敵わなかった。
だが途中でミャウシア軍機が離脱を開始し始める。
加速して離脱するミャウシア軍機にポンポタニア軍機は追いつけなくなる。
「奴ら逃げていくぞ」
「よしこのまま撤収だ」
ポンポタニア軍機のパイロットたちに楽勝ムードが広がる。
するとミャウシア軍航空部隊距離を保ったまま上昇を始め、ポンポタニア軍航空部隊も追従するが高度6000mまで登った辺りで立場は逆転し、ミャウシア軍航空部隊の執拗な一撃離脱攻撃が始まった。
ミャウシア軍航空隊は最初は舐めてかかってしまったが途中から冷静に機体特性に合わせた戦術転換を行ったのだ。
次々と撃墜されるポンポタニア軍航空部隊は逃げることもできずにその数を減らしていく。
そして最後の1機が撃墜され全滅する。
戦局は多少の損失を出しつつもミャウシア海軍が優勢に進めた。
なぜ海戦に至ったかと言うと、タルル将軍へのおべっか使いだった。
ミャウシアでクーデターがあったものの海軍はまだノータッチで何も起きていなかったので影響は少ないがいずれ海軍に手を入れられる危険が十分あった。
そこでタルル将軍の拡大政策に賛同し横槍をかわそうという魂胆のもと周辺国沿岸に対し攻撃を仕掛け海兵部隊を上陸させる作戦を立てたのだ。
周辺国のミャウシア軍の圧迫は日に日に増していた。
「報告します。第17艦隊の攻撃隊が敵飛行場に対し空襲を行い、基地機能を大きく破壊したとの報告が入りました」
「よし、このまま目標の島を奪取するため突貫するぞ。転進だ」
「了解。全艦方位266へ転進」
ミャウシア海軍第24艦隊の艦艇がカーブして転進していく。
だがその艦隊から離れた場所で多数の白い航跡が多数海面に現れた。
航跡はどんどん艦隊に接近していき、ミャウシア側もそれに気づく。
あわてて転舵するが何隻かから水柱が上がり炎上大破する船が続出する。
特に戦艦や動きの鈍い艦に被害が集中する。
「第2戦隊、対潜戦闘用意。爆雷投下準備せよ!」
ポンポタニア軍は水上艦隊を温存しつつ切り札の潜水艦隊を投入してきた。
電池技術に優れるということは当然艦船にもフィードバックされる。
ポンポタニア軍艦艇はすべて電気推進であり、潜水艦に関しては地球諸国以外の他の追従を許さないレベルに達していた。
ミャウシア軍の駆逐艦戦隊が対潜攻撃しようと向かってくるがポンポタニア軍潜水艦は構わず第2射を放つ。
ミャウシア軍の駆逐艦は回避するがそれでも1隻がかわせず爆沈した。
ここでポンポタニア軍潜水艦が回避行動に入る。
第二次世界大戦時代の潜水艦ならやり過ごすしかなさそうな状況だが大容量電池が回避、反撃を可能にしていた。
ミャウシア軍駆逐艦が爆雷を投下し始め海面に水柱が多数上がるが、浮かび上がってきた残骸はせいぜい1,2隻分だった。
ミャウシア軍駆逐艦はアクティブソナーで潜水艦がまだ多数潜んでいるのを確認するが高速で水中を動き回られて爆雷の効果が思うように出なかった。
しかも反撃の魚雷攻撃で1隻が爆沈した。
駆逐戦隊が手を焼いている頃、主力艦隊はまさかのポンポタニア軍航空隊の第2波攻撃を受けていた。
これもそんなに被害を受けなかったものの疲弊はピークに達しつつあった。
「司令官。流石に我々だけでは海峡攻略は困難かもしれません。敵は野戦飛行場多数秘匿しているようです。ここは一度後退すべきかと」
「しかし、陸軍の圧力が...」
司令官は猫の困った時のように尻尾を小さく速く動かして悩む。
だが決心がつく機会が訪れる。
「第17艦隊から連絡です。(我、グレースランド軍艦載機の攻撃を受ける。空母2隻が大破航行不能。5隻が小破、中破)とのことです」
「やはりグレースランドの奴ら、潜んでいたか。やむを得ない、遭難者を回収し撤退だ」
ミャウシア軍艦隊は反転して撤退を開始した。
ミャウシアに敵対する周辺国はあまり互いを信用してないが敵の敵は味方と言った具合に共闘の雰囲気ができつつあったのだ。
状況はなお流動的に進行する。
首都ニーチアは非常に重苦しい空気に包まれていた。
なぜなら軍の高官から書記長に転身したタルル将軍が前例がない規模の大粛清を敢行し大勢の人が軍や警官、秘密警察に四六時中政治犯として連行される様を市民が目撃していたからだ。
「やめろおおおおおお!あたしは何もしてない!」
両脇を兵士にガッチリ掴まれて連行される政治犯の姿を市民は恐れおののいてみる。
軍高官ではすでに多数の高級将校が失脚し逮捕、投獄され最近ではそれらに対し問答無用の死刑が言い渡され銃殺刑すら始まっていた。
「構えええ」
「撃てええ」
タタタン!
目隠しして縛り付けられていた人達が銃声と共に座り込む。
こんなおぞましい光景が日常とかしつつあった。
またその矛先は市民にする向き来つつあった。
民族優生を唱えるタルル将軍を少数部族などのマイノリティをとにかく毛嫌いしていた。
そこでタルル将軍の粛清を実行する政治保安部など拡充しマイノリティの地位などを没収したりなんぐせつけて強制労働につかせるなどなりふり構わない行動に出る。
各部族のや民族の代表たちは根こそぎ拘束されていることもあり抗う動きはできなかったがそれでも何かあったときのために秘密裏に代行が組織された。
またタルル将軍の出身民族以外の多数派民族も冷遇、弾圧を受けていた。
しかもそれらは日に日にエスカレートしていくのである。
<<陸軍省>>
「さすがここまで好き勝手やられると困り果てますね。ほんと自分の欲望に忠実な人は狂気じみてて笑えてくる」
「冗談じゃないですよ。タルル派以外で生き残ってるのはウチラとほんのひと握りだけですよ。ここだって人員がもうすっからかんです」
「しょうがないよ、気が済むまでやらせるしかない。流石に僕も少し警戒されて下手な行動はしばらく慎まないだからね」
「では引き続き部下たちは保安部のパシリで誠意を示すしかないんですね?」
「そそ」
ニー参謀総長とニュイ少将は面倒くさそうな顔で会話する。
彼らも他人事ではなく粛清の影響を受けていたがタルル派復権で貢献しただけにじゃけんにはされなかったがそれでも怪しまれないようタルル将軍のために働く素振りを続けていた。
そして数が少ないが参謀総長派の士官達も保安部の手伝いに回っていた。
<<市内>>
ここでもまた政治犯達が多数拘束され連行されていた。
彼らは政治犯と言うより蓄財に走ったり逃亡を企てた少数民族系市民の寄せ集めだった。
憲兵隊が大勢の人を連行するがその憲兵隊を指揮していたのは階級がさらに一つ上がったフニャン中佐だった。
憲兵隊も粛清対象なので士官達が軒並み逮捕され指揮できる人間が激減したことから一応信用されている参謀総長派の士官達も一番忙しい部署に派遣され手伝いをさせられていたのだ。
そしてフニャンは市民からとても異様な視線を送られていた。
最弱小部族や惰眠部族など昔から国内で散々迫害されていたフニャンの出身部族ネニャンニャ族のものが、こともあろうに陸軍の高級将校で政治保安部指揮官のワッペンを付けてタルル派兵士や保安部下士官たちを統率しているのである。
もちろん統率されている兵士たちは不満そうだが口ごたえしたらどうなるかわからないのでしなかった。
まずありえないシチュエーションでなおかつミラクルすぎたので市民たちは凄いやつなんじゃないかと注目していたのだ。
「報告します、館内の政治犯はすべて取り押さえました」
「わかった。引き続き第2分隊は周囲を捜索しまだ隠れているものがいないかチェックしろ。政治犯をトラックに積み次第第1分隊は移動開始」
「了解」
フニャンは眠そうな顔で何事もないかのように指揮していた。
しかし実際はそういう風に装うのでいっぱいであり、拘束していた市民にとても同情していた。
けれど態度に出せば処罰される可能性もあるのでここは私情を押し殺して冷徹な面持ちで保身に走ったのだ。
だがそこへ憲兵に追われる子供を連れた市民が駆けて詰め寄ってきた。
フニャンと同様に少数部族の人だった。
「お願いです。どうかこの子だけは見逃してください。まだ6歳(地球人換算)の子なんです。収容所ではとても生きていけません、どうか」
「へ?」
フニャンの何事もないかのような表情が崩れて焦って顔が引きつる。
「貴様、何をするか!」
憲兵隊が銃を構える。
しかしフニャンがそれを静止して焦った顔のまま言う。
「例外は認められません。ただにち投降してください。この件は見なかったことにしますから」
「お願いです」
しかし市民は引き下がらなかった。
フニャンが優しいという確信を持った市民は懇願を続けて周りの市民も聞き入れろと野次を飛ばしまくる。
騒ぎが大きくなり憲兵隊といざこざが起き始め収拾がつかなくなりそうになっていた。
フニャンもどうすればいいのか少しパニックになり焦りが募る。
だがそこへミンスクが現れ空に向かって発砲しあたりが静まる。
「困りますねー、フニャン中佐。泣き脅しに同情は禁物ですよ」
フニャンははっとしてミンスク中佐を見る。
「それよりフニャン中佐。これは騒乱扇動の罪で即刻処罰すべき事案ではないですかね?」
「そ、それは...」
フニャンはミンスクの言いたいことを理解していたし、これは冷酷だが援護射撃でもあったのは分かっていたが決心がつかない。
ミンスクは大きくため息をつくと呆れたように言う。
「どうやらフニャン中佐はここまでのようですね」
この後何が起きるかフニャンは一瞬で理解した。
おそらく自分も拘束される。
そして何もかも怖くなったフニャンは思考を停止させて俯きながらミンスクに言う。
「あなたの言う通りよ、ミンスク中佐」
「おや?」
表情がいつものニヤけてそうなミンスクに戻る。
そしてフニャンはおもむろに腰のホルダーから回転式拳銃を取り出すとガタガタ手を震わせながら青ざめて歪んだ顔をしたまま銃口を駆け寄ってきた市民に向ける。
市民は泣き出したがフニャンは銃を構え続けて瞳孔が開いてしまったような目つきで立て続けに2発を発砲した。
しばらくして保安局員が遺体を運び始める。
フニャンは発砲した後脱力して銃を力なく持ったまま呆然と立ち尽くす。
そこへミンスクが近寄りフニャンの手から拳銃をゆっくり取り上げるとそれをフニャンのホルダーに戻した。
「よくやりました。あそこで温情なんてやったらそこの角でこっちをじっと見てるあのふてぶてしい奴に事情を密告されるところでしたよ。しかも見せしめ処刑がなきゃ民衆がつけ上がり続けて収拾なんて付きませんでした。アレはアレでベターだったんですよ。こんなところで逮捕されたら参謀総長も私も困るんで今回のは貸しですからね」
ミンスクはそう言うと落ちていた軍帽を拾ってフニャンにかぶせると肩を叩きこの場を後にする。
フニャンはただただ地面についた血をじっと見つめる。
パニックになった頭が冷静さを取り戻し始めて最初に感じたのは当然罪悪感だった。
だが即決でトラックに押し込めば殺さずに済んだのに自分の甘さが彼女らを殺したという憤りも大きかった。
そして底なしの泥沼に足を突っ込んでしまったという後悔が押し寄せていた。
足抜けする機会は殆どなかったがリスクを取ってでも行動すべきだったのにただ状況に流され続けたことを後悔するがどうしようもなかった。
「中佐」
振り向くとそこにはウーが立っていた。
「第三分隊戻りましたが大丈夫ですか?顔色が悪いようですが」
「なんでもない。それより第2分隊も呼んで撤収しましょ」
「わかりました」
ウーは腑に落ちない顔で命令に従った。
そして騒乱はさらに拡大する。
<<ミャウシア連邦南東部沿岸>>
ミャウシア連邦の南東には大洋が広がっているがこれは巨大な内海であった。
地中海の比ではない巨大さだったがあくまでも大陸に挟まれた閉鎖水域であり出口はミャウシアより南方の幅10km程度の海峡だけだった。
この海に面した国はいくつもあり犬耳の亜人の国であるグレースランドやザイクスそしてエスペラルドもこの海に接している。
そして狸ような耳や尻尾を生やした種族、ポンポタニア共和国もその一国である。
「目標を見つけた、これより攻撃を開始する」
ポンポタニアの攻撃機が前方の海域を航行する艦隊を捉えた。
それはミャウシア海軍第24艦隊で構成された計100隻以上の大艦隊だったが数千隻を保有するミャウシア軍にとってはほんのひと握りの規模である。
その艦隊の対空砲が砲撃を始めたのか空中に火球が多数出現する。
艦艇数が多いだけにその弾幕は凄まじいものだった。
けれどもポンポタニア軍航空部隊気にすることなく2km四方の海域に展開航行する第24艦隊に攻撃を加える。
急降下爆撃機が戦艦目掛けて急降下した。
ダイブブレーキを展開させ速度を維持して目標の戦艦に接近していく。
そしてここだというタイミングで爆弾を投下する。
爆弾は滑空しながら落ちていくと戦艦脇の海面に激突して爆発し巨大な水柱が立つ。
命中しなかったが他の機が放った爆弾は戦艦の甲板に直撃した。
爆弾は甲板を貫き内部で爆発し爆煙が上がるが重要区画ではなかったので大ダメージは避けられた。
「後方の第17艦隊の艦載機は何をしている!昼寝でもしているのか?」
敵の航空部隊にレーダー網を抜かれてあっさり攻撃されたことに艦隊司令官は怒っていた。
護衛の戦闘機部隊の展開ももたついているのでしばらく敵の好き勝手を許さないといけない状況にイラだちを覚える。
そうこうしているうちに巡洋艦からも爆煙が上がるが、数秒おいて更に大きな爆発を起こして速力が一気に落ちていく。
爆弾が弾薬庫に命中して爆発したのだ。
「ナルーガウ大破、ウーラム航行不能」
ミャウシア軍艦艇が被弾して損傷していく。
しかしポンポタニア軍の攻撃機も苛烈な対空砲火に流石に音をあげる。
次々と煙を吹きながら海へ落ちていくポンポタニアの攻撃機が見える。
しかし火を吹く機体は殆どなく煙しか吹かなかった。
といのも彼らの航空機は内燃機関ではなかったからだ。
彼らの発動機は電動モーターなのだ。
当然エネルギー源は電池だ。
しかもこの電池は地球で主流のイオン交換型電池ではなくコンデンサのような性質をもつ大容量キャパシタであった。
十分な電力と蓄電量が電動航空機を可能にしていた。
もちろん電池が被弾すれば意図しない放電や放電加熱で発火するが燃料などに比べればマシで電動モーターの耐久性もあり非常に頑丈な機体に仕上がっていた。
「味方の航空部隊が来援しました。距離3マイル」
ミャウシア海軍第17艦隊の航空母艦から発艦した戦闘機部隊が到着しポンポタニア軍の護衛戦闘機と交戦を始めた。
ミャウシア海軍の艦上戦闘機は水冷レシプロエンジンを搭載した機体で武装がすべて主翼に集められ、キャノピーが水滴型、小型のインタークーラーが主翼に2つという外見をしている。
またこの機体はエンジンの性能の割に過給器が高性能で二段三速の過給器のおかげで高硬度でも高い運動性があり、低、中高度の地上支援に特化した陸軍機とは技術的にも異なっていた。
特性はアメリカ軍のF4FやF6Fに似た機体である。
一方ポンポタニアの戦闘機は空冷式の電動モーターを搭載したスリムな機体と翼面が大きい主翼を持つ格闘重視の戦闘機だった。
特性は日本軍の一式や零戦と似ている。
電動機なので高高度でも出力が変わらないが技術的に未熟で馬力があまりなく電力ロスの大きなモーターと変圧器の冷却が高高度だと追いつかなくなるなどもっぱら低高度向けの機体である。
まず戦闘はポンポタニア軍が優勢に進め、次々とミャウシア軍機が撃墜されていく。
ミャウシア軍の艦上機も旋回力がある方なのだがいかんせんその手に特化した格闘機には敵わなかった。
だが途中でミャウシア軍機が離脱を開始し始める。
加速して離脱するミャウシア軍機にポンポタニア軍機は追いつけなくなる。
「奴ら逃げていくぞ」
「よしこのまま撤収だ」
ポンポタニア軍機のパイロットたちに楽勝ムードが広がる。
するとミャウシア軍航空部隊距離を保ったまま上昇を始め、ポンポタニア軍航空部隊も追従するが高度6000mまで登った辺りで立場は逆転し、ミャウシア軍航空部隊の執拗な一撃離脱攻撃が始まった。
ミャウシア軍航空隊は最初は舐めてかかってしまったが途中から冷静に機体特性に合わせた戦術転換を行ったのだ。
次々と撃墜されるポンポタニア軍航空部隊は逃げることもできずにその数を減らしていく。
そして最後の1機が撃墜され全滅する。
戦局は多少の損失を出しつつもミャウシア海軍が優勢に進めた。
なぜ海戦に至ったかと言うと、タルル将軍へのおべっか使いだった。
ミャウシアでクーデターがあったものの海軍はまだノータッチで何も起きていなかったので影響は少ないがいずれ海軍に手を入れられる危険が十分あった。
そこでタルル将軍の拡大政策に賛同し横槍をかわそうという魂胆のもと周辺国沿岸に対し攻撃を仕掛け海兵部隊を上陸させる作戦を立てたのだ。
周辺国のミャウシア軍の圧迫は日に日に増していた。
「報告します。第17艦隊の攻撃隊が敵飛行場に対し空襲を行い、基地機能を大きく破壊したとの報告が入りました」
「よし、このまま目標の島を奪取するため突貫するぞ。転進だ」
「了解。全艦方位266へ転進」
ミャウシア海軍第24艦隊の艦艇がカーブして転進していく。
だがその艦隊から離れた場所で多数の白い航跡が多数海面に現れた。
航跡はどんどん艦隊に接近していき、ミャウシア側もそれに気づく。
あわてて転舵するが何隻かから水柱が上がり炎上大破する船が続出する。
特に戦艦や動きの鈍い艦に被害が集中する。
「第2戦隊、対潜戦闘用意。爆雷投下準備せよ!」
ポンポタニア軍は水上艦隊を温存しつつ切り札の潜水艦隊を投入してきた。
電池技術に優れるということは当然艦船にもフィードバックされる。
ポンポタニア軍艦艇はすべて電気推進であり、潜水艦に関しては地球諸国以外の他の追従を許さないレベルに達していた。
ミャウシア軍の駆逐艦戦隊が対潜攻撃しようと向かってくるがポンポタニア軍潜水艦は構わず第2射を放つ。
ミャウシア軍の駆逐艦は回避するがそれでも1隻がかわせず爆沈した。
ここでポンポタニア軍潜水艦が回避行動に入る。
第二次世界大戦時代の潜水艦ならやり過ごすしかなさそうな状況だが大容量電池が回避、反撃を可能にしていた。
ミャウシア軍駆逐艦が爆雷を投下し始め海面に水柱が多数上がるが、浮かび上がってきた残骸はせいぜい1,2隻分だった。
ミャウシア軍駆逐艦はアクティブソナーで潜水艦がまだ多数潜んでいるのを確認するが高速で水中を動き回られて爆雷の効果が思うように出なかった。
しかも反撃の魚雷攻撃で1隻が爆沈した。
駆逐戦隊が手を焼いている頃、主力艦隊はまさかのポンポタニア軍航空隊の第2波攻撃を受けていた。
これもそんなに被害を受けなかったものの疲弊はピークに達しつつあった。
「司令官。流石に我々だけでは海峡攻略は困難かもしれません。敵は野戦飛行場多数秘匿しているようです。ここは一度後退すべきかと」
「しかし、陸軍の圧力が...」
司令官は猫の困った時のように尻尾を小さく速く動かして悩む。
だが決心がつく機会が訪れる。
「第17艦隊から連絡です。(我、グレースランド軍艦載機の攻撃を受ける。空母2隻が大破航行不能。5隻が小破、中破)とのことです」
「やはりグレースランドの奴ら、潜んでいたか。やむを得ない、遭難者を回収し撤退だ」
ミャウシア軍艦隊は反転して撤退を開始した。
ミャウシアに敵対する周辺国はあまり互いを信用してないが敵の敵は味方と言った具合に共闘の雰囲気ができつつあったのだ。
状況はなお流動的に進行する。
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