【完結】早すぎる鼓動

たまこ

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「ララ、つかまって。」

 差し出された大きな手を、断る方法が見つからなくて、私は恐る恐るラファエルの手を掴んだ。ラファエルに支えられ、立ち上がるが足元が覚束ない。


 どくどくどくどく……。元々早い私の鼓動が、更に早くなり、ラファエルにも聞こえてしまうのではないかと恐ろしくなる。そんなことを考えていたら、私がぶちまけた資料をラファエルが搔き集めてくれていた。綺麗にまとめた後、私の手元へと持ってくる。

「これで全部かな。」

 また落とすといけないからバッグに入れておこう、と言われ、私は慌ててバッグを開け、資料を突っ込む。


「あ、ありがとう。ラファエル、その、ごめんなさい。」


「ん?僕こそ、ぶつかってごめん。もう帰るんだろう?送っていくよ。」


 ラファエルと帰るなんて、私の小さな心臓が持たない。そう思うのに、ラファエルと一瞬でも過ごせることが嬉しくて、私は首を振ることが出来ない。



「ほら、行こう。」


 ラファエルは、幼い頃と同じように私の手を握り、笑った。


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