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しおりを挟む「久しぶりだね、シャルロット嬢……っと、もう婚姻したんだったね」
伯爵令息は涼し気に笑った。シャルロットは彼と顔馴染みである。シャルロットの父であるヴェストリス伯爵と彼の父が仕事上の付き合いがあり、彼も偶にヴェストリス伯爵家に来訪していた。顔を合わせても挨拶や簡単な雑談を交わすくらいの間柄だったため、自身の見合い相手だったと聞き驚愕したのを覚えている。
「え、ええ」
シャルロットは社交用の笑顔を張り付けて頷いた。彼との見合いはフィリップが握りつぶしたと聞いた。そんな相手と二人っきりで話すのは少々気まずい。
「久しぶりね」
「ああ。婚姻式には出席できず悪かったね。あの時は領地の災害復旧対応が忙しくて」
彼の父が治める伯爵領では一年ほど前に大きな災害に見舞われた。ここ一年ほどはその対応に奔走していたと聞いている。そのため彼と会うのは久しぶりだった。話の中で最近ようやく領地内が落ち着いてきたことが分かった。
「ヴェストリス伯爵のおかげだ。心から感謝している」
「……?ええと、父が何か……」
シャルロットが首を傾げているとぐいと腕を引かれあっという間に温もりに包まれていた。
「シャル!」
「フィリップ?!どうしたの……というか離してちょうだい!」
シャルロットがぐいぐいと彼の胸を押すがびくともしない。夜会の会場で夫に抱き締められているなんて恥ずかしさで眩暈がする。だがフィリップは腕の力を緩めてはくれなかった。
「私の妻に何か御用でしょうか」
「ええっと……」
伯爵令息の戸惑った声が妙に響いた。
「もしかして、君たち聞いていないのかい?」
足取りが覚束ないまま、馬車に乗り込んだシャルロットはぐったりと椅子の背に身体を預けた。
「……色々と恥ずかしくてもう社交の場には出られないわ」
「シャル、ごめんね」
全く反省していない声でフィリップは謝罪した。シャルロットはそんな夫をきっと睨む。
「公の場で二度とあんなことしないで」
「それは約束できないな。変な男が近付けばまた同じことをするよ」
「……彼は変な男ではないわ」
あの後、二人は伯爵令息から詳しい話を聞いた。
一年前、ヴェストリス伯爵より災害への支援の対価として嘘の見合い話に付き合ってくれないかと打診されたらしい。元々、懇意にしていた間柄だったため対価がなくとも支援するつもりではあっただろう。伯爵令息は喜んで嘘の見合い話を受け入れた。フィリップの両親もシャルロットの両親も二人が想い合っていることに気付いていた。だが結婚適齢期になっても一向に進展しない二人を見てとうとう発破をかけることにした、というのが事の真相だった。
「彼には感謝しているよ」
「フィル」
「彼との見合い話が無ければ今でも幼馴染のままだっただろうからね」
「それは……そうかもしれないけれど」
シャルロットは小さく頷いた。フィリップと夫婦になった今、彼が隣にいない生活はとても寂しいものに思えてならなかった。
「社交の場は行きたくなければ行かなくていいよ。僕は侯爵家を継ぐ訳じゃないから社交に勤しむ必要は無い」
「そんな訳にはいかないわ!」
「シャルは真面目だなぁ」
フィリップは可笑しそうに笑う。そんな彼を見てシャルロットは顔を顰める。夫は妻の渋面を愛おしそうに見つめていた。
<だから、婚約解消しないのか聞いたのに:完>
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たまこ
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たまこ様
今日、気付いて読みました🤭
良かったぁ。
すれ違いは悲しいけど
やっぱりお似合いな二人
ハッピーエンドで良かった( 〃▽〃)
水城紗羅様
お久しぶりです🎵お読みいただきありがとうございます!
楽しんでもらえて嬉しいです☺️✨
すれ違いつつ、無事ハッピーエンドでした✨
ご感想ありがとうございます!
完結おめでとう㊗御座います!
怒った顔(怒られてるのよ?反省しないとね?)も愛おしい…重症だね〜(*´艸`)ウフフ
社交をしたくないのも見せたく無いからだね?(*゚∀゚*)ホドホドニネ
二人ともお幸せに( *´꒳ˋ*)ノ⁾⁾
ぱら様🥰✨
最後までお読みいただきありがとうございます!
そう!怒っていても大好きなんです❤️笑
独占欲満載ですが、末永く仲良く暮らして欲しいです╰(*´︶`*)╯
ぱら様、ご感想ありがとうございました!
完結おめでとうございます🎉
今回も面白かった〜✨
だめだめフィリップが愛おしい( *¯ ¯*)ムフフ💕
しかもやればできる子ってのがまたポイント高し✨
スパダリ候補生ですね…いや偏ったスパダリになりそう…。
読ませていただきありがとうございました。
次回作も楽しみにしています✨
ましゅろう先生😻✨
最後までお読みいただきありがとうございます!
今回もだめだめヒーローでした♫
偏ったスパダリ、書きがちです✨笑
ましゅろう先生の感想に毎回パワー貰えました💪ありがとうございました!