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7日目
疑似産卵
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鐘久の意見はむしろより鐘久にとって良い形で実施された。
直接のお捻りではないにしても、道具を買ってもらうことで客の貢献度を誇示できる。またその玉を契約する書類は、表向きはこの商品の今後のための、実際には夕が下船後にそれなりにやっていくための学費や保険のでどころを確保するものだった。
汚い、と思わなくもないが、確かにそれなら確実な金額を、鐘久の意思で始めたショーによって稼いだと言えるだろう。
その分いくらかハードなプレイな気もするが、今の鐘久にはそれもこなせるだけの慣れと、開花させられた興奮がある。
くぷくぷと出入り口になるアナルを潤滑剤で濡らしながら、荒い男が鐘久に聞こえる程度に小さく囁く。
「へっ、杞憂だったなあんちゃん。用意した卵、ぜぇんぶ飲み込む気でいろよ?」
「ンハ、ぁ……マジか……ァ♡あぁっ♡」
答えようとするも、にゅるりと指が引き抜かれる感覚に意識が持っていかれる。
「さて、そろそろ小さい卵から孕ませましょうか」
丁寧な男が鐘久の目の前で卵を振る。
小さいといったものの、振られたそれは鶏卵とそれほど変わらない大きさがある。連日男の尾根で拡張された穴ならこれくらいは余裕ですよね、とさも当たり前かのように言われたようだった。
鐘久は小さく頷いた。実際、男が二本指で広げてきた時の方が最大としては大きいと感じる。まずは一つ、ゆっくり押し込まれるところをよく見せながら入れていく。
「あ、ハァ……んぅ」
異物の侵入を感知し今にも外へ出したいといきみそうになるのをグッと堪える。卵と卵を連結するゴム紐だけが鐘久のお尻から見えている状態が地味に卑猥だ。
2つ、3つと入れていく卵は、ミリ単位でじんわりと大きくなってきている。5つほど入れたところでひとまず区切られた。
「ハー……っ♡、ハァァ…………♡」
息の浅い呼吸がゴロゴロとした異物の場所をしっかりと伝えてくる。気持ちいいかと言われれば微妙で、鐘久は物欲しそうに丁寧な男の方を見た。
「お客様の愛を無碍にしちゃダメですよ。紐を引っ張ってサポートしますが、ちゃあんと鐘久様がいきんで産卵してくださいね」
「ぁう……はぁい……♡」
男に嗜められ、自分が客との愛の形を産むまでが客の期待している見世物なんだ、と認識し直すと、途端に腰がゾクゾクと震え始める。
うむ……産みたい。卵産むの、きっときもちい。
(生粋の才ですね、この子)
感心する丁寧な男に紐でくいくいとせかされ、やまない興奮の中で静かに息を吸った。
ふぅ、と慎重にいきむと、それに合わせて白いものが見え隠れする。色素が沈んで濃くなった穴の周りと、卵の白が良いコントラストになって、どれだけ穴を拡げているかがわかりやすい。
「~~っ!んぅうぅっ♡」
四肢をバーで固定されているのが上手くいきみやすくしていた。ぽんっと勢いよく現れた卵は、次の卵と繋がっている紐によって鐘久のアナルから垂れ下がり、ゴムなのをいいことにぷらんぷらんとバンジーしている。非常に卑猥で非現実的な現象は、背徳感となって鐘久も客も支配していく。
「ハァ……ん、へ……すごぉ……」
思っていたよりもその産卵は派手だった。2つ目以降も同じようにいきむと、最初に産んだ卵よりひとまわり小さいせいで気持ちいいようにぽんぽんと飛んでいく。
「ハア、ハァ、はへぇ♡もっと♡」
しっかり5つ飛ばした鐘久はこれに面白く感じたのか、詰めていた息を吐くと同時に腰を揺らした。刺激を逃したい四肢が動くと、バーに阻まれてかちゃかちゃと金具が鳴る。
丁寧な男がにっこりと笑顔を作った。
「お気に召したようなのでどんどん行きましょうか!」
男が促し、歓声と共にショーが進行する。
その会場を、遠く離れたところから夕が見ていた。
最初は何かの間違いかと思ったが、いつものショーケースの外側で、商品と調教師が、ともすれば客に襲われかねない距離でショーをしていた。賑わう客で壁になってしまい見ることは叶わないが、丁寧な男の司会進行でどんなことをしているのかは察しがついた。
プログラムには書かれていない。昨夜から予定が変わり、自分は最後の商品の世話をすることなく下船のための準備を指示されていた。
「これのためか……」
変わらぬご支援を、というのは実は案外よくある手口で、今回がそう特殊なものではない。船から降りれば寄付金やクラウドファンディングなどの名目で、記憶に乏しい契約をちまっとしたことになっている。覚えてはいないものの、見た目は「いいこと」に使っている金なので財政難に陥らない以上気にされないことが多かった。
察しのいい夕はこれが自分のためにマムが用意しているものだとわかった。ただそれに商品が付き合わされているのが申し訳なく感じる。
今回の商品は非現実なほど他人本位だ。夕の為にやれと言われて快く引き受けていてもおかしくない。
昨夜の鐘久がいった「ちゃんと変態なんだ」という言葉が思い出される。
そんな可愛い言い方で無理してないかと妙に不安になったが、実際ショーをやっている最中の鐘久はしっかり変態をやっているみたいだった。
できればもっとちゃんと、これで「うわ、きも」と言い放って嫌えたらオレも清々するんだけどな。
こればかりは見慣れて日常になりすぎた自分の環境を恨むほかない。鐘久の場合、正常な判断ができる理性で悩む心がある分、罪悪感や背徳感でその異常さがより際立つんだろうなと感じる。
荷物はとうに運べる状態にしてある。
「……船を降りても見れるかな、あれ」
邪魔しない程度に、その可愛らしい「変態ぶり」を見守ってみようと思った。
直接のお捻りではないにしても、道具を買ってもらうことで客の貢献度を誇示できる。またその玉を契約する書類は、表向きはこの商品の今後のための、実際には夕が下船後にそれなりにやっていくための学費や保険のでどころを確保するものだった。
汚い、と思わなくもないが、確かにそれなら確実な金額を、鐘久の意思で始めたショーによって稼いだと言えるだろう。
その分いくらかハードなプレイな気もするが、今の鐘久にはそれもこなせるだけの慣れと、開花させられた興奮がある。
くぷくぷと出入り口になるアナルを潤滑剤で濡らしながら、荒い男が鐘久に聞こえる程度に小さく囁く。
「へっ、杞憂だったなあんちゃん。用意した卵、ぜぇんぶ飲み込む気でいろよ?」
「ンハ、ぁ……マジか……ァ♡あぁっ♡」
答えようとするも、にゅるりと指が引き抜かれる感覚に意識が持っていかれる。
「さて、そろそろ小さい卵から孕ませましょうか」
丁寧な男が鐘久の目の前で卵を振る。
小さいといったものの、振られたそれは鶏卵とそれほど変わらない大きさがある。連日男の尾根で拡張された穴ならこれくらいは余裕ですよね、とさも当たり前かのように言われたようだった。
鐘久は小さく頷いた。実際、男が二本指で広げてきた時の方が最大としては大きいと感じる。まずは一つ、ゆっくり押し込まれるところをよく見せながら入れていく。
「あ、ハァ……んぅ」
異物の侵入を感知し今にも外へ出したいといきみそうになるのをグッと堪える。卵と卵を連結するゴム紐だけが鐘久のお尻から見えている状態が地味に卑猥だ。
2つ、3つと入れていく卵は、ミリ単位でじんわりと大きくなってきている。5つほど入れたところでひとまず区切られた。
「ハー……っ♡、ハァァ…………♡」
息の浅い呼吸がゴロゴロとした異物の場所をしっかりと伝えてくる。気持ちいいかと言われれば微妙で、鐘久は物欲しそうに丁寧な男の方を見た。
「お客様の愛を無碍にしちゃダメですよ。紐を引っ張ってサポートしますが、ちゃあんと鐘久様がいきんで産卵してくださいね」
「ぁう……はぁい……♡」
男に嗜められ、自分が客との愛の形を産むまでが客の期待している見世物なんだ、と認識し直すと、途端に腰がゾクゾクと震え始める。
うむ……産みたい。卵産むの、きっときもちい。
(生粋の才ですね、この子)
感心する丁寧な男に紐でくいくいとせかされ、やまない興奮の中で静かに息を吸った。
ふぅ、と慎重にいきむと、それに合わせて白いものが見え隠れする。色素が沈んで濃くなった穴の周りと、卵の白が良いコントラストになって、どれだけ穴を拡げているかがわかりやすい。
「~~っ!んぅうぅっ♡」
四肢をバーで固定されているのが上手くいきみやすくしていた。ぽんっと勢いよく現れた卵は、次の卵と繋がっている紐によって鐘久のアナルから垂れ下がり、ゴムなのをいいことにぷらんぷらんとバンジーしている。非常に卑猥で非現実的な現象は、背徳感となって鐘久も客も支配していく。
「ハァ……ん、へ……すごぉ……」
思っていたよりもその産卵は派手だった。2つ目以降も同じようにいきむと、最初に産んだ卵よりひとまわり小さいせいで気持ちいいようにぽんぽんと飛んでいく。
「ハア、ハァ、はへぇ♡もっと♡」
しっかり5つ飛ばした鐘久はこれに面白く感じたのか、詰めていた息を吐くと同時に腰を揺らした。刺激を逃したい四肢が動くと、バーに阻まれてかちゃかちゃと金具が鳴る。
丁寧な男がにっこりと笑顔を作った。
「お気に召したようなのでどんどん行きましょうか!」
男が促し、歓声と共にショーが進行する。
その会場を、遠く離れたところから夕が見ていた。
最初は何かの間違いかと思ったが、いつものショーケースの外側で、商品と調教師が、ともすれば客に襲われかねない距離でショーをしていた。賑わう客で壁になってしまい見ることは叶わないが、丁寧な男の司会進行でどんなことをしているのかは察しがついた。
プログラムには書かれていない。昨夜から予定が変わり、自分は最後の商品の世話をすることなく下船のための準備を指示されていた。
「これのためか……」
変わらぬご支援を、というのは実は案外よくある手口で、今回がそう特殊なものではない。船から降りれば寄付金やクラウドファンディングなどの名目で、記憶に乏しい契約をちまっとしたことになっている。覚えてはいないものの、見た目は「いいこと」に使っている金なので財政難に陥らない以上気にされないことが多かった。
察しのいい夕はこれが自分のためにマムが用意しているものだとわかった。ただそれに商品が付き合わされているのが申し訳なく感じる。
今回の商品は非現実なほど他人本位だ。夕の為にやれと言われて快く引き受けていてもおかしくない。
昨夜の鐘久がいった「ちゃんと変態なんだ」という言葉が思い出される。
そんな可愛い言い方で無理してないかと妙に不安になったが、実際ショーをやっている最中の鐘久はしっかり変態をやっているみたいだった。
できればもっとちゃんと、これで「うわ、きも」と言い放って嫌えたらオレも清々するんだけどな。
こればかりは見慣れて日常になりすぎた自分の環境を恨むほかない。鐘久の場合、正常な判断ができる理性で悩む心がある分、罪悪感や背徳感でその異常さがより際立つんだろうなと感じる。
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