18 / 37
君への想い②
しおりを挟む
彼女は少し戸惑った感じだったけれど、俺が顔を見られたくないのだと気付いたのか、それ以上前髪に触れようとはしなかった。
そういう気遣いが瞬時に出来るところ、やっぱり素敵だなって思う。
それに俺が見られたくないと思っているであろう事に気付いた上で、その理由を追求したりしないところ、ホント優しいし好きだ。
どうするのが正解か分からず、途方に暮れる俺。
すると今度は彼女の方から、唇にキスをしてくれた。
だから反射的に俺は彼女の背中に腕を回し、強く抱き寄せた。
そして彼女からのキスが、嬉しかった反面。
......嘘は吐いていないけれど、騙しているような気がしてなんとなく居心地が悪かった。
「それから、咲良さん。
正太郎の言ってたように俺、本当にこういった経験が全く無くて。
......なので上手く出来なかったら、ごめんなさい」
ここまで来て、また別の不安が頭をもたげた。
いつも奏には心配性過ぎるとからかわれるが、こういう性分なのだから仕方がない。
......石橋はちゃんと、しっかり叩いて確認してから渡りたい。
すると咲良さんは俺の言葉に、またしてもプッと吹き出した。
「誰だって、最初は初めてだから。
逆に、聞きたいんだけど。
......その相手、ホントに私なんかで大丈夫?」
私なんかで、だって?
咲良さんじゃなければ、俺は絶対にこんな風に、女性を家に招いたりなんてしていない。
......俺がどれ程あなたに恋い焦がれ、顔も知らない恋人に嫉妬していたかも知らないで。
そういう気遣いが瞬時に出来るところ、やっぱり素敵だなって思う。
それに俺が見られたくないと思っているであろう事に気付いた上で、その理由を追求したりしないところ、ホント優しいし好きだ。
どうするのが正解か分からず、途方に暮れる俺。
すると今度は彼女の方から、唇にキスをしてくれた。
だから反射的に俺は彼女の背中に腕を回し、強く抱き寄せた。
そして彼女からのキスが、嬉しかった反面。
......嘘は吐いていないけれど、騙しているような気がしてなんとなく居心地が悪かった。
「それから、咲良さん。
正太郎の言ってたように俺、本当にこういった経験が全く無くて。
......なので上手く出来なかったら、ごめんなさい」
ここまで来て、また別の不安が頭をもたげた。
いつも奏には心配性過ぎるとからかわれるが、こういう性分なのだから仕方がない。
......石橋はちゃんと、しっかり叩いて確認してから渡りたい。
すると咲良さんは俺の言葉に、またしてもプッと吹き出した。
「誰だって、最初は初めてだから。
逆に、聞きたいんだけど。
......その相手、ホントに私なんかで大丈夫?」
私なんかで、だって?
咲良さんじゃなければ、俺は絶対にこんな風に、女性を家に招いたりなんてしていない。
......俺がどれ程あなたに恋い焦がれ、顔も知らない恋人に嫉妬していたかも知らないで。
0
あなたにおすすめの小説
数年振りに再会した幼馴染のお兄ちゃんが、お兄ちゃんじゃなくなった日
プリオネ
恋愛
田舎町から上京したこの春、5歳年上の近所の幼馴染「さわ兄」と再会した新社会人の伊織。同じく昔一緒に遊んだ友達の家に遊びに行くため東京から千葉へ2人で移動する事になるが、その道中で今まで意識した事の無かったさわ兄の言動に初めて違和感を覚える。そしてその夜、ハプニングが起きて………。
春にぴったりの、さらっと読める短編ラブストーリー。※Rシーンは無いに等しいです※スマホがまだない時代設定です。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
放課後の保健室
一条凛子
恋愛
はじめまして。
数ある中から、この保健室を見つけてくださって、本当にありがとうございます。
わたくし、ここの主(あるじ)であり、夜間専門のカウンセラー、**一条 凛子(いちじょう りんこ)**と申します。
ここは、昼間の喧騒から逃れてきた、頑張り屋の大人たちのためだけの秘密の聖域(サンクチュアリ)。
あなたが、ようやく重たい鎧を脱いで、ありのままの姿で羽を休めることができる——夜だけ開く、特別な保健室です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる