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1年ぶりに村に戻ると…。
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そうして、僕の一応両親が目の前に来て命乞いをしていた。
僕の親であることを主張して助けを求めてるようだ。
「か、神様、俺達はその子の親です、泣く泣く神様の元に生贄として送り出したのに、この仕打ちはあんまりだ!」
「そうです、私はあの子を腹を痛めて産んだというのになんでこんなことを!?」
「へぇ、嘘ばっかじゃん、この子さ別に詳しく俺には言わなかったけど、わかるよ、親のくせに名前も与えずに育てたってことは知ってるし、化け物扱いし続けたんだろ?」
「それにはわけが!」
「どんなわけよ」
「生まれた時からこの子は悪魔の子だと村で言われて、その時から村長と他の村人からこの子は神様に生贄として捧げると決められていたのです」
「ふーん、それで?」
「そんな子に名前をつけられない、10歳になったら生贄として神様の元に送り出すのに愛情をもつなんて許されない、村のみんながこの子を悪魔だと、化け物だと言うから俺達夫婦もそう扱うようにしたんです」
「そ、そうです!私達は本当はこの子が可愛かった、それなのに化け物扱いをしなければいけなかった、愛する訳にはいかなかった…」
そう言って目の前で泣き崩れる両親に本当に?と期待が頭をもたげるけど、神様が呆れたようにため息を吐き出した。
「はっ、嘘だな、本当にこの子が可愛かったんなら、ほかの村人と違ってこの子を化け物だと1ミリも思ってなかったなら、この村を捨てるだろ?自分の可愛い我が子を化け物扱いして生贄に捧げようとするクソみたいな村になんの未練があるんだよ」
嗚呼、そうだ、そうなのだ、この人らは僕を少しでも可愛いと思ってくれていたんだとしても、この村は閉鎖的だから外に出るのが怖いのはわかる。
わかるけど、本当に僕が心の底から可愛いなら出れたはずだ、出なかったってことは結局自分達のが可愛いからだ。
未知の世界に飛び出すより、僕を生贄に捧げるほうを選んだということだ、何を期待してるんだろ、馬鹿だな本当に。
落ち込んでると慰めるように神様に頭にキスをされて、恥ずかしくて頬に熱が集まる。
「嘘つきのお前らはどう殺してやろうか?ただ、爆発するだけじゃつまらないよな、この子をもっとも深く傷つけたのはお前らだろうし」
「ひっ、ゆ、許してください!」
「助けて、ねぇ、坊や、アンタから神様になんとか言ってよ」
命乞いをするためなら僕にも媚びるんだ、なんとも醜い、心が冷えきっていくようだった。
少しだけでも親に期待した僕が馬鹿だった、もうこんな所にはいたくなくて、僕は神様のほうに視線を向けた。
「早くこんなところ出ていきたい」
「そっか、なら、爆発でいいか」
そう言った神様が僕の両親を爆発させて一瞬で終わってしまった、僕を苦しめた村人はこの日、神様によって皆殺しにされた。
こうして、神様は堕ちて邪神になったようだ、人間に災いをもたらす神様は神様ではないから。
それでも、いいんだそうだ、僕さえいれば神様は信仰心間に合ってるんだとか。
それに気づいたから、この村は用済みってことで滅ぼしたらしい。
僕の親であることを主張して助けを求めてるようだ。
「か、神様、俺達はその子の親です、泣く泣く神様の元に生贄として送り出したのに、この仕打ちはあんまりだ!」
「そうです、私はあの子を腹を痛めて産んだというのになんでこんなことを!?」
「へぇ、嘘ばっかじゃん、この子さ別に詳しく俺には言わなかったけど、わかるよ、親のくせに名前も与えずに育てたってことは知ってるし、化け物扱いし続けたんだろ?」
「それにはわけが!」
「どんなわけよ」
「生まれた時からこの子は悪魔の子だと村で言われて、その時から村長と他の村人からこの子は神様に生贄として捧げると決められていたのです」
「ふーん、それで?」
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「そ、そうです!私達は本当はこの子が可愛かった、それなのに化け物扱いをしなければいけなかった、愛する訳にはいかなかった…」
そう言って目の前で泣き崩れる両親に本当に?と期待が頭をもたげるけど、神様が呆れたようにため息を吐き出した。
「はっ、嘘だな、本当にこの子が可愛かったんなら、ほかの村人と違ってこの子を化け物だと1ミリも思ってなかったなら、この村を捨てるだろ?自分の可愛い我が子を化け物扱いして生贄に捧げようとするクソみたいな村になんの未練があるんだよ」
嗚呼、そうだ、そうなのだ、この人らは僕を少しでも可愛いと思ってくれていたんだとしても、この村は閉鎖的だから外に出るのが怖いのはわかる。
わかるけど、本当に僕が心の底から可愛いなら出れたはずだ、出なかったってことは結局自分達のが可愛いからだ。
未知の世界に飛び出すより、僕を生贄に捧げるほうを選んだということだ、何を期待してるんだろ、馬鹿だな本当に。
落ち込んでると慰めるように神様に頭にキスをされて、恥ずかしくて頬に熱が集まる。
「嘘つきのお前らはどう殺してやろうか?ただ、爆発するだけじゃつまらないよな、この子をもっとも深く傷つけたのはお前らだろうし」
「ひっ、ゆ、許してください!」
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命乞いをするためなら僕にも媚びるんだ、なんとも醜い、心が冷えきっていくようだった。
少しだけでも親に期待した僕が馬鹿だった、もうこんな所にはいたくなくて、僕は神様のほうに視線を向けた。
「早くこんなところ出ていきたい」
「そっか、なら、爆発でいいか」
そう言った神様が僕の両親を爆発させて一瞬で終わってしまった、僕を苦しめた村人はこの日、神様によって皆殺しにされた。
こうして、神様は堕ちて邪神になったようだ、人間に災いをもたらす神様は神様ではないから。
それでも、いいんだそうだ、僕さえいれば神様は信仰心間に合ってるんだとか。
それに気づいたから、この村は用済みってことで滅ぼしたらしい。
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