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深夜の訪問者②
しおりを挟むなんて返すのが正解かわからなくて、困惑してると「麻美を困らせたかったわけじゃないんだ、すまないね」と微笑んでくれる。
葉山さんは私に優しい、甘いくらいに優しい。
この人の愛を疑うなんてありえないのに、なんで私は過去の人達に嫉妬してるんだろう?
どうして、嫉妬してしまうんだろう。
自分が不甲斐ない、勝手に落ち込んで嫉妬して反省して、なにをしていたのか。
葉山さんに無理させて、情けなくて、一筋の涙がぽろりと頬を伝う。
「ああ、泣かないで、どうしたんだい? 言ってごらん」
「ひっ、くっ……私、はやま、さんに迷惑ばかり……勝手に嫉妬して、つらくて、ふっ、うぅ……」
なんだそんなことで悩んでるのかと葉山さんは安心したような表情で私を見ていた。
私を責めることをしないで、ただ、穏やかな表情で私を抱きしめてくれる。
葉山さんの愛に応えたい、心の底からそう思った。
葉山さんの腕を掴んで、じっと見つめる。
「ん?」
「あ、あの……、私、え~っと……、は、葉山さんの優しさに応えたくて……」
「ふっ、無理しなくていい、麻美は麻美のままでいいんだよ」
優しく微笑む葉山さんに、違うのとゆっくりと頭を振った。
だって、私本当は葉山さんの動画を送られてきた日に……えっちな下着をきた写真を送る予定だったと白状すれば、葉山さんがピタリと固まる。
動揺してる葉山さんが珍しくて、なんだか、笑いが込み上げてきてクスクス笑う。
「ふふ、葉山さんもそんな表情するんですね?」
「それは……、本当にアレを着てくれたのかい?」
「ええ、でも、なんだか恥ずかしくなったのと、葉山さんこういうの慣れてるのかなってモヤモヤしちゃって、送るのやめたんです、ごめんなさい」
あの時の気持ちを正直に言ってしまえば、葉山さんから驚きの事実を告げられた。
「えっちな下着をきてほしいと思ったのは、麻美だけだし、あんな動画を送ったのも麻美が初めてだよ」
「え!?」
「動画や写真は形に残るだろう? そんなものを送ったら、色々と……ね? 困るだろう」
葉山さんは濁してるけど、その言葉の意味になんとなく察してしまった。
離れる時に相手からリベンジポルノされる可能性があると言いたいのかもしれない。
なにも女性だけが被害になるとはかぎらない、別れが納得いかない女性がそういうことをする可能性だってゼロではないはず。
葉山さんはモテるからよけいに……。
それで、納得してしまった。
そんなリスクを負ってまで動画や写真でのエッチなものを送るなんてするはずがないと。
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