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プロローグ
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私、橘 玲奈15歳。
特に秀でているところもない、普通の女子高校生。
黒髪は天然ウェーブと言えば聞こえがいい、寝癖と言えばそこまでの肩下まであり、黒目は眼鏡に邪魔されてあまり見えない。
制服も無難に着こなし、クラスでは一番目立たないのではないだろうか。
そう。私は見目も麗しくない、どこにでもいる一般人なのだ。
「橘さん、まだいたの?もう帰らないと日が暮れるわ」
昨日購入した小説を読みふけっていると、教室に入ってきた委員長・渡瀬 緋色が私に話しかけてきた。
才色兼備な渡瀬さんは、誰にでも好かれる、正しくヒロインと呼ぶに相応しい人で。漆黒の黒髪は長くツヤツヤで、爪の先まで整えていて美しい。
私が『隠』ならば、彼女は『陽』だ。
「…もう帰ろうと思ってた」
立ち上がり学校用の指定カバンに小説を入れる。
肩に掛け委員長の横を通り過ぎようとした、その時。
「…れ、」
「えっ?」
伸ばされた手が肩に触れた直後、足元に円陣が浮かびガクッと身体が沈んだ。
永遠な様な刹那の様な。不思議な感覚の中、身体が地に着いた事を確認した。
「な…に」
「おお!召喚は成功したようじゃな!…して、どちらが勇者かな?」
しわがれた声に顔を上げると、目に入ったのは私を庇う様に抱きしめる委員長。
周りにはローブを着た人と甲冑を着た人が数名。
きらびやかな服を着込み王冠を頭に乗せている老人。その人の左右には筋骨隆々とした人とローブを着た人が私達を見ている。
「召喚?勇者?どういう事でしょうか?」
「どちらも女性の方ですねぇ。でも…一人は黒髪黒目ですねぇ?」
委員長の言葉はスルーされ、ローブの男が私を侮蔑した瞳で見た。
本当だ。確かに私は黒髪のままなのに、委員長の髪は金色で、瞳の色も赤に変わっている。
それに、眼鏡がいつの間にかなくなっているのに、視力が良くなっている。
「確認するまでもないが、一応確認してもらうか。嬢ちゃんたち、ステータスオープンと口にしてみな」
筋骨隆々男が頭を掻きながら私達を指差した。
「…ステータスオープン」
委員長が口にすると、私には見えないウィンドウが宙に開いたらしく、宙を指差して開いた口が塞がらないという感じだ。
私も口に出してみる。
青白いウィンドウが目の前に開き、名前、HP、MP、ATK、DEFなど色々な文字と数字が羅列していた。
職業:魔法使い(???)(火)
スキル:なし(???)
加護:なし(???)
と明らかに伏せ字が多く私の頭上にも?が並ぶ。
「職業はどうなっている?」
「…勇者…と」
委員長の所には勇者と書かれているらしい。
口にした途端、周りは歓喜に満ちた。
「では(聖)とついているのじゃな?」
「…はい、そうです」
地響きの如く建物が揺れる。
「して、そちらは?」
不意に私に話を振られ、皆の声が小さくなっていく。
「…魔法使い…」
「魔法使いぃ?!属性魔法は?」
「(火)…です」
明らかに私に向けられる顔が険しくなっていく。
「では称号は?」
「…召喚に巻き込まれし者(???)」
しんと静まり返った中、ゆっくりと立ち上がる様に促され、委員長と共に立ち上がると、私だけが突き飛ばされた。
「きゃあっ!」
「ちょっと!何するんですか!」
「その者に用はない。即刻ここから立ちされ!」
筋骨隆々な人に無理矢理連れて行かれた委員長は、私に手を伸ばしながら一生懸命叫んでいた。
「玲奈!玲奈ぁ!!」
と。
特に秀でているところもない、普通の女子高校生。
黒髪は天然ウェーブと言えば聞こえがいい、寝癖と言えばそこまでの肩下まであり、黒目は眼鏡に邪魔されてあまり見えない。
制服も無難に着こなし、クラスでは一番目立たないのではないだろうか。
そう。私は見目も麗しくない、どこにでもいる一般人なのだ。
「橘さん、まだいたの?もう帰らないと日が暮れるわ」
昨日購入した小説を読みふけっていると、教室に入ってきた委員長・渡瀬 緋色が私に話しかけてきた。
才色兼備な渡瀬さんは、誰にでも好かれる、正しくヒロインと呼ぶに相応しい人で。漆黒の黒髪は長くツヤツヤで、爪の先まで整えていて美しい。
私が『隠』ならば、彼女は『陽』だ。
「…もう帰ろうと思ってた」
立ち上がり学校用の指定カバンに小説を入れる。
肩に掛け委員長の横を通り過ぎようとした、その時。
「…れ、」
「えっ?」
伸ばされた手が肩に触れた直後、足元に円陣が浮かびガクッと身体が沈んだ。
永遠な様な刹那の様な。不思議な感覚の中、身体が地に着いた事を確認した。
「な…に」
「おお!召喚は成功したようじゃな!…して、どちらが勇者かな?」
しわがれた声に顔を上げると、目に入ったのは私を庇う様に抱きしめる委員長。
周りにはローブを着た人と甲冑を着た人が数名。
きらびやかな服を着込み王冠を頭に乗せている老人。その人の左右には筋骨隆々とした人とローブを着た人が私達を見ている。
「召喚?勇者?どういう事でしょうか?」
「どちらも女性の方ですねぇ。でも…一人は黒髪黒目ですねぇ?」
委員長の言葉はスルーされ、ローブの男が私を侮蔑した瞳で見た。
本当だ。確かに私は黒髪のままなのに、委員長の髪は金色で、瞳の色も赤に変わっている。
それに、眼鏡がいつの間にかなくなっているのに、視力が良くなっている。
「確認するまでもないが、一応確認してもらうか。嬢ちゃんたち、ステータスオープンと口にしてみな」
筋骨隆々男が頭を掻きながら私達を指差した。
「…ステータスオープン」
委員長が口にすると、私には見えないウィンドウが宙に開いたらしく、宙を指差して開いた口が塞がらないという感じだ。
私も口に出してみる。
青白いウィンドウが目の前に開き、名前、HP、MP、ATK、DEFなど色々な文字と数字が羅列していた。
職業:魔法使い(???)(火)
スキル:なし(???)
加護:なし(???)
と明らかに伏せ字が多く私の頭上にも?が並ぶ。
「職業はどうなっている?」
「…勇者…と」
委員長の所には勇者と書かれているらしい。
口にした途端、周りは歓喜に満ちた。
「では(聖)とついているのじゃな?」
「…はい、そうです」
地響きの如く建物が揺れる。
「して、そちらは?」
不意に私に話を振られ、皆の声が小さくなっていく。
「…魔法使い…」
「魔法使いぃ?!属性魔法は?」
「(火)…です」
明らかに私に向けられる顔が険しくなっていく。
「では称号は?」
「…召喚に巻き込まれし者(???)」
しんと静まり返った中、ゆっくりと立ち上がる様に促され、委員長と共に立ち上がると、私だけが突き飛ばされた。
「きゃあっ!」
「ちょっと!何するんですか!」
「その者に用はない。即刻ここから立ちされ!」
筋骨隆々な人に無理矢理連れて行かれた委員長は、私に手を伸ばしながら一生懸命叫んでいた。
「玲奈!玲奈ぁ!!」
と。
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