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23久々の帰還
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ロウも一緒に私達はアンブシュアへと戻ってきた。
アンブシュアの入り口、門を頭の中に思い描きながら、一瞬で到着する。
急に現れた私達を門番の人たちは驚いていたけど、顔を見て納得してくれた。
「レーナさん!カサトさん!おかえりなさい!」
屈託のない笑顔が眩しい。
ただいまと返し、私達は足早にオルテュース商会へと向かった。
その途中途中で街行く人たちが、色とりどりのマスクとゴーグルをしていたから、商品化が出来たのだと悟った。
ロウをオルテュース商会の馬小屋で預かって貰い、商会の中に入ると、
「レーナ様!カサト様ぁ!おかえりなさいませ!お待ちしておりましたぁ!!」
私達を見止めるなり、1階の責任者、オルトが半泣きで駆け寄ってきた。
「レーナ様ぁ!在庫がもうないのですぅ!エマ様をお呼びしてきますので、先に商品を出してきて頂けないでしょうかぁ!!」
オジサマの半泣き。破壊力が半端ない。
引きつる顔をなんとか抑え。
「わかりました!すぐに出してきます!!」
カサトと共に従業員以外立入禁止の扉に入る。並んだ廊下の手前の部屋に私だけが入ると、在庫は一箱切っていて。樽なんて中身ゼロだった。
カサトには廊下で見張りをしてもらい、私はすぐに創り出した。
部屋いっぱいに創る事が出来た時、外からエマの声が聞こえた。
「レーナお姉さまぁ!どこに行ってらっしゃいましたのぉ!ギリギリでしたわよぉ!」
扉を開けるとエマが抱きついてきた。
エマも半泣きだ。少し背が伸びて髪も伸びて、それを一つくくりにしている。
「ごめん、エマ…早く世界を元に戻したくて…」
って言ってもわからないだろう。現に首を傾げられたから。
決して忘れていたわけではない。断じて。
「とりあえず!マルセルお兄さまに早く会いに行ってくださいませ!お兄さま、レーナお姉さまを待っている間、あまりご飯を食べませんのよ!」
商品化は結構早く出来ていて。
ブルードラゴンももうこの地にいないし、私を待つ間ずっと働き詰めでご飯が喉を通らないとか。
マルセルはオルテュース商会が建っている横の通路を挟んだ場所に2号店をオープンした、そこにいるらしい。
エマも一緒についてきてもらい、2号店の1階の責任者であるアルトに私達を紹介してくれた。
「レーナ様!お噂はかねがね…!お待ちしておりました!マルセル様の執務室へご案内致します!」
あとは夫婦間の問題だからとエマはお店に戻ってしまった。夫婦って、言われても。
案内された部屋の扉をノックし、中に入る。
ソファとローテーブルの奥にある豪華な机の上で書類に目を通していたマルセルは、私を見止めるなり立ち上がった。
アルトは出て行き、やつれたマルセルの頬はコケていて。ヨロヨロと私の前に来て両膝をつく。
「女神様…?生きていてくださったのですね…!」
髪に涙が張り付いて、私に両手を組んで祈りを捧げる。
えぇ!?どうしたらいいの?!
私の後ろにいたカサトは、ソファに座り出して俺は知らん!みたいにそっぽを向いた。
見てない間に慰めろって、どうにかしろって言っているのね。
「マルセル…ごめん…帰ってくるのが遅くなって」
「レーナ様…!謝らないでください…!勝手に待っていたのは僕ですから…!」
「ううん…こんなにやつれて…」
頬に手を伸ばす。目を閉じてすり寄ってきたその仕草に、母性本能がくすぐられた。
「…マルセル…」
少し屈んで唇に口付ける。カサカサの唇を潤す様に舌で舐めてあげた。
「ぁ…レーナ…様…」
おずおずと背中に手が回り、お返しに首に手を回すとキャパオーバーしたのかずるっとその場に倒れた。
「きゃあ!ちょっと大丈夫?!」
「…ぼく…もう死んでもいい…」
「…なんやそれ、そんなんじゃいつまで経っても夫なんか務まらんで」
ソファから立ち上がったカサトはマルセルを抱き上げ、ソファに座らせた。
明らかに茹で蛸なマルセルに、何をしたか見当はつく。
「レーナ、あれ食わせたれや」
「あ、そーだね」
浮気を見られたみたいに動揺してしまった。
マジックバッグから作り置きしていた味噌汁が入った鍋と、おにぎりを取り出す。もちろん熱々だ。
「お味噌汁からどうぞ」
お椀によそってあげ、マルセルに手渡す。
この世界の人たちはフォークとかスプーンでご飯を食べるから、スプーンを渡す。
「…不思議な…香り…」
恐る恐る一口食べると、タガが外れた様にマルセルの口の中に収まっていく。
「何これ…美味しい!!」
「そやろ。レーナの故郷の味や。一緒になったら毎日食えるんやで。ほら、これも食べてみ」
おにぎりをマルセルに手渡すカサトは、もう認めたんだろう。
マルセルを夫にする事を。
「何これ、もちもちしてるのかホクホクしてるのかわからない食感…!塩もいい感じに効いてて美味しいぃ!」
「そやろ!……俺も食いたい」
「…はいはい」
バッグからお椀とおにぎりを取り出す。
ペロリと平らげた二人は満足そうに、お互いを見て笑っている。
「こんなになるまでレーナの事待ってた奴を俺は認めへんわけにはいかん。マルセル、お前を第四夫にする!」
「はい!有難き幸せです!」
二人で何を盛り上がっているのか。
私の気持ちは無視なのか。と思いつつも、自分からキスしてあげたいと思ったのは2回目だしな。
認めざるを得ないか。
「レーナ様、カサト様、家も完成しています。ご覧になりますか?」
元気を取り戻したマルセルが、案内すると言ってくれる。仕事中にいいのかなと思ったけれど、アルトが任せてください!とイイ笑顔で送り出してくれたので任せる事にした。
馬車で近くまで行き、フラフラ歩くマルセルをカサトが支えてあげながら少し行くと、木々の中に立派な2階建ての洋館風のお屋敷が立っていた。
外観は白く、屋根の部分は焦げ茶色。窓がいくつもある立派なお家だ。
「すごーい!」
「こりゃまたデカイ家造ったなぁ…お金足りたんか?」
「えぇ、全然足りています。余ってるくらいですよ」
鍵を受け取り玄関を開ける。ふと家の奥にある平屋の一軒家に目が止まった。
こちらも外観は白く、屋根は茶色の洋風だ。
「…あっちは誰の家?」
「あぁ、レーナ様のご友人のヒイロ様です。近くに住みたいからと、自身のお金を出されまして。…全てが終わったら国王からアンブシュアの永住権を貰うと言ってました」
緋色とご近所さんになるんだ!
それも楽しいかもね。
玄関を開け、中に入ると新しい物の匂いが充満している。
少し埃がかぶっていて、マルセルはここに住まなかったのかな?
「…こんな広いお屋敷に、一人で何て恐れ多くて。それに住むのはレーナ様が一緒でないと…」
私だってここで一人でって考えたら無理かも。
クリーンで中を綺麗にし、靴を玄関で脱ぐ。
ここで脱ぐ習慣のないカサトとマルセルは驚いていたけど、私がそうしたからか脱いでいた。
1階は手前にリビングとキッチン。リビングには10人くらいがゆったりと座れるソファが置いてあり、本棚には少し本が入っていた。
キッチンにも10人分の椅子が並んだテーブルがありとても広い。
奥には螺旋階段とトイレが2つ、そして大浴場があった。癒し処と同じ様にシャワーを完備していて、タイル貼りの湯船もとても広い。
2階に上がると長い廊下に扉がいくつかあり、殆どの部屋の構造はベッド・クローゼット・机・椅子・本棚と同じだったけど、一番奥の広い部屋には物凄く大きいベッドがあって、ドレッサーもある所を見ると、まさか。
「ここがレーナ様のお部屋です。クローゼットも広いですよ」
自慢気に言ってくる。どうしてこんなにベッドが大きいのか。
「レーナ様が、僕たちの元へ来るなんて申し訳なくて。誰かがレーナ様の部屋を訪れるという形にしました!ベッドは誰が乗っても壊れない様に工夫されており、スプリングも最高品質の物なので腰を痛めません!それに子供が出来ても川の字で寝られるように…!」
「あー!わかった!もういいから!」
マルセルは商売人だから、商品説明になったら止まらない。ベッドの話なんてしなくてもいいのよ!
絨毯もふかふかで足が埋まっていく。
地べたでも寝られるかも?
ローテーブルと二人掛けのソファがあり、本棚と机と椅子もある。
こんな広い部屋を、一人で寝る日は来ないんだろうな。
「他の部屋は夫たちの部屋です。どの部屋が誰とかまだ決めていません」
「一番近い隣の部屋は俺の部屋やな」
二番目に近い向かいの部屋がドラコ、その隣がディグ、そのまた隣がマルセルかなぁ。と勝手に決め出すカサトに、私は好きにしてと返した。
「立て札を作っていますので、扉に付けておきましょう」
それでいいの?マルセル。
返す言葉もなく、2人なら上手くやっていけそうだなと思い、私は一人でライラン王国に戻る事にした。
「じゃ、エルフの里から戻ったらまた迎えに来るから。それまでマルセルの事よろしくね、カサト」
「おぉ、わかった。ちゃんと晩飯も食わしとくわー」
「エルフの里に…?!何やら興味深いお話ですね」
冷蔵庫やら何やらの設備がないので、とりあえず箱に時間停止付与をし、二人分のご飯を入れる。
玄関で靴を履き、ローブを身につける。
カサトとマルセルが私を見送る為に近づいてきた。
「早く帰ってこいや」
「うん」
カサトが口付けをしてくる。マルセルが見てるのに。
「ほら、お前も」
とか言うから、マルセルともしなくちゃいけなくなった。
「あ、ぁ、お、お早いお帰りを…!」
「…うん」
もじもじして顔を下げてギュッ!と閉じてる目が初々しい。
イタズラ心が芽生える気持ちがわかったかも。
マルセルに口付けて、2人に手を振った。
「いってきます!」
アンブシュアの入り口、門を頭の中に思い描きながら、一瞬で到着する。
急に現れた私達を門番の人たちは驚いていたけど、顔を見て納得してくれた。
「レーナさん!カサトさん!おかえりなさい!」
屈託のない笑顔が眩しい。
ただいまと返し、私達は足早にオルテュース商会へと向かった。
その途中途中で街行く人たちが、色とりどりのマスクとゴーグルをしていたから、商品化が出来たのだと悟った。
ロウをオルテュース商会の馬小屋で預かって貰い、商会の中に入ると、
「レーナ様!カサト様ぁ!おかえりなさいませ!お待ちしておりましたぁ!!」
私達を見止めるなり、1階の責任者、オルトが半泣きで駆け寄ってきた。
「レーナ様ぁ!在庫がもうないのですぅ!エマ様をお呼びしてきますので、先に商品を出してきて頂けないでしょうかぁ!!」
オジサマの半泣き。破壊力が半端ない。
引きつる顔をなんとか抑え。
「わかりました!すぐに出してきます!!」
カサトと共に従業員以外立入禁止の扉に入る。並んだ廊下の手前の部屋に私だけが入ると、在庫は一箱切っていて。樽なんて中身ゼロだった。
カサトには廊下で見張りをしてもらい、私はすぐに創り出した。
部屋いっぱいに創る事が出来た時、外からエマの声が聞こえた。
「レーナお姉さまぁ!どこに行ってらっしゃいましたのぉ!ギリギリでしたわよぉ!」
扉を開けるとエマが抱きついてきた。
エマも半泣きだ。少し背が伸びて髪も伸びて、それを一つくくりにしている。
「ごめん、エマ…早く世界を元に戻したくて…」
って言ってもわからないだろう。現に首を傾げられたから。
決して忘れていたわけではない。断じて。
「とりあえず!マルセルお兄さまに早く会いに行ってくださいませ!お兄さま、レーナお姉さまを待っている間、あまりご飯を食べませんのよ!」
商品化は結構早く出来ていて。
ブルードラゴンももうこの地にいないし、私を待つ間ずっと働き詰めでご飯が喉を通らないとか。
マルセルはオルテュース商会が建っている横の通路を挟んだ場所に2号店をオープンした、そこにいるらしい。
エマも一緒についてきてもらい、2号店の1階の責任者であるアルトに私達を紹介してくれた。
「レーナ様!お噂はかねがね…!お待ちしておりました!マルセル様の執務室へご案内致します!」
あとは夫婦間の問題だからとエマはお店に戻ってしまった。夫婦って、言われても。
案内された部屋の扉をノックし、中に入る。
ソファとローテーブルの奥にある豪華な机の上で書類に目を通していたマルセルは、私を見止めるなり立ち上がった。
アルトは出て行き、やつれたマルセルの頬はコケていて。ヨロヨロと私の前に来て両膝をつく。
「女神様…?生きていてくださったのですね…!」
髪に涙が張り付いて、私に両手を組んで祈りを捧げる。
えぇ!?どうしたらいいの?!
私の後ろにいたカサトは、ソファに座り出して俺は知らん!みたいにそっぽを向いた。
見てない間に慰めろって、どうにかしろって言っているのね。
「マルセル…ごめん…帰ってくるのが遅くなって」
「レーナ様…!謝らないでください…!勝手に待っていたのは僕ですから…!」
「ううん…こんなにやつれて…」
頬に手を伸ばす。目を閉じてすり寄ってきたその仕草に、母性本能がくすぐられた。
「…マルセル…」
少し屈んで唇に口付ける。カサカサの唇を潤す様に舌で舐めてあげた。
「ぁ…レーナ…様…」
おずおずと背中に手が回り、お返しに首に手を回すとキャパオーバーしたのかずるっとその場に倒れた。
「きゃあ!ちょっと大丈夫?!」
「…ぼく…もう死んでもいい…」
「…なんやそれ、そんなんじゃいつまで経っても夫なんか務まらんで」
ソファから立ち上がったカサトはマルセルを抱き上げ、ソファに座らせた。
明らかに茹で蛸なマルセルに、何をしたか見当はつく。
「レーナ、あれ食わせたれや」
「あ、そーだね」
浮気を見られたみたいに動揺してしまった。
マジックバッグから作り置きしていた味噌汁が入った鍋と、おにぎりを取り出す。もちろん熱々だ。
「お味噌汁からどうぞ」
お椀によそってあげ、マルセルに手渡す。
この世界の人たちはフォークとかスプーンでご飯を食べるから、スプーンを渡す。
「…不思議な…香り…」
恐る恐る一口食べると、タガが外れた様にマルセルの口の中に収まっていく。
「何これ…美味しい!!」
「そやろ。レーナの故郷の味や。一緒になったら毎日食えるんやで。ほら、これも食べてみ」
おにぎりをマルセルに手渡すカサトは、もう認めたんだろう。
マルセルを夫にする事を。
「何これ、もちもちしてるのかホクホクしてるのかわからない食感…!塩もいい感じに効いてて美味しいぃ!」
「そやろ!……俺も食いたい」
「…はいはい」
バッグからお椀とおにぎりを取り出す。
ペロリと平らげた二人は満足そうに、お互いを見て笑っている。
「こんなになるまでレーナの事待ってた奴を俺は認めへんわけにはいかん。マルセル、お前を第四夫にする!」
「はい!有難き幸せです!」
二人で何を盛り上がっているのか。
私の気持ちは無視なのか。と思いつつも、自分からキスしてあげたいと思ったのは2回目だしな。
認めざるを得ないか。
「レーナ様、カサト様、家も完成しています。ご覧になりますか?」
元気を取り戻したマルセルが、案内すると言ってくれる。仕事中にいいのかなと思ったけれど、アルトが任せてください!とイイ笑顔で送り出してくれたので任せる事にした。
馬車で近くまで行き、フラフラ歩くマルセルをカサトが支えてあげながら少し行くと、木々の中に立派な2階建ての洋館風のお屋敷が立っていた。
外観は白く、屋根の部分は焦げ茶色。窓がいくつもある立派なお家だ。
「すごーい!」
「こりゃまたデカイ家造ったなぁ…お金足りたんか?」
「えぇ、全然足りています。余ってるくらいですよ」
鍵を受け取り玄関を開ける。ふと家の奥にある平屋の一軒家に目が止まった。
こちらも外観は白く、屋根は茶色の洋風だ。
「…あっちは誰の家?」
「あぁ、レーナ様のご友人のヒイロ様です。近くに住みたいからと、自身のお金を出されまして。…全てが終わったら国王からアンブシュアの永住権を貰うと言ってました」
緋色とご近所さんになるんだ!
それも楽しいかもね。
玄関を開け、中に入ると新しい物の匂いが充満している。
少し埃がかぶっていて、マルセルはここに住まなかったのかな?
「…こんな広いお屋敷に、一人で何て恐れ多くて。それに住むのはレーナ様が一緒でないと…」
私だってここで一人でって考えたら無理かも。
クリーンで中を綺麗にし、靴を玄関で脱ぐ。
ここで脱ぐ習慣のないカサトとマルセルは驚いていたけど、私がそうしたからか脱いでいた。
1階は手前にリビングとキッチン。リビングには10人くらいがゆったりと座れるソファが置いてあり、本棚には少し本が入っていた。
キッチンにも10人分の椅子が並んだテーブルがありとても広い。
奥には螺旋階段とトイレが2つ、そして大浴場があった。癒し処と同じ様にシャワーを完備していて、タイル貼りの湯船もとても広い。
2階に上がると長い廊下に扉がいくつかあり、殆どの部屋の構造はベッド・クローゼット・机・椅子・本棚と同じだったけど、一番奥の広い部屋には物凄く大きいベッドがあって、ドレッサーもある所を見ると、まさか。
「ここがレーナ様のお部屋です。クローゼットも広いですよ」
自慢気に言ってくる。どうしてこんなにベッドが大きいのか。
「レーナ様が、僕たちの元へ来るなんて申し訳なくて。誰かがレーナ様の部屋を訪れるという形にしました!ベッドは誰が乗っても壊れない様に工夫されており、スプリングも最高品質の物なので腰を痛めません!それに子供が出来ても川の字で寝られるように…!」
「あー!わかった!もういいから!」
マルセルは商売人だから、商品説明になったら止まらない。ベッドの話なんてしなくてもいいのよ!
絨毯もふかふかで足が埋まっていく。
地べたでも寝られるかも?
ローテーブルと二人掛けのソファがあり、本棚と机と椅子もある。
こんな広い部屋を、一人で寝る日は来ないんだろうな。
「他の部屋は夫たちの部屋です。どの部屋が誰とかまだ決めていません」
「一番近い隣の部屋は俺の部屋やな」
二番目に近い向かいの部屋がドラコ、その隣がディグ、そのまた隣がマルセルかなぁ。と勝手に決め出すカサトに、私は好きにしてと返した。
「立て札を作っていますので、扉に付けておきましょう」
それでいいの?マルセル。
返す言葉もなく、2人なら上手くやっていけそうだなと思い、私は一人でライラン王国に戻る事にした。
「じゃ、エルフの里から戻ったらまた迎えに来るから。それまでマルセルの事よろしくね、カサト」
「おぉ、わかった。ちゃんと晩飯も食わしとくわー」
「エルフの里に…?!何やら興味深いお話ですね」
冷蔵庫やら何やらの設備がないので、とりあえず箱に時間停止付与をし、二人分のご飯を入れる。
玄関で靴を履き、ローブを身につける。
カサトとマルセルが私を見送る為に近づいてきた。
「早く帰ってこいや」
「うん」
カサトが口付けをしてくる。マルセルが見てるのに。
「ほら、お前も」
とか言うから、マルセルともしなくちゃいけなくなった。
「あ、ぁ、お、お早いお帰りを…!」
「…うん」
もじもじして顔を下げてギュッ!と閉じてる目が初々しい。
イタズラ心が芽生える気持ちがわかったかも。
マルセルに口付けて、2人に手を振った。
「いってきます!」
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