血の君主グレイス・サーペント。〜転生した元病弱少年は、血の君主となってもう一度人生を歩みたい〜

大石或和

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プロローグ

大人の階段と転生

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 あれから何時間経っただろうか。

 僕と女神の必死の攻防戦(意味深)が繰り広げられること数刻、僕はとうとう解放された。

 別に嫌な気はしなかったが、動けるようになって初めてする大きな体の動かしがこれでよかったのかは疑問である。

 僕はありとあらゆる精力を吸い尽くされ、まだ実体はない筈なのに無気力のように倒れている。

 転生したら、これは絶対にしないようにしよう。

 対して女神はそれはもう満足そうに、服を着替えて僕を待っていた。

「一応私情は挟みましたが、女神との性交は人間にとって大きなステータスを得ることになります。例として【魅力無効】とか【催眠無効】とかですかね」

「意外と重要ですね」

 何言ってんの僕。意外と重要ですねって何その感想、リポーターかよ。

「それに結構な回数しましたから、女性に関しては緊張することはないと思いますよ」

 でも、僕が体力を無理してでもやらされた価値はあるらしい。恩恵はとても大きい。

 けどこれ、多分息子は女神にしか立たなくなるんだろうな。と、僕は遠い目をする。

 そんな僕に女神は話を切り出す。

「さて、これにて全行程終わりましたのでいよいよ転生していきましょうか」

 やっとだ。念願の転生が今ここに。

 女神は嬉しそうな僕を見て、一瞬で無数の魔法陣を僕の周りに展開させた。

 結構大規模な転生に僕は驚く。

「転生するのは剣と魔法の世界です。強いからと言って油断することが無いように。あと、ちゃんと赤子からの転生になりますので頑張ってください」

 女神が転生前最後の言葉みたいなのを口にして、とうとう転生するという実感が湧いてくる。

 楽しみだ。これから僕の新しい人生が始まる。

 ここまで長かった。あまりに長すぎた。

 けど、僕は血の君主になってみせる。

「それと、色恋沙汰はほどほどに。貴方の正妻は私ですからね!?」

 うーん?知らないところで妻ができていたぞ。

 ま、いっか!

「はい。じゃあ、行ってきます!」

「いってらっしゃい!」

 女神は魔法陣を作動させ、僕は光に包まれた。
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