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第1章人族編
8話
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俺達はダンジョンを出てギルドに薬草を納品と魔石を16個買い取ってもらった。
依頼報酬金と買取金額の合計金額が銀貨5枚……
しょっぺぇ。
異世界世知辛えよ。
何これ?俺とアリーカみたいな多少の知恵とチートスキルがなければ死ぬ危険もある仕事で1日の飯代と宿代で消えるその日暮らし?まじか……
4人パーティーとか組んでたら赤字だぞ?
そこで俺は1~3階層に人が全然居なかった事を思い出す。
実入りが少ないからあそこに人は居なかったのかとちょっと納得した。
俺はアリーカと一緒にギルドを出て食堂に向かおうとする途中に3人組の男達が立ちはだかった。
「おう、兄ちゃんそこの嬢ちゃん置いてけや」
「「いひひ」」
俺はアリーカを後ろに置きつつ周りを見渡すが我関せずとしていて。
ギルドの職員達も見て見ぬふりをしている様だ。
「は?何で?」
「あ"ぁ?上玉のガキ連れてるんだ?目的はひとつしかねぇだろ?痛い目見たくなかったら素直に土下座する前に消えろや」
そう言った瞬間、俺の服を掴んでいたアリーカの握る力が強くなった気がする。
ゆ、許せん、俺の癒しキャラを奪おうとするなんて……
わなわな震えていると、男達は勘違いした様だ
「何だぁ?ビビって声も出ねぇのかぁ?震えてやがるぜこいつ。ギャハハ、ぎゃぁぁ」
「て、てめぇいきなり何しやがる卑怯だぞっ!おい!グランツ!」
俺はグランツとかいう奴はの右目を指でぶっ刺し右に吹き飛ばした。
「卑怯?複数人で囲んでおいて何が卑怯なんだ?」
1人はのたうち回っているが、残りの2人は俺の怒気に気付き、剣と槍を抜いた。
「カ、カナエ……」
オロオロと弱々しい声を出すアリーカに対して俺は左手で頭を撫でる。
「アリーカ、少し離れて居てくれないか?身の危険を感じたら精霊さんにお願いしてこの建物消していいから。俺が何とかするさそうなったら」
そう言うと、ギルド職員達が少しざわめいたが知った事か。
傍観を決め込んだ以上、アイツらにあれこれ言われる筋合いは無い
アリーカが離れた事を確認した後、俺は男達に確認する
「なぁ、アンタら抜いたって事はもう死ぬ覚悟は出来たんだよな?俺の主義を伝えておこう。"害を成す者は徹底的に殲滅するだ"」
そう言い放ち、俺も剣を抜くが左手で持つ。
「ハッ、虚勢張ってんじゃねぇ!」
剣士か戦死風の男が、両手剣で袈裟斬りを仕掛けて来るのを俺は冷静に左手の剣で腰だめから思いっ切り叩き付ける様に振り抜く。
剣なんて壊れたって別に俺は困らないのでそこら辺は手加減が要らない。
その勢いに両手剣を持った男は驚きつつ弾かれて体勢を崩しているが
槍を持った男は冷静隙間を狙って突いて来たが
「甘いな、本気で殺したいなら仲間の男ごと貫く位しないと人には効かんぞ?」
俺は、槍を右手で逸らしつつ男が踏み込んだ右膝を横から思いっ切り蹴り飛ばした。
ふむ、靭帯切れたな音的に
「あ"あ"ぁぁぁぁ」
脂汗をかき急に崩れる槍使いの男。
両手剣の男は何故のたうち回っているのか理解出来ない様だ。
「てめぇ何しやがった!ぜってぇ殺す」
ふむ、辞めない様だ。
と、思った時。
俺の右横から赤い鱗が散りばめられた青龍刀の様な刃が下から迫って来たので俺は左へ跳んだ。
当たらない距離であったが、接近に気付けない程速かったのか?それとも気配を殺して近付いて来たのか?判断に欠けたからである。
男の両手は根元付近からスッパリと切り落とされていた。
「…………?」
それをやった赤い髪の美しい少女は俺の方へと向き首を傾げていた。
男は相手を確認するとガクガクと震えている。
これは遂にトラブルの怒涛の連チャン攻撃が始まったのだと予感せざるおえなかった。
少女は俺に近付き一言
「どうやって気付いたの?」
不思議な少女だ。
既に男達には興味も無いのだろう。
「刃の先が視界に写った時点で回避行動に出ただけだ。それより君の方が気配を殺して近付いたのかそれとも知覚出来ない程速く動いたのかわからん方が俺は怖いがな」
そう言い伝えると、少女は少し悩んだ後納得した様に頷く。
そして
「メリア。A級。さっきのは瞬動術」
へぇ、縮地みたいな物か。視認出来ないし俺の想像力では捉えきれないので虚飾スキルでも無理だな。
地道に覚えるしかなさそうだな。
「俺はカナエ。F級だ!コイツがアリーカ同じF級でこのクソ男共に狙われてたもんでな。助かったよメリア」
名前を呼び捨てにしただけでギルド内が少しざわめいた。
聞き耳を立てて居ると
『烈火の死神が名乗った』『メリア様にタメ口……うらやま』
まぁ、すげぇ人気あるけどコイツコミュ障っぽいから会話にならんのだろうな。
そしてアリーカを前に出して
「ほら、アリーカ挨拶とお礼は?」
ちょっと涙目になっていたアリーカを安心させる為に俺は撫でつつメリアに挨拶させる。
「メリアお姉ちゃん、ありがと!アリーカだよ!」
「お、お姉ちゃん!気にしないで」
ん?何か反応があった気がするがまぁ良いかと思って後ろを見たら3人組が消えて居た。
あ、逃げられた……
俺は受付の方へと向かい。
一言告げる。
「おい!無視や見て見ぬふりをしてたんだからお前らの対応なんてこれっぽっちも期待してないが。アイツらへの対応は?俺達が次に襲われた場合"確実に俺は殺すぞ?"」
最後のトーンだけ低めに声を出し。
脅した、この世界来てから自由だからな。
殺気出しても怒られないし疑われないすばらです。
ヒッ、やピッみたいな可愛い受付嬢達の小さい悲鳴が聞こえたが気にしない。
あ、奥の若い子顔真っ赤にしてる漏れたか?
そりゃーすまんとは謝らんけど見ないでおこう。
「あのー……次に問題起こした場合彼らには冒険者資格を剥奪します……」
そう控えめに告げて来るので、期待はずれ過ぎて笑えないと俺は思う。
「そうか。ならそれで良いんじゃないか?」
提案?して来た受付嬢は顔を明るくするが俺の次の言葉で再び顔を青ざめさせる。
「まぁ、十中八九奴らは次は人を集めて俺達を襲撃してくるだろうからな?冒険者資格が無くなるのが早いか首が失くなるのが早いかは知らんぞ?」
と俺はニヤけて伝えた。
俺はメリアとアリーカの方を振り返ると2人は仲良く会話していた。
相性は良いみたいだな。
「カナエ。その予想は多分合ってる。クソな奴ほどプライドだけ高い」
「だよなぁー……」
はぁ、とため息をつきながら俺はメリアに提案する。
「メリア。アリーカの護衛を受け持ってくれないか?俺はアリーカの前であまり本気を出したく無いんだ」
「了承。でも何故?」
そう、色良い返事を貰うも首を傾げる。
美人はどんな行動をしても絵になるなぁ何て眼福眼福と思いつつも質問に答える。
「俺の使っている体術の基本は人体破壊術。力を込めれば人も殺せる。そう言うのをアリーカにはまだ見せたくない」
そう伝えると、メリアはコクンと頷き納得してくれた。
「カナエ?どっか行くの……?」
上目遣いで俺を見上げるアリーカを抱き上げ。
「いんやぁ、アリーカ飯行くぞ飯。メリアどこかおすすめはあるか?」
そう言うと。
「着いて来て」
微笑みながらメリアはギルドから出たので俺達も着いて行く事にした。
依頼報酬金と買取金額の合計金額が銀貨5枚……
しょっぺぇ。
異世界世知辛えよ。
何これ?俺とアリーカみたいな多少の知恵とチートスキルがなければ死ぬ危険もある仕事で1日の飯代と宿代で消えるその日暮らし?まじか……
4人パーティーとか組んでたら赤字だぞ?
そこで俺は1~3階層に人が全然居なかった事を思い出す。
実入りが少ないからあそこに人は居なかったのかとちょっと納得した。
俺はアリーカと一緒にギルドを出て食堂に向かおうとする途中に3人組の男達が立ちはだかった。
「おう、兄ちゃんそこの嬢ちゃん置いてけや」
「「いひひ」」
俺はアリーカを後ろに置きつつ周りを見渡すが我関せずとしていて。
ギルドの職員達も見て見ぬふりをしている様だ。
「は?何で?」
「あ"ぁ?上玉のガキ連れてるんだ?目的はひとつしかねぇだろ?痛い目見たくなかったら素直に土下座する前に消えろや」
そう言った瞬間、俺の服を掴んでいたアリーカの握る力が強くなった気がする。
ゆ、許せん、俺の癒しキャラを奪おうとするなんて……
わなわな震えていると、男達は勘違いした様だ
「何だぁ?ビビって声も出ねぇのかぁ?震えてやがるぜこいつ。ギャハハ、ぎゃぁぁ」
「て、てめぇいきなり何しやがる卑怯だぞっ!おい!グランツ!」
俺はグランツとかいう奴はの右目を指でぶっ刺し右に吹き飛ばした。
「卑怯?複数人で囲んでおいて何が卑怯なんだ?」
1人はのたうち回っているが、残りの2人は俺の怒気に気付き、剣と槍を抜いた。
「カ、カナエ……」
オロオロと弱々しい声を出すアリーカに対して俺は左手で頭を撫でる。
「アリーカ、少し離れて居てくれないか?身の危険を感じたら精霊さんにお願いしてこの建物消していいから。俺が何とかするさそうなったら」
そう言うと、ギルド職員達が少しざわめいたが知った事か。
傍観を決め込んだ以上、アイツらにあれこれ言われる筋合いは無い
アリーカが離れた事を確認した後、俺は男達に確認する
「なぁ、アンタら抜いたって事はもう死ぬ覚悟は出来たんだよな?俺の主義を伝えておこう。"害を成す者は徹底的に殲滅するだ"」
そう言い放ち、俺も剣を抜くが左手で持つ。
「ハッ、虚勢張ってんじゃねぇ!」
剣士か戦死風の男が、両手剣で袈裟斬りを仕掛けて来るのを俺は冷静に左手の剣で腰だめから思いっ切り叩き付ける様に振り抜く。
剣なんて壊れたって別に俺は困らないのでそこら辺は手加減が要らない。
その勢いに両手剣を持った男は驚きつつ弾かれて体勢を崩しているが
槍を持った男は冷静隙間を狙って突いて来たが
「甘いな、本気で殺したいなら仲間の男ごと貫く位しないと人には効かんぞ?」
俺は、槍を右手で逸らしつつ男が踏み込んだ右膝を横から思いっ切り蹴り飛ばした。
ふむ、靭帯切れたな音的に
「あ"あ"ぁぁぁぁ」
脂汗をかき急に崩れる槍使いの男。
両手剣の男は何故のたうち回っているのか理解出来ない様だ。
「てめぇ何しやがった!ぜってぇ殺す」
ふむ、辞めない様だ。
と、思った時。
俺の右横から赤い鱗が散りばめられた青龍刀の様な刃が下から迫って来たので俺は左へ跳んだ。
当たらない距離であったが、接近に気付けない程速かったのか?それとも気配を殺して近付いて来たのか?判断に欠けたからである。
男の両手は根元付近からスッパリと切り落とされていた。
「…………?」
それをやった赤い髪の美しい少女は俺の方へと向き首を傾げていた。
男は相手を確認するとガクガクと震えている。
これは遂にトラブルの怒涛の連チャン攻撃が始まったのだと予感せざるおえなかった。
少女は俺に近付き一言
「どうやって気付いたの?」
不思議な少女だ。
既に男達には興味も無いのだろう。
「刃の先が視界に写った時点で回避行動に出ただけだ。それより君の方が気配を殺して近付いたのかそれとも知覚出来ない程速く動いたのかわからん方が俺は怖いがな」
そう言い伝えると、少女は少し悩んだ後納得した様に頷く。
そして
「メリア。A級。さっきのは瞬動術」
へぇ、縮地みたいな物か。視認出来ないし俺の想像力では捉えきれないので虚飾スキルでも無理だな。
地道に覚えるしかなさそうだな。
「俺はカナエ。F級だ!コイツがアリーカ同じF級でこのクソ男共に狙われてたもんでな。助かったよメリア」
名前を呼び捨てにしただけでギルド内が少しざわめいた。
聞き耳を立てて居ると
『烈火の死神が名乗った』『メリア様にタメ口……うらやま』
まぁ、すげぇ人気あるけどコイツコミュ障っぽいから会話にならんのだろうな。
そしてアリーカを前に出して
「ほら、アリーカ挨拶とお礼は?」
ちょっと涙目になっていたアリーカを安心させる為に俺は撫でつつメリアに挨拶させる。
「メリアお姉ちゃん、ありがと!アリーカだよ!」
「お、お姉ちゃん!気にしないで」
ん?何か反応があった気がするがまぁ良いかと思って後ろを見たら3人組が消えて居た。
あ、逃げられた……
俺は受付の方へと向かい。
一言告げる。
「おい!無視や見て見ぬふりをしてたんだからお前らの対応なんてこれっぽっちも期待してないが。アイツらへの対応は?俺達が次に襲われた場合"確実に俺は殺すぞ?"」
最後のトーンだけ低めに声を出し。
脅した、この世界来てから自由だからな。
殺気出しても怒られないし疑われないすばらです。
ヒッ、やピッみたいな可愛い受付嬢達の小さい悲鳴が聞こえたが気にしない。
あ、奥の若い子顔真っ赤にしてる漏れたか?
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「そうか。ならそれで良いんじゃないか?」
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と俺はニヤけて伝えた。
俺はメリアとアリーカの方を振り返ると2人は仲良く会話していた。
相性は良いみたいだな。
「カナエ。その予想は多分合ってる。クソな奴ほどプライドだけ高い」
「だよなぁー……」
はぁ、とため息をつきながら俺はメリアに提案する。
「メリア。アリーカの護衛を受け持ってくれないか?俺はアリーカの前であまり本気を出したく無いんだ」
「了承。でも何故?」
そう、色良い返事を貰うも首を傾げる。
美人はどんな行動をしても絵になるなぁ何て眼福眼福と思いつつも質問に答える。
「俺の使っている体術の基本は人体破壊術。力を込めれば人も殺せる。そう言うのをアリーカにはまだ見せたくない」
そう伝えると、メリアはコクンと頷き納得してくれた。
「カナエ?どっか行くの……?」
上目遣いで俺を見上げるアリーカを抱き上げ。
「いんやぁ、アリーカ飯行くぞ飯。メリアどこかおすすめはあるか?」
そう言うと。
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微笑みながらメリアはギルドから出たので俺達も着いて行く事にした。
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