前世から続く底辺転生者の這い上がり〜転生してもハズレスキルでまた底辺に〜

赤井水

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降臨編

1章4話

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サラがヒノ村、そしてエルフの里へ向かって2ヶ月が過ぎた。

1週間に1回カルナが来て、お菓子を貰うついでに報告してくれている。

 ヤミが戻って来て合流した俺達は、昇格申請をしてAランク冒険者になる為の試験を受ける事になったが、特に今は依頼が無いとの事なので。

Aランクダンジョンに潜って、生還するというのが試験になった。

Aランクダンジョン群には20本の塔がある。
ダンジョンの目の前には1~20の立札が立ててあって、冒険者が同じダンジョンに入らない様に調整されている。

Aランクダンジョンからは、踏破階数も報告義務に入って来る。
踏破に限りなく近い冒険者が居る場合、稼げない可能性があるのでそこは避ける仕様になっている様だ。

ここ5年以上、Sランク冒険者は出てないのでダンジョンの踏破はまだ先が長いと門番が言っていた。

俺達3人は、7番と書かれた立札のあるダンジョンへ案内された。

「ではお気を付けて。帰還の際には報告をよろしくお願いします」

俺達は、礼を言ってAランクダンジョンへ入った。

1階層は砂漠フィールドだ。
収納袋からフードマントを取り出し、被る。

リールに索敵を任せながら、進む。

しばらく歩いていると、リールが止まった。
「砂の中、何か来る。3秒後、後ろに跳んで」

俺とヤミは指示に従い、後ろに跳ぶ。

俺達が居た場所の砂の中から、ワームが出てきた。

食い損ねた事に苛立っているのか、歯をカチカチ鳴らして威嚇している。

いつも通り、リールが先制攻撃を仕掛ける。
しかし、ワームの太さは3m位あるので浅いように見えた。

俺も攻撃に加わる。
やはり攻撃が浅い、ワームの顔付近に黒い槍が刺さっている。

ワームはダメージをくらい暴れ始めた。
「まっかせて~『状態異常・麻痺』」

ヤミが今まで聞いた事の無い技を使い、

ワームがビクンビクンと動きが鈍った。

俺とリールは好機と見て、ガンガン攻撃を仕掛ける。
5分もしないうちにワームは粒子化した。

「ヤミ今のは凄いな。あれは?」

「呪術だよ!おばあちゃんにしごかれて全く使ってなかった事がバレちゃってね」
確かにヤミは今まで闇魔術とスキルしか使ってなかった。

「でもね。空振りが怖くて今までは使ってなかったけど、大分精度が高くなってるから自信を持てっておばあちゃんに言われたんだよね!」

へぇーなるほどと思う。

「んじゃ各自水分補給をこまめにして、行くぞ」

探索を再開した。

今度の魔物はリールに言われなくてもすぐ分かった。
蠍が3体こちらにやってくるのが見える。

「尻尾の針に気を付けろ!毒を持ってるぞ」
そう注意を促す。

俺はすぐに尻尾を狙い攻撃を開始するが、中々硬い。

しかしリールは1発で尻尾をぶった切っていた。
「アロウもまだまだ」

ちょっと傷付いた……
自分の未熟さを痛感した俺は、尻尾は諦めて
「【零氷】」
を使って凍らせた。

次はハサミを避けながら攻撃を仕掛ける。
蠍は、尻尾を奪われると背中に乗ってしまえば後は攻撃出来ない。
俺は背中から魔術を使い仕留める
「『ライトニングボルト』」

最後の1体に取り掛かろうと思ったらヤミが既に倒していた。

「アロウ君のやり方が効率的だね。尻尾対処した後に背中に乗っちゃえば後は私にも倒せるよ!」


リールも無事倒し終えて、ドロップ品を拾う。

砂漠を進んで行くと、明らかにあそこに階段がありますよ!
と主張している物があった。

ピラミッドだ。

「あれしか無いよな?多分……」
「うん、多分ね。でも罠にも見えるよね」
「行けばいい、行けばわかる」

最後のリールの言い回しはFIGHTって聞こえそうな言葉だった。

俺達は取り敢えず入口に罠が無いことを確認してピラミッドへと入って行くのだった。



ピラミッドの中に入ると、中はとても広かった。
「アロウ君!そこ罠!」
ヤミが罠を教えてくれるから大分楽だ。

「ありがとう。それにしても罠が多いな」
入ってきてから既に5個以上罠がある。
たった100m位の間にだ。

「ん?何か居る、かなり大きい」
リールがそう言うと少し先には広場がある。

既に少しだけ見えてるが俺には何の魔物が居るかわかってしまった。
「スフィンクスか。飛ぶかもしれないな」
そう、羽があるから飛べる可能性も視野に入れて動かなければならない。

これは階層主という、1階層に居る奴らしい。
コイツを倒さないとそもそもこのダンジョンには入る資格は無いと言うやつだ。

「羽は私が落とす」
リールがそう宣言する。

俺達2人はサポートだ。

リールの合図で行動を開始する。
俺は魔術で牽制をしつつヘイトを稼ぐ事にした。

「『ファイアーアロー』」
数十本の火の矢を出し、スフィンクスにぶち当てる。

「ガァルル!」
スフィンクスは驚き俺とヤミの方へと向かってくる。

そのうちにリールが左へと回り込む。

「『状態異常・毒』『鈍化』あ!毒はレジストされた!」

動きが鈍ったのでそっちはかかったようだ。
俺は双剣焔を鈍った前脚を切りつける。

人間で言うと、ちょっと指先切っちゃった位の不愉快感でしか無いけどそれでいい。

「【一閃】」
リールがスキルを新たな使う。
この間の俺との模擬戦の時に発現したらしい。
極大の斬撃を放った。

斬撃は羽の根元に当たり、半分位切り裂いた。
「ガァァァァ」

スフィンクスが暴れ出す。
俺は距離を取ろうとするも爪が伸びて攻撃範囲に入ってしまっていた。

「【零氷】」
すぐさま、攻撃から防御に切り替氷で攻撃を防ぐ。

俺を起点に展開した零氷はスフィンクスの攻撃により徐々に後ろに押されていた。

「流石はAランクか」

俺は双剣焔に魔力を流し込み、攻撃を防いだ直後に肉球を思いっきり切り裂いた。

「グルァァァ?」

スフィンクスは手を舐めてるが、焼き切って居るのであまり意味は無いし。
人間でもそうだが火傷ってダメージが深くなさそうで、長い間結構痛む。


そんな時にリールが片羽を切り落とした。
「これで飛べない。これはおまけ【心波斬】」

リールはこちらに来る時にスフィンクスの顔目掛けて斬撃を放った。

「【黒槍】『グラヴィティ』」
ヤミがすかさず、スキルと魔術を使い追撃する。

「【零氷】俺も続かないとな」
俺は後脚を1本氷漬けにした。

よし、これで機動力はかなり防げた筈だ。
「グルァァァァァァ!!!」

俺達は咄嗟に耳を塞いでいた。
多分何かしらの魔術なりスキルが入っていた気がする。

そんな時に横からスフィンクスの前脚が俺を横薙ぎにする。

俺は剣でガードは取れたが受身は取れなかった。

壁に思いっきり打ち付けられた。
「「アロウ(君)!」」

「グヘッ、痛てぇなクソ」

すぐに立ち上がらないと追撃されるので視界が安定してないままその場を離れる。

「お返しだクソ野郎『ライトニングボルト』」

俺は魔術でスフィンクスの左目を撃ち抜いた。

「よし、視界が潰れた死角から攻めるぞ!」

ヤミとリールがすぐに俺達から見てスフィンクスの右側に移動する。
俺まで移動すると警戒されてしまうので俺だけは左側に移動する。


俺がヘイトを稼ぎチクチクダメージをヤミとリールが稼ぐ。

「これで最後!【一閃】」
リールがスフィンクスの首をスキルで切り付ける。

流石に首を半分切られたスフィンクスはしばらくすると粒子化した。

「ふぅ、やっと倒れたか。皆、ダメージがあったら回復をしてくれ。 」

ドロップ品は魔石と羽と爪だった。

Aランクの最初の難関を俺達は超えることが出来たようだ。

少し休憩を取り、2階層へと進んで行く。
階段を降りるとそこは平地だった。

見える範囲で2つの集落が見える。
「Aランクから出てくるキング種か……」

「あの感じだと、ゴブリンかオークかな?」

「2つに挟撃されると面倒」

「だよなぁ、これを踏破したシルムは化け物だな」

そんな会話をしながら俺達は取り敢えず、集落を偵察しにいくのであった。
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