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29.呪いの発動
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ウィルターに抱きかかえられ、連れて行かれたのは明らかに高貴な人の部屋。
王子とかそんな人の部屋に入れるなんて、ウィルターは何者なのか。
頭痛と戦いながら、そんな事を考えていた。
「エリアナ、聞いてくれ。私はもう、名前を言える様になった、だが、君の為に伏せておく」
「どうして教えてくれないの?私の為ってどういう事?」
「君の呪いが発動してしてしまうからだ」
「名前を教えるだけで?そんな事・・・」
長椅子に座り、頭痛が少し落ち着いたと思った時、目の前には片膝を床に着け、私の手を取るウィルターの姿。
そしてその表情は真剣な眼差しで私を見つめている。
「今は事情を教える事は出来ない、だが、近い内に必ず君の呪いを解く、だから待っててくれ」
「ウィルターの呪いは誰が解いたの?」
「君のお父上だ、ブキャラン侯爵一族の中に呪った本人が混じっていた」
「そう、良かった。父の虐殺が無意味な事じゃなくて・・・」
本当に、ただ虐殺を楽しんでいたらどう接していいのか分からなくなっていた所だ。
それは父が彼の事を呪いも含めて知っていたと言う事?
それともただの偶然?
だったら、やはりただの虐殺と言う事に。
「もう一つ、アリアナを呪っていた魔女は私がどうにかした」
「そうだったのね、ありがとうございます。お陰で助かったわ」
できたらもうちょっとタイミングが早かったら嬉しかったのだけど・・・。
それよりも、アリアナは陛下に何を吹き込むのか、そちらの方が不安だ。
「アリアナは・・・」
「君があの場に居て、もしアリアナに厳しい判決が出れば、庇っただろう」
「そうね、双子の妹ですもの」
「だから、陛下は追い出したのだよ、君に邪魔されない為に」
「じゃあ・・・アリアナは・・・・」
「今頃、厳しい判決が下されているだろうね」
「行かなきゃ・・・」
「動くんじゃない、今は安静にして、何も考えない方がいい」
それから、妹が何をしでかしたのかを、事細かく説明された。
それでも私は妹には生きていて欲しいし、幸せになって欲しいとすら思った。
とんだ姉馬鹿かもしれない。
「そっか・・・、密告者はあなただったのね、それで公爵家の屋敷に足を踏み入れられなかったと・・・」
「それもある、だが、それ以上の理由もあるんだ、だがそれは言えない、もう少し待ってくれ」
「じゃあ、ここは誰の部屋なの」
「それも言えない、頼む、深く探らないでくれ。君の為なんだ」
意味が分からない。
私の為に探るなって・・・。
考えたら駄目と言う事?
考えるななんて、無理。
だって、気になるし、どうしようもなく考えてしまう。
その度に頭痛が酷くなってゆく。
頭痛はどうして起きるのか。
それすらも乗り越え、考え続けようとしてしまう。
だって、もしかすると、あの人が、ウィルターなのかもしれない。
そう思い始めたら想像が止まらない───
可能性を探ってしまう───
「エリアナ!考えるんじゃない!うわっ」
ウィルターがはじけ飛んだように見えた。
何かが起きている。
私自身に何かが。
それを知る術は私には無かった。
王子とかそんな人の部屋に入れるなんて、ウィルターは何者なのか。
頭痛と戦いながら、そんな事を考えていた。
「エリアナ、聞いてくれ。私はもう、名前を言える様になった、だが、君の為に伏せておく」
「どうして教えてくれないの?私の為ってどういう事?」
「君の呪いが発動してしてしまうからだ」
「名前を教えるだけで?そんな事・・・」
長椅子に座り、頭痛が少し落ち着いたと思った時、目の前には片膝を床に着け、私の手を取るウィルターの姿。
そしてその表情は真剣な眼差しで私を見つめている。
「今は事情を教える事は出来ない、だが、近い内に必ず君の呪いを解く、だから待っててくれ」
「ウィルターの呪いは誰が解いたの?」
「君のお父上だ、ブキャラン侯爵一族の中に呪った本人が混じっていた」
「そう、良かった。父の虐殺が無意味な事じゃなくて・・・」
本当に、ただ虐殺を楽しんでいたらどう接していいのか分からなくなっていた所だ。
それは父が彼の事を呪いも含めて知っていたと言う事?
それともただの偶然?
だったら、やはりただの虐殺と言う事に。
「もう一つ、アリアナを呪っていた魔女は私がどうにかした」
「そうだったのね、ありがとうございます。お陰で助かったわ」
できたらもうちょっとタイミングが早かったら嬉しかったのだけど・・・。
それよりも、アリアナは陛下に何を吹き込むのか、そちらの方が不安だ。
「アリアナは・・・」
「君があの場に居て、もしアリアナに厳しい判決が出れば、庇っただろう」
「そうね、双子の妹ですもの」
「だから、陛下は追い出したのだよ、君に邪魔されない為に」
「じゃあ・・・アリアナは・・・・」
「今頃、厳しい判決が下されているだろうね」
「行かなきゃ・・・」
「動くんじゃない、今は安静にして、何も考えない方がいい」
それから、妹が何をしでかしたのかを、事細かく説明された。
それでも私は妹には生きていて欲しいし、幸せになって欲しいとすら思った。
とんだ姉馬鹿かもしれない。
「そっか・・・、密告者はあなただったのね、それで公爵家の屋敷に足を踏み入れられなかったと・・・」
「それもある、だが、それ以上の理由もあるんだ、だがそれは言えない、もう少し待ってくれ」
「じゃあ、ここは誰の部屋なの」
「それも言えない、頼む、深く探らないでくれ。君の為なんだ」
意味が分からない。
私の為に探るなって・・・。
考えたら駄目と言う事?
考えるななんて、無理。
だって、気になるし、どうしようもなく考えてしまう。
その度に頭痛が酷くなってゆく。
頭痛はどうして起きるのか。
それすらも乗り越え、考え続けようとしてしまう。
だって、もしかすると、あの人が、ウィルターなのかもしれない。
そう思い始めたら想像が止まらない───
可能性を探ってしまう───
「エリアナ!考えるんじゃない!うわっ」
ウィルターがはじけ飛んだように見えた。
何かが起きている。
私自身に何かが。
それを知る術は私には無かった。
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