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5.モルバーン学園(一年生編)
5-20.
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放課後、三年の女子に手を引っ張られ、無理矢理、屋上に連れて行かれた。
初手で頬に手形が出来て、罵倒と共にバケツいっぱいの水を浴びせられる。
「この泥棒猫!」
「何の事だか分かりません」
どうせ、オルドリッジ様の事だとはわかっていた。
三年女子にとって憧れの相手を5つも下の子供に取られるなんて悔しいのだろう。
その気持ちを汲んだつもりで仕方なく好き放題にやらせていると、ただのリンチの様になっていた。
抵抗しようにも、腕力で敵わない。
それが一人だけならまだしも、5人もいる。
蹴られ殴られ時には刺された、勿論、痛いものは痛い。
しばらく青あざや切り傷が残る様なものでも、目を離した隙に治るものだから、彼女達も面白がった。
「この子、人間じゃないよ、もしかして不死身かしら?」
「ねえ、指折ってみようよ」
ボキッ
ボキッ
ボキッ
ボキッ
都度都度悲痛な叫びが屋上に響いた。
どうして俺がこんなところでこんな小娘共に好き放題されているのか分からない。
しばらく指が痛くはあったが、自然に治る。
確かに、俺の体が異常なのはよく分かった。
そもそも、人間であるのかも怪しいのは最初から理解している。
こうなると、本当に人生が楽しくない。
弱い自分に生きる価値なんて無いと考え、いっそこのまま殺してくれてもいいなんて思い始める。
「じゃあ次は目にペンを刺してみようかぁ」
「いいねぇ、ザクッといっちゃおうよ」
「面白そう~~」
「やめて・・・」
「何か言った?不死身の化物が人間の言葉喋って良いと思ってるの?」
「この子、脚震えてるよ、だっさ」
「いいよなぁ、いくらでも治る化物は」
ゆっくり、じわじわとペン先が眼球に近づく。
目を閉じようとするも、生徒の一人が目を無理矢理開けさせる。
もう、刺さると思った時ペン先が止まった。
一瞬、それで安心した。
さすがにこれ以上はやり過ぎだと思ってくれたのだと。
ペンを目から離し、俺が安堵した所で勢いをつけて突き刺そうとした。
絶望を感じたその瞬間、ペンは遥か後方に飛んで行く。
「君達は何をやっているのか」
突如、現れたのはオルドリッジ様だった。
「なんでもないんですぅ、孤独な生徒が可哀想で戯れていただけですよぉ」
「そうよね、カロリーナちゃん」
肯定を強要されている事は分かっていたが、俺は流れ出した涙を止める事が出来なかった。
女子の苛めとはなんと苛烈なのかを思い知った。
自分の非力さを呪った。
境遇を嘆いた。
呪った魔族を恨んだ。
そして気づけば、オルドリッジ様の胸の中で泣き続けていた。
精神は完全に子供になっていた。
泣きじゃくり、感情の歯止めが効かなくなった。
娘でもこんな風な醜態を晒す所を見た事がない。
自分が情けなくてまた悲しくなった。
結局、日が暮れるまで泣き続き、オルドリッジ様は俺を抱きしめ続けた。
泣き疲れて寝入ってしまう程に体力も落ちていた。
目が覚めると、そこは一度入った事のある部屋だった。
またオルドリッジ様の部屋に居ると言う事は、さらに噂が追加されるのだろう。
気怠い感じが拭えないまま、起き上がろうとした瞬間、シーツを自身に巻き付けた。
どういう訳か、何も着ていない。
更に言えば、俺はオルドリッジ様の腕枕で寝ていたらしい。
俺は初めてを経験してしまったのかと、嫌な冷や汗が出始めた。
そのオルドリッジ様も同様に何も着ていない。
間違いない、やってしまった。
脳をトールハンマーで殴られたような感覚が走る。
不貞、姦通罪、不倫と、色んなキーワードが脳裏を過った。
11歳を抱くなんてまだ早すぎるだろ!って少し恨めしく思ったが、相手がオルドリッジ様だと考えると、自然に怒りは覚えなかった。
一応、自分の股下をチェックすると、ドロドロした物は無く、むしろ風呂上りの様にサッパリしていた。
考えられるのはヤった上で洗ったという事くらいだ。
わからん。
中に出した後、それがどうなったか嫁に聞いておけば良かった。
やはり、垂れてくるのだろうか。
難しい問題だ。
誰に聞けば事が大きくならずに教えてくれるのだろうか。
四面楚歌をしていると、オルドリッジ様が起きて声を掛けてきた。
「起きたか、もう大丈夫か?」
「もしかして、やっちゃいました?」
「やったとは?」
「その、初体験・・・」
「あはははは、大丈夫だよ。カロリーナはまだ清純のままだ」
「じゃあどうして脱いでるのですか」
「君のは洗濯中。びしょ濡れになってたからね。で、君を見てたら眠くなった。俺は寝るときは裸なんだ」
「はぁ・・・それならいいです」
まぁ、見られて恥ずかしい体・・・ではあるな。
出るところが出ていないと言う意味で。
逆に、オルドリッジ様の体は、しっかりと鍛えている様で良い肉付きをしている。
「結構、筋肉あるのですね」
「触ってもいいんだぞ」
「じゃあ」
割れた腹筋を触っていると徐々に顔が熱くなってきた。
俺は一体何をやっているのだ?
男女二人が裸で同じベッドに入っているだけでなく、男の体をベタベタと触っている。
まるで、体を求めている様に・・・。
「そのな・・・、今日の事は気にするな」
「あんなことされて、忘れろって言うのですか」
「そうじゃなくて・・・その、まぁ、女性は漏らしやすいというから」
「・・・」
ああああああ!
そう言えば、刺されると思った時、溜まっていた物が出たかもしれない。
11歳でお漏らしか・・・だめだ、もうお嫁に行けないかもしれない。
「こんな事よりも、聞いてくれないか」
「なんでしょう、ちょっと人生最大級に落ち込んでるのですが」
「俺なら、お前を守ってやれる」
「・・・」
「アレグサンダー君を見限るなら、俺がお前を守ってやる」
「それは父が許さないと思います」
「では、許可が出れば良いというのだな?お前の気持ちを知りたいんだ。カロリーナ」
「・・・好ましいとは思っています」
「よし、今はそれでいい。婚約者となれば、俺が直々に取り締まりをしやすい」
「ですが、私は救って頂くほどの力もなく価値の無い・・・」
「何言っているんだ、今はなくとも、首輪が無くなれば良いのだろう?」
正直に言うと、俺は心から喜んでいた。
あのアレグサンダーと別れられるだけでなく、こんな立派な人に見初められた事にだ。
だが、父がそれを許すとは思えない、王族と見合う地位で居るのであれば別だが、そんな話は早々にあるまい。
現実はそんなに甘くないのだ。
*
「オルドリッジ様は私の事が好きなのですか?」
「どうだろうな、俺にも恋愛の事はよくわからんが、この学園で一番魅力的に感じるのは確かだ。そしてお前は俺を必要としている、ならば応えるのが男と言う生き物だろう?」
「・・・言葉もありません」
それは、俺が思い浮かべていた理想的な考えだった。
初手で頬に手形が出来て、罵倒と共にバケツいっぱいの水を浴びせられる。
「この泥棒猫!」
「何の事だか分かりません」
どうせ、オルドリッジ様の事だとはわかっていた。
三年女子にとって憧れの相手を5つも下の子供に取られるなんて悔しいのだろう。
その気持ちを汲んだつもりで仕方なく好き放題にやらせていると、ただのリンチの様になっていた。
抵抗しようにも、腕力で敵わない。
それが一人だけならまだしも、5人もいる。
蹴られ殴られ時には刺された、勿論、痛いものは痛い。
しばらく青あざや切り傷が残る様なものでも、目を離した隙に治るものだから、彼女達も面白がった。
「この子、人間じゃないよ、もしかして不死身かしら?」
「ねえ、指折ってみようよ」
ボキッ
ボキッ
ボキッ
ボキッ
都度都度悲痛な叫びが屋上に響いた。
どうして俺がこんなところでこんな小娘共に好き放題されているのか分からない。
しばらく指が痛くはあったが、自然に治る。
確かに、俺の体が異常なのはよく分かった。
そもそも、人間であるのかも怪しいのは最初から理解している。
こうなると、本当に人生が楽しくない。
弱い自分に生きる価値なんて無いと考え、いっそこのまま殺してくれてもいいなんて思い始める。
「じゃあ次は目にペンを刺してみようかぁ」
「いいねぇ、ザクッといっちゃおうよ」
「面白そう~~」
「やめて・・・」
「何か言った?不死身の化物が人間の言葉喋って良いと思ってるの?」
「この子、脚震えてるよ、だっさ」
「いいよなぁ、いくらでも治る化物は」
ゆっくり、じわじわとペン先が眼球に近づく。
目を閉じようとするも、生徒の一人が目を無理矢理開けさせる。
もう、刺さると思った時ペン先が止まった。
一瞬、それで安心した。
さすがにこれ以上はやり過ぎだと思ってくれたのだと。
ペンを目から離し、俺が安堵した所で勢いをつけて突き刺そうとした。
絶望を感じたその瞬間、ペンは遥か後方に飛んで行く。
「君達は何をやっているのか」
突如、現れたのはオルドリッジ様だった。
「なんでもないんですぅ、孤独な生徒が可哀想で戯れていただけですよぉ」
「そうよね、カロリーナちゃん」
肯定を強要されている事は分かっていたが、俺は流れ出した涙を止める事が出来なかった。
女子の苛めとはなんと苛烈なのかを思い知った。
自分の非力さを呪った。
境遇を嘆いた。
呪った魔族を恨んだ。
そして気づけば、オルドリッジ様の胸の中で泣き続けていた。
精神は完全に子供になっていた。
泣きじゃくり、感情の歯止めが効かなくなった。
娘でもこんな風な醜態を晒す所を見た事がない。
自分が情けなくてまた悲しくなった。
結局、日が暮れるまで泣き続き、オルドリッジ様は俺を抱きしめ続けた。
泣き疲れて寝入ってしまう程に体力も落ちていた。
目が覚めると、そこは一度入った事のある部屋だった。
またオルドリッジ様の部屋に居ると言う事は、さらに噂が追加されるのだろう。
気怠い感じが拭えないまま、起き上がろうとした瞬間、シーツを自身に巻き付けた。
どういう訳か、何も着ていない。
更に言えば、俺はオルドリッジ様の腕枕で寝ていたらしい。
俺は初めてを経験してしまったのかと、嫌な冷や汗が出始めた。
そのオルドリッジ様も同様に何も着ていない。
間違いない、やってしまった。
脳をトールハンマーで殴られたような感覚が走る。
不貞、姦通罪、不倫と、色んなキーワードが脳裏を過った。
11歳を抱くなんてまだ早すぎるだろ!って少し恨めしく思ったが、相手がオルドリッジ様だと考えると、自然に怒りは覚えなかった。
一応、自分の股下をチェックすると、ドロドロした物は無く、むしろ風呂上りの様にサッパリしていた。
考えられるのはヤった上で洗ったという事くらいだ。
わからん。
中に出した後、それがどうなったか嫁に聞いておけば良かった。
やはり、垂れてくるのだろうか。
難しい問題だ。
誰に聞けば事が大きくならずに教えてくれるのだろうか。
四面楚歌をしていると、オルドリッジ様が起きて声を掛けてきた。
「起きたか、もう大丈夫か?」
「もしかして、やっちゃいました?」
「やったとは?」
「その、初体験・・・」
「あはははは、大丈夫だよ。カロリーナはまだ清純のままだ」
「じゃあどうして脱いでるのですか」
「君のは洗濯中。びしょ濡れになってたからね。で、君を見てたら眠くなった。俺は寝るときは裸なんだ」
「はぁ・・・それならいいです」
まぁ、見られて恥ずかしい体・・・ではあるな。
出るところが出ていないと言う意味で。
逆に、オルドリッジ様の体は、しっかりと鍛えている様で良い肉付きをしている。
「結構、筋肉あるのですね」
「触ってもいいんだぞ」
「じゃあ」
割れた腹筋を触っていると徐々に顔が熱くなってきた。
俺は一体何をやっているのだ?
男女二人が裸で同じベッドに入っているだけでなく、男の体をベタベタと触っている。
まるで、体を求めている様に・・・。
「そのな・・・、今日の事は気にするな」
「あんなことされて、忘れろって言うのですか」
「そうじゃなくて・・・その、まぁ、女性は漏らしやすいというから」
「・・・」
ああああああ!
そう言えば、刺されると思った時、溜まっていた物が出たかもしれない。
11歳でお漏らしか・・・だめだ、もうお嫁に行けないかもしれない。
「こんな事よりも、聞いてくれないか」
「なんでしょう、ちょっと人生最大級に落ち込んでるのですが」
「俺なら、お前を守ってやれる」
「・・・」
「アレグサンダー君を見限るなら、俺がお前を守ってやる」
「それは父が許さないと思います」
「では、許可が出れば良いというのだな?お前の気持ちを知りたいんだ。カロリーナ」
「・・・好ましいとは思っています」
「よし、今はそれでいい。婚約者となれば、俺が直々に取り締まりをしやすい」
「ですが、私は救って頂くほどの力もなく価値の無い・・・」
「何言っているんだ、今はなくとも、首輪が無くなれば良いのだろう?」
正直に言うと、俺は心から喜んでいた。
あのアレグサンダーと別れられるだけでなく、こんな立派な人に見初められた事にだ。
だが、父がそれを許すとは思えない、王族と見合う地位で居るのであれば別だが、そんな話は早々にあるまい。
現実はそんなに甘くないのだ。
*
「オルドリッジ様は私の事が好きなのですか?」
「どうだろうな、俺にも恋愛の事はよくわからんが、この学園で一番魅力的に感じるのは確かだ。そしてお前は俺を必要としている、ならば応えるのが男と言う生き物だろう?」
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