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第三章 ギルド結闘編
第62話 イベントストーリークエストその1
しおりを挟む開始時刻を過ぎていた事に気づいた僕は、大急ぎでワープゲートへと向かう。
ハニポンは一緒に行きたいといいだした。
僕とハニポンはワープゲートの前に立つと、
画面を操作して、『イベントストーリークエスト』を選択する。
ハニポンは、今回のイベントストーリークエストの内容について色々語っている。
「それでねぇ、お姫様が恋をした、王子様の正体が実はヴァンパイアだったのぉ!
人間の姫とヴァンパイアの王子様の禁断の恋……。もう、エモエモのエモなんだよぉ!」
ハニポンにネタバレされてしまった。
面白みに欠けるがまあいいや。今回は色々教えてもらったし、チャラということで。
「これか」
今回のイベントストーリークエストの題名が書かれていた。
EXS1(エクストラストーリー)
~暗黒の神と四天の勇者~
叫喚するは空蝉の業
ラブストーリーとは思えないタイトルなんですけど。
不安を感じながらも、そのイベントストーリークエストをタップする。
と、同時に僕の全身を光が包み込んだ。まあ、いつものだな。
光が消え気がつくと、僕は真っ暗な不思議な空間にいた。真っ暗で何も見えない。
そして、映画館くらいの明るさになり、先程のタイトルとともに、サブタイトルが現れた。
タイトルを見た、ハニポンは不思議そうに言う。
「あれれ~? こんなタイトルだっけぇ? もっとエモいタイトルだった気がするんですけどぉ?」
そのタイトルが消えると、女性の声でアナウンスが聞こえてきた。
【EXS1-1 祝福されし国のお姫様】
[このお話は別の世界に伝わる昔話である。
昔々あるところに精霊に愛され、神に祝福された国がありました。
その国のお姫様の名前は『イーリス』姫。イーリス姫は、幼い頃から機械に強く、手作りの発明品を使っては、イタズラをして王様たちを困らせていました。
でも、それは子どもの時の話。
成長された、今のイーリス姫は誰にでも優しく、王族も国民も隔てなく手を差し伸べるほどお優しい方です。
その国に住まう民はイーリス姫に心を打たれ、みんなで楽しく、助け合いの精神を大事にしていました。
しかし、王族や貴族の中にはそれを良しとしない者もいました]
幼き日のイーリス姫
「あははぁっ! 引っかかったー!」
若き日の王様
「こらっ、イーリス。城中を改造するのは辞めなさい。みんなが困ってるよ。そんな発明はよしなさい」
幼き日のイーリス姫
「えー! でも、みんな、私の発明品で笑顔になっているよ?」
若き日の王様
「それは、イーリスがお姫様だからだよ? みんな遠慮しているんだ。言いたくても言えないんだよ?」
月日が経ち。
国民たち
「イーリス姫。我々のような者にまで、支援を頂きましてありがとうございます」
イーリス姫
「いえいえ、お気になさらないで下さい。私はただ、当たり前の事をおこなっているだけですよ。
国のみんなで、手を取り合い、みんなが幸せに暮らせるようになれたらなと私は思います」
貴族
「イーリス姫は何故、あんな下民にまで手を差し伸べる……。
このままでは、我々の生活が苦しくなるだけだ。何か策はないだろうか」
アナウンスが流れ続けていると、その内容によって、次々と場面が変わっていった。
イーリス姫は透けるような白い肌。
髪の毛先まで美しい金髪のロングウェーブの女性で、誰もが認めるであろう整った容姿をしていた。
相手には、僕たちのことは見えていないのだろう。
感覚としては、学校でよく使われる『プロジェクター』で映し出された映像の中に僕たちがいるような感じだ。
報酬を受け取り次へと進む。
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