桜の散る世界

鳩の唐揚げ

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幸せな日々①

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僕の名前は佐々木 光太だ。

突然だけど、僕には好きな人がいた。それは、隣のクラスのさくらさんだ。
さくらさんはこの学校で1番と言ってもいいほどの美人だ。
それでなのか、まだこの気持を伝えられていなかった。多分、心の中で「僕じゃ彼女には釣り合わない。」と思っていたのだろう。
さくらさんは他の男子からも、ちやほやされて人気者だった。学校の大半の男子は、さくらさんのことが好きだろう。
学校の男子たちを押し退けて彼女に告白する勇気なんて僕にはなかった。

「こら、真面目に授業を受けなさい!」

そんな言葉とともに、頭にかるい衝撃が来た。たぶん、先生が教科書で頭を叩いた事による衝撃だろう。
さくらさんのことを考えているうちに寝てしまったみたいだ。
最近、どうも授業に身が入らない。
昨日なんか、教科書を全部忘れたほどだ。
4時間目が終り、昼食の時間になった。
この学校には食堂があり、クラスで弁当を食べる人と食堂で学食を食べる人とにわかれる。
僕は、いつも弁当を持ってきてる。教室もうるさいがそれ以上に食堂はうるさい。
そんなところでご飯を食べるなんてまっぴらだ。そう思いながらカバンに手をつっこみ弁当を取り出そうとすると、カバンの中は空っぽだった。家に弁当を忘れてきたみたいだ。やっぱり最近どうもおかしい。弁当を忘れるなんて今までなかった。
「しかたない。」
ため息をつきながらそう言って、僕は食堂へむかった。

やっぱり食堂には大勢の人だかりができていた。僕は、人混みをかき分けながら日替わりメニューを選び開いているテーブルを探した。
しかし、開いている席はなかった。
どうしようかと考えながらきょろきょろと周りを見渡していると、

「佐々木くん、こっち。」

という声が聞こえた。声が聞こえた方を向くと、さくらさんが手を降っていた。
まさか、僕を呼んでいるのか?
いや、そんなはず…ないよな。
いや、でももしかしたら…
そんな脳内会議をしていると。

「ちょっと、早くしないと席埋まっちゃうよ?」

そう言って、彼女は服を引っ張って彼女の座っている席に僕を座らせた。
もしかして、一緒にご飯を食べようということなのか?!

予感は的中した。
今僕はあのさくらさんとご飯を食べている。

「ん?どうしたの?」

突然の美声。

「な、な、なんでもない、です。」

噛みすぎだろ僕。

「ほら、早く食べないと冷めちゃうよ?」

再び食事に戻るさくらさん。
さくらさん、箸の持ち方綺麗だなぁ...
じゃなくて!さくらさんにも言われたし、早く食べないと。
あんなに嫌だった食堂がこんなにも幸せな場所だったなんて。

「そう言えば、佐々木くんが食堂に来るなんて珍しいね、いつも弁当なのに」

僕が弁当なの知ってたんだ。ちょっとびっくりした。

「今日、弁当忘れちゃって。」
「大丈夫?昨日も忘れ物してたみたいだし、最近元気なさそう...」
君にみとれちゃって!

何て言えない。

「え、だ、大丈夫だよ。」
「そっか、でも何かあったら言ってね、何でも相談にのるよ!」

あ、笑顔可愛い...じゃなくて!
そんなこんなで幸せな時間は終わってしまった。

明日も...弁当忘れようかな...
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